【感想】生き方

稲盛和夫 / サンマーク出版
(702件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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200
141
19
8
  • 人間の芯

    短期的ではない成功を収める人の共通点は人間の芯というようなものがあるということ。芯は、哲学とか道徳とか宗教とかいろんな要素によって形作られるのだろうけど、やはり、古からの知恵というか、我々の中にある共通の善なる要素に軸足を置かなければ、長期的な成功は望めないのかなという気にさせられます。
    昨今、株価等の経済指標に一喜一憂するような劣化した精神が経済界にも蔓延しているようで、それはそれで抗い難い時流なのかもしれないけれど、やはり、自分としてはそういう劣化した精神からは距離を置きたいと改めて思わされました。
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    投稿日:2013.11.07

  • ぶれない道徳観

    自分が著者のように成功したとして、また成功前に這い上がる過程において、徹底して他を利する道徳観をぶれずにキープできるだろうか。言うのは簡単かもしれないが実践し成功した著者の言葉だけに重い。易きにそして利己に傾きがちな自分の心を見つめなおす機会を与えてくれる本です。続きを読む

    投稿日:2013.09.29

  • タイトルがええわ

    稲盛のおっちゃんかっこええやん!と唸らされる孤高の一冊。
    読んだら働くのが楽しくなるのでオススメだよ!

    投稿日:2013.11.07

  • 生き方

    書いてあること、言いたいことはわかりますがそりゃ成功者だからなぁとか思っちゃいました。結局自分次第ですしね。

    投稿日:2013.11.06

  • 修造並みに熱い

    経営の鉄人こと稲盛和夫による深き人生哲学。
    未来を担う若き世代に是非読んで貰いたい。

    投稿日:2013.11.06

  • 人間としてまっとうな生き方、まっとうな経営

    京セラの創業者で、DDI(現在のKDDI、au)で通信分野に進出し、近年は日本航空(JAL)の再生を手がけた稲森和生氏の経営理念が著された一冊です。
    「生き方」というタイトルにも見られるように、その考え方は企業経営に留まらず、私たち一人一人の働き方や考え方、そして生き方にもあるべき姿を投じてきます。

    まず、働き方について述べられています。稲盛氏はものづくりの人ですので、製造現場での課題解決について、強い思いとこだわりが感じられます。
    つまり、絶対にこの壁を越えるのだ、という強い意志で常にその課題を考え続け、一生懸命に考え抜き、ありとあらゆることをやり切った先に、「神様」が解決策を与えてくれる。
    苦行に耐えた先の神秘の瞬間と捉えるとオカルトっぽくなってしまいますが、「セレンディピティ」とも呼ばれる、考え抜いた先の啓示的なひらめきのことでもあります。
    いま、自分自身が仕事の場で、ある課題の解決にそこまで考え尽くしたことがあったか、途中で諦めたり妥協したりしなかったか、改めて考えさせられます。

    考え方は、道徳的なところに行き着きます。稲盛氏は経営学を体系的に学ばないまま経営者として現場に出て行ったのですが、そこで実行したのは、人間としてまっとうな経営でした。
    重要な決断の際には、自分の決断は利己的なものではないか、私心が少しでも混じってはいないか、それを何度も何度も問い詰め、利他の精神、奉仕の精神で経営手腕を発揮してきました。
    「口ではそう言っているが、実際に自分の利益を考えないわけがない」と考える人はいるとは思います(個人的には、自分が利己的だから誰もが自分と同じように利己的だ、というだけだと思いますが)。稲盛氏はそのような考え方の存在は認めた上で、一切の私心を持たないようにしてきたと言っていますし、それが本心なのでしょう。
    私は親も戦後生まれの団塊ジュニア世代ですが、道徳が忘れられたと書かれているのは同感です。バブル崩壊以降欧米の合理的な考え方が日本にも定着して、合理的な考え方の良いところは忘れられ、悪いところだけ残ってしまったようにも思います。

    そして最後に、「生き方」。稲盛氏は仏門に入りましたが、宗教でいう創造主の存在を、宇宙や人間の誕生のスケールでも信じているようです。
    だからこそ、良い行い、まっとうな生き方を続けていれば必ず報われ、逆に堕落した人生から得られるものはそれなりでしかないとしています。
    (このあたりは難しいところで、将来報われるための「善行」は、報われたいという私心があっての行いになるので、却って報われないこともあるでしょう。
    そして将来報われるだろうと知ってしまったがために、善行が善行でなくなるとすれば、それも皮肉な話です。)
    自分もプロテスタントの教会に通っていた(洗礼は受けていません)時期があるのですが、それ以来神の存在を感じています。とくに何かしてもらえるわけではないのですが、常に自分のことを見てくださっているし、だから「誰も見ていないから悪いことをしてもいい」とは考えなくなっています。

    泥臭いし、不器用かもしれませんが、まっとうに生きる。そして生まれたときよりも良い人間になって人生を終える。
    それこそが、人間としての最高の幸せ、最高の生き方なのではないかと思いました。
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    投稿日:2014.12.03

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ブクログレビュー

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  • koichi

    koichi

    京セラ、kddiの創業者稲森氏の著書。2004年刊行とあるのでこの後jalの再建にも関わったと思うと社会が稲森氏を必要としていたということだろう。利他の心を持って仕事も誠実に向き合うことが本書の核心、そしてあるべき姿を目指すことが自然の摂理であると説く。
    確かに利する為にどんなこともするといった考え方は無理があり限界を感じるものだ。政治不信が広がる今こそ本書を読むべきだと思った。
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    投稿日:2024.04.07

  • post

    post

    ⚫︎学んだこと
    ・試練を機会ととらえる事ができる人。
    ・人格=性格+哲学
    ・哲学=嘘をつかない、人に迷惑をかけない、正直であれ、欲張らない、自分のことばかり考えない。
    ・仕事の結果=考え方×熱意×能力
     考え方が一番重要。マイナスもある。心のあり方や生きる姿勢。
    ・人生は心に描いた通りになる。強く思ったことが現象となって現れる。
    ・知恵の蔵から知恵を得るには、燃えるような情熱を傾け、真摯に努力を重ねるしかない。
    ・一生懸命、誠実、まじめ、正直。
    ・松下幸之助のダム経営。まず強くしっかりと願望することが重要である。
    ・難しい要求を顧客から受けたあと、どうすればできるのかというアイデアを出し、それができれば今後どれだけ会社にとってプラスになるのかを情熱を込めて部下に語ることで、関わった人が全員、熱い思いをもってチャレンジすることができる。
    ・今日一日を一生懸命生きる。ただし反復ではなく継続。通い慣れた同じ道は通らず小さなことにも工夫改良。

    ⚫︎賛同できないこと
    経営者として素晴らしい人で生き方も素晴らしいが、強い人しかできない苦行の道なので万人を救う考え方ではない。
    煩悩にまみれた凡人は他力にすがるしかなく自力で救われるなど思い上がりと説いた親鸞を私は支持する。

    稲盛さんは人間として正しいことをしなさいと説いているが、私が思う大切なことは正しいことをすることではなく、正しい事など凡人にわかるわけがないと認識すること。正しさではなく実は自分の勝手な期待や願望だと認める事。

    主観的な物差しにすぎない善悪の判断を絶対的なものだと言い切るところに限界を感じてしまう。
    無知の知という言葉の本質はここにあると思う。

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    投稿日:2024.04.04

  • ROCKINPO@

    ROCKINPO@

    ・自己啓発の入門書の様で読みやすく分かりやすかった。
    ・宗教や宇宙の意思などの表現が元々嫌いでしたが本書ではすごく噛み砕いた表現で理解しやすかった。
    ・人生の指針となる考え方などが具体的に表現されてい
    ・血肉化していく為に今後も読み返していきたい
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    投稿日:2024.03.29

  • teryminami

    teryminami

    いわゆる、人生のバイブル本て内容


    人間、生まれてから死ぬ時、財産や名誉・地位も何も無い状態で死んでいく。

    だから魂を磨く事が大切と。

    その為には精進をする事が大切で
    精進をするには『働く』という事が1番良いそうです。

    なぜか?
    働くと日々自分の欲望に打ち勝ち、自分を律し努力をする必要がある。
    どんなに才能があって偉い経営者も
    ニュースで不祥事などがあり退任しているよね。
    あれは自分の才能におごり自己の欲求に負けてしまったから。

    だから、『働く』という行為には魂を磨く作用がある。AIや人工知能知能が何とか言われる時代にも親が子に教える人として当たり前の大切な事は時代が変化しても変わらない。

    仏教や先人の教えはこういう事なんだと思う。

    働くって事に価値を見出せる1冊
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    投稿日:2024.03.23

  • くろ

    くろ

    利他の心、感謝の気持ち、反省し自分を律する心、

    どれも言葉にするとありふれたもののように聞こえてしまうが、不思議と重い言葉として心に響いた。

    働く中で、意外と忘れていたりすることもあると思うので、自分の行動が間違っていないかを確認する上でも折に触れて読み返したい。続きを読む

    投稿日:2024.03.20

  • つる

    つる

    2004年の出版、つまり20年前に本書は生まれた。
    当時よりもさらに物質的に豊かになった現代では、
    より「生き方」が問われる時代だ。
    なぜ生きるのか?どのように生きるのか?
    千差万別の答えがあると思っているが、稲盛さんの答えは間違いなく原理・原則であり普遍的な正解。
    どんなことでも悩みがある人には是非おすすめの一冊。

    ⚫︎生きる目的
    「心を高めること」「魂を磨くこと」

    ⚫︎必要な指針
    「人間として正しいかどうか」

    ⚫︎「見えるものはできるし、見えないものはできない」
    物事はつねに理想形をめざすべき。そのためのプロセスとして「見えるまで考え抜く」思いの強さを持続すること。
    すべてのものは二度と創られる。

    ⚫︎「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」
    北極と南極を徒歩横断した冒険家の大葉満郎さんは自身は臆病だと称した。

    ⚫︎人間とは遊んでいるときよりも働いているときのほうが幸福。(マッカーサー)
    人は仕事を通じて成長していく。趣味や遊びの楽しさとは、仕事の充実があってこそ味わえるもの。

    ⚫︎「自燃性」であれ
    ものと同じく、人間も3タイプ存在する。
    ①火を近づけると燃え上がる可燃性
    ②火を近づけても燃えない不燃性
    ③自分で勝手に燃え上がる自燃性
    続きを読む

    投稿日:2024.03.10

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