となり町戦争

三崎亜記 / 集英社文庫
(516件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
40
97
193
111
42
  • 銃撃戦のない戦争

    普段通りの生活から突然戦争が始まるという市役所のお知らせ。
    本編の中には、銃撃戦などの戦争描写は全くありません。
    しかし、主人公は確実に戦争に巻き込まれていて、しかも知らないところで死んでいる。
    戦争をひとつの行政として坦々と進めているし役所側の描写は、非日常が日常に当たり前のように入っていることに困惑する主人公と同じ気持ちになる。
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    投稿日:2013.09.25

  • 何が日常で何が非日常なのか

    戦争と聞くと非日常で、戦車や銃撃戦のイメージが強いですが、「となり町との戦争」ではそんなことはなく、ほとんど「日常」とよばれる状態の中で「非日常」な戦争をしています。
    イメージとは違うものの、確実に人が死んでいく「戦争」。そこに巻き込まれた主人公の心の動き、そして巻末の書き下ろしストーリーが面白かったですね。続きを読む

    投稿日:2014.09.07

  • やっと読めた

    昔、電車のなかで落として途中までしか読めていなかったものをやっと買い、読めました!
    最初は主人公と同じで何が起きてるか分からないのですが、話が進んで戦争の実態が掴めてくると一緒にハラハラドキドキして次の展開、次の展開が楽しみになってきました。
    続きを読む

    投稿日:2013.12.30

ブクログレビュー

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  • Ryohei

    Ryohei

    このレビューはネタバレを含みます

    「戦争」という人の死をも合理化するイベントが行政事業として、当たり前のように、淡々と進められていくことに、「偵察」という形で関与しながらもリアルを感じられずにもがく「僕」。戦争という名を借りているものの、不合理であっても目的のために強引に進めている行政と、それを無批判に受け容れている現代社会を強く映し出している。

    文庫版の「別章」は蛇足に思えるが、上手く内容を咀嚼できない読者を代弁した話であり、P259の「関わっていようがいまいが、誰かを間接的に殺している」、P272の「「現実」に生きているつもりで、全く見ていなかった」という表現が印象的。

    心情描写のレトリックも巧みで、P114のチーズの味気なさ、P166のブラックコーヒーの苦さは、戦争を実感できていない「僕」の心情を表す表現として非常に面白い。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.07.10

  • ぽっぽ

    ぽっぽ

    このレビューはネタバレを含みます

    となり町との戦争がはじまる。

    *****

    ある日、突然となり町との戦争が始まった。
    戦争がすぐ側で起きていることに現実味を感じることができぬ中、広報紙に発表される戦死者の数は確実に増えていく。
    戦争は確かに今起こっていることなのだ-。
    そんな中、”僕”のもとに”戦時特別偵察業務従事者”の任命書が役場から届いた。

    *****

    何の前触れもなく、地域の広報紙にぽつんと掲載される戦争の告知。
    やがて、戦争開戦の日を迎えても、町が崩壊している様子もないし、人々はいつも通りに生活している気がする。
    本当に戦争なんてやっているの??と疑問を抱く主人公。
    数日後、広報紙には戦死者の数が掲載されており、”戦争”の気配を僅かに感じることになる。

    見えない戦争、そのテーマはとても興味深く、楽しみにしておりました。
    間接的に、時に直接的に、現実ではないかのような戦争に関わる登場人物たち。
    そんな小説を読んだ私はさらにさらに間接的に関わっているような気がして…感覚が鈍く、薄い。
    登場人物たちがリアルに感じることのできない状況はさらにリアルに感じることができなくなった。
    何か、距離を感じてしまったぞ??
    リアルではない戦争を描くにあたり、物語の輪郭までもぼやけてしまっているような気がする。
    文章の雰囲気、描き方はとても丁寧で、いいと思うのだけれど、”戦争のリアル”が迫ってこないの。
    それが逆に怖いことなのかもしれない。

    淡々とした香西さん(役場の女性)、そして、彼女の弟のキャラクターなんて、けっこう好きなんだけれどなぁ。
    面白くない!ことはないのですが、何だか壁を感じつつ、読了。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.06.10

  • Στέφανος

    Στέφανος

    小説すばる新人賞
    となり町との戦争がはじまる◆偵察業務◆分室での業務◆査察◆戦争の終わり◆終章◆別章

    投稿日:2019.05.04

  • sinsinsin

    sinsinsin

    戦争は、日常と切り離された対局にあるのではなく、日常の延長上にあるのだ。
    この言葉の為の作品だったのだろう。
    別章がなければまた違った作品になったのだろうが、追記された為に完成度は高くなった。
    色々と考えさせられる作品だ。


    ある日、突然にとなり町との戦争がはじまった。だが、銃声も聞こえず、目に見える流血もなく、人々は平穏な日常を送っていた。それでも、町の広報紙に発表される戦死者数は静かに増え続ける。そんな戦争に現実感を抱けずにいた「僕」に、町役場から一通の任命書が届いた…。見えない戦争を描き、第17回小説すばる新人賞を受賞した傑作。文庫版だけの特別書き下ろしサイドストーリーも収録。
    続きを読む

    投稿日:2019.04.30

  • kakane

    kakane

    戦争と誰もがもつ日常の関係を主題に考えさせられる小説。
    肌感覚を伴わないとなり町との戦争だが、だかららこそ見えない感じられない恐怖に無関心で無責任に日々暮らすことを問題視している。ザワザワと心が騒めく印象深い読書だった。続きを読む

    投稿日:2019.03.24

  • ゆうじボーイ

    ゆうじボーイ

    現代日本でもし国内戦争があったらというif小説なのかな?

    戦争があるのかないのか、誰がいつどうやって殺されてるのか明記しておらず、読者にすべて解釈を委ねるという感じの本なので、読む人によって好みが別れると思う。ちなみにぼくにはつまらなかった。

    公務文書が多数登場するので、公務ファンの人は気に入ると思うよ
    続きを読む

    投稿日:2018.11.16

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