【感想】その日のまえに

重松清 / 文春文庫
(670件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
294
224
93
10
2
  • 読み終わった後、少しの間立ち上がれなくなりました。

    がんや、心不全など、大切な人を失う人々の話の短編集です。(短篇集といういい方が正しくないかもしれませんが)
    多くが、運命を呪いながらもその余命を受け止め、その中で時間の残酷さや記憶が薄れてしまう寂しさを感じながら力強く歩み出す物語です。

    大切な家族が死んでしまうとき、自分が死んでしまうとき、余命が宣告されたとき、自分はここに書いてある人達の様な対応が出来るだろうか。ずっとそんなことを考え続けてしまいます。
    そして、そうなった時に最後に残るのは、「感謝」でありたいなとも思います。

    絶対に家族を大切にします。そして自分も。

    これからおそらく何度も読み返してしまうくらい、大好きな本です。
    続きを読む

    投稿日:2014.07.12

  • 涙・涙・涙

    「その日のまえに」
    「その日」
    「その日のあとで」
    という後半の3つの短編と、その前にいくつかの短編という構成。独立した短編かと思わせておいて、「その日…」の3篇でそれらが大きな伏線になっていることがわかる。

    その日とは、“死を迎える日”
    死ぬことと生きること。
    かけがえのない人を失うこと、かけがえのない人を残して先に逝かなければならないということ。
    とっても暗いテーマだし、涙なしには読めないのだけれど、読後感がすごく良い。
    続きを読む

    投稿日:2014.07.14

  • あたりまえであたりまえでないもの

    その日とは、最後のその日とは
    本当にいつになったら
    その日と呼べる
    ようになるのだろう・・・
    人間にとって あたりまえな、
    だけども大切な、
    死というものについて
    考えてしまう作品です。
    重松清 さんの小説を読むのは
    自宅に してくださいね
    うっかり電車なんて所で 読もうものなら
    かなり 大丈夫なの?あの子的な
    目で見られます。(号泣注意!)
    続きを読む

    投稿日:2014.11.15

  • 重松作品の中でイチオシかと。

    偶然この作品から入りました。
    当時新婚で、30代。
    不惑を過ぎて、子を持ち、死についてぼんやり考えるようになり
    読み返すと、当時と違う場面で心を打たれました。
    年齢や環境により受け取り方が変わる、良い作品だと
    我が家族にも薦めたいです。
    続きを読む

    投稿日:2015.04.06

  • 死をテーマにした本

    みんな平等に訪れる"死"をテーマにしています。
    普段の生活の中では、意識することはありませんが、
    この本は死について考えさせられます。
    自分だけでなく、知人、愛する人、まわりの人が死ぬときに、
    何を考え、何を想い、どういう行動をとるのか、そんなことが綴られています。
    心への訴えが強い本です。普段、死を意識することのない人に読んでもらいたいと思いました。
    おすすめです。
    続きを読む

    投稿日:2015.01.10

  • とにかく泣ける

    誰もが死ぬんだけど、もちろん自分も。
    悲しいんだけど、温かいお話。
    生きているってことに感謝、大切な人々が近くに居るということにも改めて感謝。  

    投稿日:2014.09.28

Loading...

ブクログレビュー

"powered by"

  • ゆうほ

    ゆうほ

    変わり映えのない毎日に嫌気がさしていた日に読みました。スタバで読んでたら号泣。家でゆっくり読むことをおすすめします。明日は何をしようかな?健康がいちばん。

    投稿日:2024.03.09

  • 肉

    全部人が死にます。
    精神が不安定な方は読むのをひかえたほうがいいかもしれません。
    「極上の一冊!! これは泣く!!」
    の帯も違うキャッチコピーの方がよかったんじゃないかなあ。
    多分、私が読むのには若すぎたのかな。
    身近な人の死とまだあまり遭遇してないから。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.09

  • kumapooooo

    kumapooooo

    うむ、ついつい涙腺が緩んでポロリと来ちゃうわけだけど、いや怒涛のように来るもんだからもうお腹いっぱいというかね。しかもそれぞれの話を繋げていたりして芸が細かいんだけど、それがまたこういう泣ける話には合わないというか、ここは不器用に攻めたほうがじんわり来ると感じるタイプだったな自分は、と思いました。
    にしてもだ、表題作の夫にしても、いやそこまで妻を大事にできるのか、ということの方にビビる。他の人たちも大体ができた人ばかりなもんだから、それがグサッときてしまってこれがまたイマイチのめりこめない理由かもしれぬ。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.02

  • まかろに

    まかろに


    病気をきっかけに遺してゆく人と、遺される人たちの切なくも希望に満ちた物語の連作。

    予想もできないほどはるか彼方にあった「死」の存在が、ある日突然目の前にやってきた。
    その時がきたら、わたしはどんな気持ちになるか想像しながら主人公と物語を進めていった。

    「その日」がきたら、悲しい出来事で終わらせず遺してくれたたくさんの思い出も持ち続けたい。

    いつ来るか分からない「その日」を考えるよりも、一緒に過ごせる今を大切にしたい。

    読んでよかった、、、
    続きを読む

    投稿日:2024.02.26

  • ミィ

    ミィ

    「その日」がいつ来るのか。
    一寸先かも知れないし、10年後かも知れない。
    一生来ないと信じて疑わずに過ごす毎日が奇跡のように感じる。
    神様は優しくない。遺された側の心の重石の重さ、触れ方、避け方の葛藤が痛々しくて切なくて温かい。
    いつのタイミングに読んでも後悔しない作品。ライフステージが変わったタイミングで読み返す一冊になった。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.23

  • りおんぬ

    りおんぬ

    読んでいて胸が苦しくなる場面がいくつもあったけれど、必ず訪れる死と当たり前の日常を過ごせる幸せについて考えるきっかけになった。

    投稿日:2024.02.01

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。