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早坂隆 / 中公文庫 (1件のレビュー)
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rafmon
戦前の吉本、ミスワカナや花菱アチャコなんていう芸人を知っているだろうか?私は全く知らなかったし、戦時中にわらわし隊という慰問団があった事も初めて知った。だからこそ、本を読んでまた、思考に広がりを得られ…たような気がしている。 戦争を笑いという、新たな視点で切り抜いた一冊である。確かに、戦い、殺し合う軍人も人間なのだ。 一点だけ。作中、南京で作者が謝罪を迫られるシーンがあり、それに対し、現代の自分は責任を負わずと書いている。それはその通りなのだが、日本人であるからには、歴々と積み上げた日本人たる誇りを持つなら、責任も持たなければならない。企業が不正を働いた過去があり、自分はその後に入社した社員だから、過去の不始末は知らないとは言えない。迷惑をかけた客に対し、自分はその時には居なかったが、会社は申し訳なかったというべきだ。悪い事をしたか否か、戦争だから両成敗という見方もある。しかし、そういう時代だから仕方ないとか、本著に出てくるようなお前の国も虐殺しているだろう、という反論は間違っている。真実を見つめ、態度を決めなければならない。自虐史観は間違っているが、正当化に偏重し過ぎるのも、困り物である。続きを読む
投稿日:2015.12.27
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