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嶽本野ばら / 小学館 (51件のレビュー)
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総合評価:
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おびのり
明治に誕生し、大正から昭和初期、古屋信子さんを中心とした少女小説系の雑誌が人気を博していたそうです。第二次世界大戦で、出版界から姿を消していましたが、戦後、荒廃した日本の少女達の為、少女は少女らしくロ…マンチックにと、ジュニアそれいゆが創刊されます。残念ながら、さすがにその世代ではなく、この後、その流れの「小説ジュニア」を愛読していました。(早熟系小学生だったわ。) その少女文化の継承者として、乙女のカリスマと言われているらしい野ばらさん。初読です。 文章が、ちょっと懐かしいお嬢様風。悪くない。 「世界の終わりという名の雑貨店」ではvivienneWestwoodの洋服を着た、顔に痣を持つ少女との言葉さえ要らない純愛を破滅的に。 「ミシン」では MILKの洋服を愛するパンクバンドのボーカル少女と ファン以上の感情を持つ少女との依存的関係性を。これがエスなのかな? 少女達が、自分の着たい洋服を着て、自信を持ったり、元気になるのはすごく良い。 ご自身も洋服にこだわりがあり、ロリータファッションを牽引されているとか。 続けて続編いきます。続きを読む
投稿日:2023.11.09
ゆびさき
このレビューはネタバレを含みます
やはり、確かなものは過去にあり、永遠は過去にある。ということを再確認した。 こんな愛の形はある。 願うことが何かに繋がる。 という希望もある。 この地獄は、愛の最終形態なのか。 想像する結末が、読者の気持ちを現すような気がする。
投稿日:2023.05.31
あみ
一瞬近代文学を思わせるような美しい文体なのだが、2000年代に書かれたものということで衝撃を受けた。 2作品ともハッピーエンドではないし、節々にネガティブな空気感を醸し出す作品ではあるが、愛の発見と…喪失があまりにも魅力的にかかれているので、後味の悪さというよりも現実の愛のあり方について考えさせられる良い意味での気持ち悪さが残る作品だった。続きを読む
投稿日:2023.01.26
蓮子
20年振りに再読。表題作他、「世界の終わりという名の雑貨店」収録。初めて野ばらさんの本を読んだのがこちらの作品でした。どしようもなく青くて痛々しくて、不器用で歪、恐ろしく純粋で気高い――「世界の終わり…という名の雑貨店」はそんな作品です。人を好きになること、愛することはきっと傍から見てそんなに美しい姿ではないのかもしれない。酷く不格好で凡庸なのかもしれない。でもその愛の真摯さ月よりも星よりも豪奢な宝石さえ凌ぐほど、美しい。愛し合う者同士なら尚更。「ミシン」もまた哀しいまでの愛の物語だ。貴方以外はもう何も要らない――その愛の激しさを、何時から私達は喪ってしまったのだろう。愛すること、恋することの気高さを描いた傑作。続きを読む
投稿日:2021.08.12
笹倉
これが僕がはじめて読んだ嶽本野ばら作品でした、 こんなにも退廃的だけどなにか違うと思ったのは初めてです、 多くの性的表現があっての作品かなとは思いました けれど、そこがいい!と僕自身思ってはいます、
投稿日:2021.08.01
zasetu
美しい……お耽美ですわぁこれは。 感想書きます。 『世界の終わりという名の雑貨店』 わたしの中で、嶽本野ばら初作品。その甘すぎる耽美に圧倒。なんて美しいのか。それも少し歪んだものに、ここまでうっとりできるものなのか。すごい。ここまで来るとどのページも蜂蜜でコーティングされたような艶めかしさを感じる。 まず、主人公が開く雑貨店『世界の終わり』のセンスが光る。正直これらの集められ置かれる商品に対する自分の知識には疎く、イメージが出来ない物もあったが、それをもっても一つ一つが醸す雰囲気や匂いまで、こちらに伝わってくるかのよう!! すっかりのめり込んだ。 そしてやってくる『君』。彼女もまた刹那的で美しく(殊に頬の痣などは)、それでいて動物的な貪婪も備える、理想的な少女像を完成させている(これは個人的な趣味)。2人が体を重ねる場面でも、生々しさよりもその耽美さが極まった気がする。最早野蛮と形容してもいいくらいの性欲なのに、不思議と恍惚とした気分になった。こんな関係、持ってみたいな……。 前述したが、『君』の死は実に刹那的だ。性の悦びを得られないと悟った時、ぱったりと命を絶ってしまう。が、それを含めて彼女の耽美な面が際立っていることを強調したい。とても切なくて(刹那くて)お耽美なのだ。 ──ねえ、君。雪が降っていますよ。 最後までその甘美な絶望に酔いしれた。 『ミシン』 『世界の終わりという名の雑貨店』に比べればシンプルかつ意味深なタイトルである。 処刑台の上のミシンと蝙蝠傘の運命的な出逢い……これはロートレアモンの『マルドロールの歌』の表現だ。 個人的には『世界の終わりという名の雑貨店』の方が好みであったが、この作品もなかなかどうして耽美な蜜である。(馬鹿の一つ覚えみたいに耽美と繰り返している……)何故こんなにも甘く、溶けそうな物語が書けるのだろうか。そんなことを考えながら、またしてもどっぷりと浸かったタイプの話である。 印象に残るのはやはり「死は永遠」というフレーズであるだろう。この感性を死ぬまで持ち続け、実際に死ぬこととはどんな感覚なのだろうか。本作ではその断面を垣間見た様な薄気味悪さや、同時に襲ってくる美と葛藤する物語だった。 《まとめ》 嶽本野ばら、初めて読んだけど、すぐに好きになった。切ない。甘い。美しい。耽美! 嗚呼、最高でございまするぅ
投稿日:2021.06.29
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