この作品のレビュー
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中世
・世俗権力である王権と宗教勢力(神仏)である仏教とは相互に対抗しつつ依存しあう関係を維持。
・王権も宗教権力も重層性を持っていた。
→王権側は幕府と朝廷の関係
近世において、なぜ幕府は朝廷をつ…ぶすことができなかったのか。それは、天皇個人ではなく、公家文化の役割を考える必要がある。
天皇は超越的なものではなく、あくまでも貴族の中のトップという性格のものであった。武士の治世には秩序が必要だが、古典文化の素養に欠けていた。
また、秩序、礼法(儒教)と官位の上からも公家文化が必要であった。
近代
明治に入り、複合的な重層構造が崩壊して、天皇を頂点とする一元構造に転換する。
欧米の侵略の危機に晒され、急速な近代化によって対抗しなけらばならない時代にふさわしいもの。
この一元化の仕組みは明治憲法によって完成。
一方、中国では、皇帝の一元支配が成り立ち、日本のような複雑な構造を持たない。皇帝の絶対権力のもので、科挙によって選ばれた優秀な官僚が政治の実務を担当する。統治の原則は儒教に基づき、仏教や道教は私的な信仰としてはあり得ても、公的な機能は有しない。
広大な中国の支配には、複雑な体系が必要そうだが、逆に広大であるだけに、はっきりとした名分論に基づく絶対権力の一元支配が必要であり、権力の重層化はかえって危険であった。また、宗教が独自の力を持つことも危険であり、権力構造からは排除される必要があった。
中国の皇帝の支配の正当性は天から与えられる。天から承認されるためには、有徳でなければならない。そうでなければ、天から見放されて、易姓革命により他の王朝に支配権が移る。それに対して、日本には易姓革命がなく、後に「万世一系」と定式化されることになる天皇の血統的一貫性が特徴とされた。
天皇が21世紀の今行っている宮中儀礼や皇位継承の儀礼は、明治初年にできたことに注目されたい。
江戸時代において、儒教は実のところ体制派ではなかった。これが19世紀前半における日本と中国・韓国との本質的な違いである。日本の社会を支えていたのは仏教だった。
岩倉使節団の経験は、明治政府が目指すべき「文明」の背景に宗教、とりわけプロテスタントが存在していることを痛感させられる初発の経験として、キリシタン解禁のみならず、やがて「文明」という指標から宗教を捉えていく上でも大きな影響を与えることとなる。続きを読む投稿日:2021.06.19
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