堂場瞬一 / 中公文庫 (44件のレビュー)
レビューを書く
商品詳細ページへ戻る
総合評価:
ani
0
尻すぼみ感はあるが勢い良く読める
2人の変死体から謎を解き進めるまでは、非常にテンポよくかつ読み応えあるのだが、結末はひねりがなく、やや拍子抜け。8割までは引き込まれるだけに惜しい。シリーズを読んでる人には高城と明神の関係にやきもき。
投稿日:2013.09.25
報告する
"powered by"
DJ Charlie
「失踪課の高城」というシリーズが気になり、第1作が気に入ったことから、シリーズ各作品を順次読んでいる。こういうようなことをするのは実に愉しいものだ。 シリーズの第4作である。身に降りかかった事件を乗り…越え難く、酒浸りのようになってしまい、何年も無為に過ごした感の高城警部が失踪課に異動したという辺りから始まったシリーズである。警部の階級に在る高城から見れば“部下”ということにはなるが、失踪課第三方面分室の面々の中に「気心の知れた仲間」という存在の人達も生じている。そんな中での出来事が展開する本作だ。 警視庁の架空の部署である失踪課に所属して活動する高城警部が主要視点人物となり、一人称の語りのように綴られている本作は、探偵が活躍する所謂“ハードボイルド”を想起させる雰囲気も漂う。そういうのもかなり気に入っている。 本作の物語は、冬の或る日の出来事である。作中、東京ではやや珍しい、雪が降り積もるような場面も在る。真冬である。 高城が愉し気にしている様子から物語は始まる。「気の置けない仕事仲間」という感にもなっている明神や醍醐と外で呑んだ帰り道だった。久し振りに外で愉しく呑んだという様子であった。 少し後方から明神が高城を大きな声で呼び、呑んでいた店に携帯電話を忘れていたことを指摘する。高城は振り向いて明神に歩み寄って携帯電話を受け取ろうとした。その時、明神が吹き飛ばされた。高城と、もう一人居合わせた醍醐は慌てた。 明神が立っていた辺りのビル内で火災が発生していて、バックドラフト現象の風で明神は吹き飛ばされたのだった。救急車や消防を呼んで明神を病院へ搬送した。彼女は脳震盪を起こしていたのでそのまま入院した。 明神が吹き飛ばされたバックドラフト現象を起こしたのは、ビル内で営業しているバーの火災の故であった。火災の現場から男性2名の遺体が発見されており、そこには他殺を疑わせる傷も見受けられた。発見された遺体の中、バーの店主は特定されたが、もう1名の遺体が身元不明ということであった。 高城はこの身元不明の遺体の身元を割り出す必要が在ると考えた。捜査一課が乗り出し、失踪課第三方面分室も間借りしている渋谷中央署に捜査本部が設置され、他殺を疑わせる傷も見受けられる遺体の一件を捜査することになった。高城達はこの捜査本部を手伝うような形になって行く。 その時、失踪課に届出が在ったばかりの男性行方不明者が話題に上った。身元不明な男性の遺体と身長や、火災で傷んでいたにしても推定される年代とが一致すると思われる男性だった。それは少し人気が高い作家であった。連絡が取れず、出版社の担当編集者が探し始めたが、アパートを引き払ってしまったらしい様子で、銀行や携帯電話等も解約してしまっている様子で困ってしまった。そこで本人の妹と共に失踪課に届出を行ったというのだ。 こうして高城は行方不明な作家の件を入口に、火災に見舞われたバーで何が在ったのかを解明して行くことになる。 本作はミステリーを手掛けている作家の行動や想いという要素がなかなかに興味深いようにも思った。老練な高城が、色々な関係者の証言を巧みに引き出し、事件の全体像を何とか描き出そうと奮戦する。失踪課の公用車となっているスカイラインを駆って、色々な場所を訪ねて調べる。そして窮地に陥った仲間を援けようと迷わず飛び出すような熱さを見せる場面も在る。 「訳アリ」な主人公の高城が、そういう部分と折り合いを付けながら奮闘する様子が非常に面白いと思う。このシリーズに巡り合って善かったと思う。広く御薦めしたい。続きを読む
投稿日:2025.04.02
kipper
【警視庁失踪課シリーズ第4作目】 高城は醍醐や明神と呑みに行き、楽しいひと時を過ごして店を出たとき、前にあるビルで火災があり、バックドラフトで明神が吹き飛ばされる。 その後、火災現場から二人の遺体が見…つかるが、そのうちの一人が身元不明で、失踪課が調べ始める。 身に着けていたネックレスから身元不明者は作家のようだが、何かが違う感じ。高城がじわじわと暴いていく。 愛美が横にいない高城は何か物足りない感じがいい。 作家の悩みが元になっている事件だったが、堂場さん達作家さんも同じような悩みを持っていたりするんだろうか。続きを読む
投稿日:2023.05.22
masao3966
基本このシリーズは前半部はゆったり進行して後半部で急展開。今回も同じ様な感じでした。前半部は主人公の相棒の登場が若干少なめぐらい。只相変わらず悲しい場面が最期に待ってますが。それとはなちゃんは今後どう…なるんでしょう。楽しみです。続きを読む
投稿日:2022.07.19
トッチ
今までのこのシリーズは、後半から事件に進展があって盛り上がる感じでしたが、今回は最初から目が離せませんでした。 打ち上げの帰りに、主人公の相棒にあたる女性が、ビル火災に巻き込まれるところから事件…が始まります。 登場人物の作家さんの心境がよく書かれていて、作者さんも経験したことがあるのかな?と、思ってしまいました。続きを読む
投稿日:2021.12.22
タンジ男
警視庁失踪課、高城賢吾のシリーズの第一作であり、ドラマ化もされているようである。失踪課という課が本当にあるのかどうかわからないが、失踪届けを出された人を事件や事故に巻き込まれていないか探る課の話である…。警察官の話でこのような事件性ので乏しい職業に的を絞って事件を紐解いていく話はまた面白い趣向である。ミステリー小説の大枠はほぼ出そろっているであろう中、執筆者もなかなか大変だと思うが、しっかりと読者を納得させる筋書きを書いていて、なかなか素晴らしいと思う続きを読む
投稿日:2021.03.08
momonohanabira
久しぶりに失踪課シリーズを読みました。 今回の小説家にしてもそうだし、これが作詞家・作曲家など、モノを生み出す事を職としている方の苦悩を知った。
投稿日:2020.10.30
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
アダルト(性表現・暴力表現)
ONOFF
グラビア
ボーイズラブジャンル
ティーンズラブジャンル
ONにしたコンテンツはトップや検索結果で表示されません
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。