【感想】全貌ウィキリークス

マルセル・ローゼンバッハ, ホルガー・シュタルク, 赤坂桃子, 猪股和夫, 福原美穂子 / 早川書房
(29件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
8
5
7
3
0

ブクログレビュー

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  • yuusou21

    yuusou21

    このレビューはネタバレを含みます

    長い長い。でも、ウィキリークスについて自分は外側しか知らなかったので、興味深く読むことができた。
    書き手が感情的にならないところも読みやすかった。
    また、スノーデンの本を読んだばかりであり、つながることも多く、大国が批判されたときにどういう手を打ってくるか、何に気をつけてメディアからの報道を見なければいけないのかを学ぶことができた。

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    投稿日:2018.05.11

  • kenji-1

    kenji-1

    このレビューはネタバレを含みます

    ■アマゾンより引用
    正義のジャーナリズムか?史上最悪の情報テロか?

    アサンジの報道パートナーとして活動した独『シュピーゲル』トップ記者による、決定版内幕ドキュメント!

    門外不出のイラク戦争日誌や外交公電など、各国政府のトップシークレットを次々と暴露する、前代未聞の
    内部告発組織「ウィキリークス」。

    以前からこの組織を取材し、創設者ジュリアン・アサンジの信頼を勝ち取ったのが本書の著者、ドイツ「シュピーゲル」誌のトップ記者である。

    密着取材を許され、ウィキリークスのメディア・パートナーとして活動を共にする2人。

    その過程で、彼らはこの組織の「偉業」だけでなく、
    謎に包まれたシステムの意外な脆さ、アサンジがひた隠す数々の「汚点」、そして現代ジャーナリズムが抱える
    ジレンマをも浮き彫りにしていく――。

    いま世界でもっとも注目される組織のすべてに迫る、決定版ドキュメント。

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    投稿日:2017.07.04

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    2011年刊行。
    著者はドイツニュース週刊誌「シュピーゲル」記者。


     過日、米国政府による日本政府その他各国政府の盗聴疑惑を暴露したウィキリークス。
     本書は、少し前の書だが
    ①「コラテラル・マーダー」ビデオ公開、
    ②アフガン戦争日誌、
    ③イラク戦争日誌、
    ④米国の外国公電暴露問題について、
    ジュリアン・アサンジの人物像や来歴を加味しつつ、ウィキリークス内部の模様やブラッドリー・マニング米軍上等兵(①の情報提供者)の模様と合わせ、事実経過を説明していく。

     また、変人アサンジの下半身疑惑やウィキリークス内部抗争も織り込む。こういうあたり、アサンジ贔屓に堕することなく、俯瞰した叙述は印象の良いものだ。

     この点、マスメディアとの関係で見れば、ジャーナリズムの第1の使命が事実に肉薄することであれば、大手メディアの批判の嵐は負け犬の遠吠えにしか聞こえない。
     逆に、真実に肉薄することが目的であるというのなら、ウィキリークス公開情報の検証作業こそその役割ではなかろうか。
     もし、理工系学者が斬新な新説を発表したら、他の研究者による、その追試・事後調査は不可欠で、求められるはずのものだ。メディア・情報の分野でもその違いはあるまい。

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    投稿日:2016.12.17

  • shimu2

    shimu2

    [リークスをリーク]アフガン及びイラク戦争に関する記録や米国の国務省の外交機密を公開して世界的な注目を集めたウィキリークス。創設者であるジュリアン・アサンジの足跡をたどりながら、公開がどのようにして行われたか、影響はどのように広がったか、そして今後ウィキリークスはどのような道を歩んで行くことになるのかについて思索を重ねた一冊です。著者は、いくつかの文書の公開時にパートナーとしてウィキリークスと協力した独『シュピーゲル』紙の記者であるマルセル・ローゼンバッハとホルガー・シュタルク。訳者は赤坂桃子、猪俣和夫、福原美穂子の3名。


    著者が極めて近くでウィキリークスを見てきただけあり、知られざる内幕が事細かに描かれています。綺羅星の如く颯爽と現れた感のあるウィキリークスですが、発足当初から次第に活動の軸足が揺れ動いていった様子や、理念とは少し遠ざかる方向に寄り道をしたりする様子が見て取れます。アサンジ氏の良い意味でも悪い意味でも変人的(?)な側面もしっかりと描写されており、大変に読み応えのある作品でした。


    秘密をなくしていくという使命とは裏腹に、ウィキリークス自身がその存在のために秘密を必要としていること、また、遠大な理想に向けての技術的及び時間的制約が莫大すぎて、1つ1つのステップが逆に理想からウィキリークスを遠ざけていることという2点がウィキリークスが抱える大きな問題点、ないしは矛盾点のように思います。筆者による今後のウィキリークスに関する論考も非常に説得力がありましたので、ジャーナリズムに携わる方にはその部分だけでもぜひオススメです。

    〜ウィキリークスが問題にしているのは、情報の主権を握るのは誰なのかということだ。〜

    次はアサンジ氏の手記に手を出してみようかな☆5つ
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    投稿日:2015.09.18

  • racdog

    racdog

    ガーディアン紙の編集者によって書かれた類書と重複する部分も多いですが、内容はこちらの方が詳しいです
    著者はOSSやハッカー文化にも通じてるようで、技術的な部分にも参考にすべき部分は多いと思われます。訳者の知識量に若干問題があるようですが
    マニング氏が社会的に抹殺されて、スノーデン氏さえもアメリカ政府に同じ目にあわされようとしている今、持ち帰るべき内容は多いと思われます
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    投稿日:2013.08.23

  • 尾崎

    尾崎

    〈 政府の描いた線をたどっていくのは楽であり、それに立ち向かうには勇気がいる 〉
      という、ウィキリークスの根本原理ともいうべき一節が印象的でした。
     ウィキリークスの成立過程も刺激的だったし、ドイツ高官へのアサンジ氏のメールなど、ユーモアも随所で光っていたように思う。

     ただし、シュピーゲル誌は、アサンジ氏から与えられたアウトプットをそのまま載せているという印象を受けたし、新しい切り口は何も無かった。 「 実際は自由などではなく、企業とその企業の契約条件に支配されているインフラである 」 インターネット中立性などに対するシュピーゲルの主張も、 「 公に議論されるべき 」 としか書かないなど高校生でも言えるようなレベルだと思ってしまう。

    アサンジ氏の良い面しか書いていけない決まりがあったんだろうか。
    ウィキリークスのプロモーション・ブックになってしまった印象。
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    投稿日:2012.03.02

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