【感想】螺旋階段のアリス

加納朋子 / 文春文庫
(68件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
14
21
23
3
0
  • 登場人物が個性的で良い

    短編の珍事件もので読みやすく人間味ある楽しいミステリーです。お話の落ちがまたよく出来ています。

    投稿日:2014.09.23

  • 日常ミステリーの連作短編小説

    2001年のこのミス12位で、すんなり読んでしまえる7話からなる連作短編小説
    大手企業に勤める仁木順平が退職優遇制度を活用して知るつ探偵に転職、その事務所に最初に猫を抱いて旋螺階段を上がってきた美少女安梨沙が探偵助手として居座る。『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』にかけて、二人で推理をめぐらす過程がほのぼのとほほえましい。特に推理の鋭い安梨沙がかわいいですね。
    「ななつのこ」や「ガラスの麒麟」など加納朋子の小説好きです。
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    投稿日:2014.12.09

ブクログレビュー

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  • ニセ人事課長

    ニセ人事課長

    この作者の本、中古本屋の100円の棚に色々置いてあるので行く度に買っていたら、いつの間にやら3冊も積読に入っていた。
    まずは1冊手に取って、サクサクと読了。

    「転身退職者支援制度」なるものに応募し自ら起業して私立探偵になった仁木順平。
    この本が出た200年代初頭、私が在職した会社でも同じように「転身支援」の名の下に体の良い退職勧奨がなされたけれど、何だか時代を感じるなぁ。
    携帯電話は出回り始めた頃だが、まだカメラ付きは無く、こうした時代の探偵はなかなか大変ね。

    時折舞い込む依頼は珍妙な事件ばかりで、それらを押し掛け助手の安梨紗ともに解決していくといったお話。
    7つの話からなるが、謎解き自体は取り立ててのことはなく、読み終わってみれば色々な夫婦の姿が描かれていたことに気づかされる。
    ゲームのように離婚と結婚を繰り返す妻とそれでも自分なりに彼女を愛する夫、業績の悪化とは裏腹に会社は順調だと威張るばかりの夫とその心情を察することも出来ず現を抜かす妻、ありもしないことを信じていられる妻と彼女をその世界に留め置くために骨を折る夫、社会的なことは何も出来ない夫とそれを承知で彼の人生に関わる全てを取り仕切きろうとする妻、そして世間に知られるシナリオライターの仁木の妻と違う自分になりたくて会社を辞めて私立探偵になった仁木。
    色々な夫婦の形があるが、こうして見れば、私たち夫婦はそこそこ幸せな間柄かもしれないな。
    4番目の奥さんなんか凄く夫思いのように描かれているけど、私からするとあまりゾッとしないし。
    最後の話の、仁木夫婦の互いの変わったところ変わらないところを確かめ合う姿にはグッと来た。

    依頼者や出来事に「不思議の国のアリス」のキャラクターやエピソードが模される趣向だがそれほど意味があるとも思えず、取って付けたような仁木のハードボイルドな探偵への拘りも話のテイストからは違和感あり。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.25

  • コプ眠

    コプ眠

    サラリーマンから探偵に転身した年配の男と20歳前位の美少女がいくつかの謎を解いていく話だけど、不思議の国のアリスと絡めて話がすすんでいくところとか、主人公と美少女の身辺の謎も溶けていく様子がゆったりとして面白かった。こういうミステリーもいいよね。続きを読む

    投稿日:2020.10.20

  • 晴也

    晴也

    淡々とした話ではあったが、日常の謎と、不思議の国のアリスを合わせた話で発想などが面白い話ではあった。けれど日常の謎でいうと氷菓のほうが面白く、何度も読みたいと思える話ではなかった。

    投稿日:2020.10.17

  • ナオ

    ナオ

    誰でも知っている大企業を早期退職し、探偵事務所を開いた仁木。そこへやってきたのは、猫を抱いた少女だった。アリスと一文字違いのアリサは、二仁木の助手として探偵事務所に通うことになった。まだまだ依頼にない探偵事務所だが、小さな依頼がいくつか入り、仁木とアリサの冒険が始まった。



    不思議の国のアリスと鏡の国のアリス少しなぞらえた物語。アリスなんてディズニーのしか知らない。それでも楽しく読めたかな。中でもいなくなった犬を探しに行くのが好きだったなぁ。


    しかし、時代背景ががかなり古く、平成の初めの頃のようでそれも良かったなぁ。好きなんだよなぁ、携帯電話やスマホがない時代の話。懐かしくなる。


    2020.6.20 読了
    続きを読む

    投稿日:2020.06.20

  • boutoumetous

    boutoumetous

     またやってしまった……。
     シリーズものは発表順に読むのが正しい。ミステリにおいて、その傾向は顕著。
     にも関わらず、自分は「魔法飛行」→「ななつのこ」の順に読んでしまった。
     今回の失態は「虹の家のアリス」から先に読んだこと。アリスを取り巻く謎を知った上で「螺旋階段〜」を読むのは問題外。嗚呼!

     ひとつ嬉しかったのは柄刀一による解説。「本書の主人公の一人である仁木順平が目覚めるのは、四月のある日です。四月の何日なのでしょうか? それは恐らく一いや、間違いなく"二十五日"でしょうね。」
     今日その日ではないか。仁木とアリスが邂逅した日に読み了えるなんてセレンディピティ!
    続きを読む

    投稿日:2019.04.25

  • sakurainao

    sakurainao

    加納朋子氏らしい、優しいミステリーです。私の中では主人公仁木は西島秀俊、亜梨沙は今田美桜が活躍してました。二人のキャラクターも愛されキャラで、読んでて心地がいいです。こういう誰も死なない、すぐそばに本当にありそうなさりげないミステリーって、いいな。続きを読む

    投稿日:2018.07.04

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