髪結い伊三次捕物余話 さんだらぼっち

宇江佐真理 / 文春文庫
(28件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
7
13
5
0
0
  • 筋はもちろん作家のうまさに感動

    連作短編5話。鬼の通る道・爪紅・さんだらぼっち・ほがらほがらと照る陽射し・時雨てよ。読後にこの表紙を見るととても切ない。読む前はまさか悲劇が起こるとは想像していなかったので読後にみると哀しい。朝顔がきれいに咲いているのが見える。今回は長屋のおかみさんになったお文さん。でもやはり簡単にはいかなかったようです。引っ越ししたり、伊三次に幼い弟子ができたり、そしてうれしい展開に。信頼していた人の悪意を垣間見たり、袖ふれあっただけの人に暖かな情けをかけられたり。そんなときの人の心の機微を描くのがこの作家は本当に上手い。続きを読む

    投稿日:2016.01.20

ブクログレビュー

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  • マッピー

    マッピー

    このレビューはネタバレを含みます

    目次
    ・鬼の通る道
    ・爪紅
    ・さんだらぼっち
    ・ほがらほがらと照る陽射し
    ・時雨てよ

    家を焼け出されたお文は芸者をやめて、伊三次の女房になる。
    が、今まで女中を雇って家のことをやってもらっていたお文には、家事は難しいばかり。
    見かねた長屋のおかみさんたちがあれやこれやと面倒を見てくれていたうちはよかったが、子どもをめぐるいくつかの事件が重なって、お文は近所とトラブルを起こし家を飛び出してしまう。
    やれやれ、なかなか落ち着かない二人である。

    それにしても、ずっとお文の家で身の回りの世話をしていたおみつは、あんなにお文を慕っていたのに、いくら流産して気が高ぶっていたとはいえ、あんなひどい事をいうとは。
    私も信頼していた人から、陰で裏切られていたことを聞かされてすごくつらかったことがあるから、お文がショックを受けたことが身につまされてしょうがない。

    実はこのシリーズは、人の心の暗い部分を明らかにする作品が多くて、実は読後感の重い話が多いのだなあと今さらながら気がついた。

    とはいえ、すりの直次郎が足を洗ったり、伊三次に弟子が出来たり子どもが出来たり、世界はどんどん変化を続ける。

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    投稿日:2020.08.20

  • saputa

    saputa

    このレビューはネタバレを含みます

    前巻で火付けの火事で深川から伊三次の家に越してなし崩しに夫婦になった二人。また、引っ越すことに、ついでにひょんなことから弟子まで取ることに。

    「さんだらぼっち」の語源もわかりお勉強になった。

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    投稿日:2018.11.05

  • yo-5h1n

    yo-5h1n

    髪結い伊三次シリーズ、その4。
    お文の住まいが放火で焼け落ちた事をきっかけに、ようやく伊三次とお文は夫婦となり、長屋で暮らし始めたところから始まる。


    物語が長くなるにつれて、ふたりのまわりの人々、お文の家で女中をしていたおみつや、不破の息子龍之介、掏摸の直次郎など、物語を彩る深川の人々も様々に成長し、変化していく。

    伊三次も、これまではお文のことや、不破の手先として働くことに引け目を感じては悶々としたりしていたが、そのあたりのことを消化して、男っぷりが上がっている感じ。
    その主役よりもさらに、お文がイイねぇ!気っ風の良さに加えて、意外なところで小娘のように純ないじらしさが、一際魅力的だった。
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    投稿日:2018.05.24

  • gachi-folk

    gachi-folk

    今回は悲しい話しが多かった。それでも悲しさの次に繋がる景色が見える。環境の変化が生み出すものは、幸不幸問わず明日に向いている。宇江佐真理は上手いな。

    投稿日:2018.02.13

  • pata

    pata

    このレビューはネタバレを含みます

    2018/1/5
    2018年最初の1冊はこれ。
    悲しい話が多かったけどその悲しさや切なさも大切に感じた。
    お文とおみつはどうなるのかねぇ。
    すごく悲しいことがあって心に余裕がないとき、ついおみつみたいなこと言っちゃうもの。
    おみつはこの時ホンマにどん底やったから、こんな物言いもやむを得ないよね。本心じゃないよね。
    後悔したんだと思うんだけど、どうなのかな。
    お文もつらかったね。
    二人のこれからが気になる。

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    投稿日:2018.01.08

  • さら

    さら

    このレビューはネタバレを含みます

    この巻もとても良かったです。
    伊三次と夫婦になり長屋暮らしとなったお文。まあまあうまくやっていたのですが、近所と子どもの夜泣きをめぐって騒動をおこし、長屋を出ていってしまいました。気が強いけれど情も深いお文。そんなお文のことを大切に思っている伊三次。解説にもありましたが、夫婦の絆がちゃんと出来ているようで嬉しいです。そしてお文に新しい命が宿ったようです。おみつにはつらいことがありましたが、きっと乗り越えていけるでしょう。おみつが放った言葉は尋常でない時の言葉なので後で悔やむと思いますが、その言葉を聞いてしまったお文はショックだったでしょう。そういう登場人物たちのありのままの人間らしい言動がこの物語の余韻を深く響かせるのでしょうね。
    次の巻もとても楽しみです。

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    投稿日:2017.08.13

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