5000日後の世界
ケヴィン・ケリー(著)
,大野和基(インタビュー・編)
,服部桂(訳)
/PHP新書
作品情報
「ビジョナリー(予見者)」。本書の著者、ケヴィン・ケリーはしばしばこう称される。テック文化を牽引する雑誌・米『WIRED』の創刊編集長を務めた著者は、GAFAなど巨大企業による「勝者総取り」現象など、テクノロジーによって起こる数多くの事象を予測し、的中させてきた。著者によれば、インターネットが商用化されてから5000日後(約13年後)にソーシャルメディア(SNS)が勃興を始めた。そして現在は、SNSの始まりからさらに5000日が経ったところだ。いまやインターネットやSNSは、われわれの暮らしに欠かせないものとなっている。では、次の「これからの5000日」には何が起きるのか。著者はすべてのものがAI(人工知能)に接続されたAR(拡張現実)の世界「ミラーワールド」が訪れると予測する。各国に住む100万人単位の人がバーチャルな世界で協働することが可能になる世界だ。SNSに続く新たな巨大プラットフォームの誕生である。新たなプラットフォームは、働き方や政府のあり方にも大きな影響を与える。地球のどこにいても誰とでも仕事ができる世界になれば、会社とは異なる形態の組織が生まれる。また、製造業や金融、流通、交通、観光、農業、教育・・・・・・といった多くの産業も、大きな変化を余儀なくされるだろう。さらに、新たなプラットフォームは、何万もの新たな勝者の誕生にもつながる。この巨大潮流を知り、変化が加速する時代をサバイブせよ。
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商品情報
- シリーズ
- 5000日後の世界
- ジャンル
- コンピュータ・情報 - IT・Eビジネス・資格・読み物
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2021.10.14
- Reader Store発売日
- 2021.10.15
- ファイルサイズ
- 1.7MB
- ページ数
- 216ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (25件のレビュー)
-
AIがすべてのものを意味付ける世界
来るべき「ミラーワールド」とはどのような世界か。
それは、スマートグラスなどを通して覗いた現実の風景に、バーチャルの映像や文字が重ねられた世界で、これにより人間ははじめて機械を通して世界を認識し…始める。
世界中の情報はすでにインターネットによってデジタルに変換され検索可能になっている。
身の回りのモノはIotだなんだとネットにつながっていたけれど、意味付けまでは行なわれてこなかった。
しかし今後は、あらゆるものが、電池の入ったチップを介して電気的にモノ同士がつながるという形ではなく、意味的につながりはじめる。
つまり、電流によってではなく意味による接続だ。
じゃあ誰が、その意味付けを行なうかというと、AIが私の部屋を覗いて、個々のものを認識し、ブランド名や製品番号なんかを認識する。
単に冷蔵庫の中の食品の種類や賞味期限が把握されるだけではない。
このモノがここにあるということは、という位置づけによっても意味付けがなされる。
いゃーん、便利というか、それって大丈夫かと心配になる。
別に監視社会で、中央に集中的に管理されるということがではなく、意味付けをAIが行なうこと、そのものが。
意味の持つ豊穣さが失われるのではないか、と。
意味ってそんな簡単にラベル貼るみたいに簡素なものでもなければ、中立的なものでもないぞ、と。
「大丈夫、大丈夫、私は楽観的です。なぜなら、テクノロジーが引き起こした問題を解決するのもテクノロジーだから。絶対にテクノロジーをやめましょうとはならなくて、必ずそれよりも優れた、より多くのテクノロジーで対処しましょうとなるんだから。
ただ、"預言者"だなんて言われているけど、何が起こるかなんて見通せないよ。だって発明者にさえ、自分の発明品がどんな使われ方をするか予測するのは難しいんだからね。インターネットなんて、最初は図書館での検索や研究に使えると言われたのを思い出してみてよ。
いまネットの利用用途の大部分は、ゲームとポルノでしょ。闇サイトによる無差別殺人やイジメなど、発明者の意図を超えて、こうした最下層での使われ方を見て行くことでしか、テクノロジーの進む先を見通すことはできないよ。
しかもこうした変化は加速するだけでなく、変化の変化という連鎖まで起きている。だからいま事象に対応するために学んだ知識は、すぐに陳腐化してしまい、無用の長物になっちゃうから、我々は何度でも学び直し続ける必要がある。
だったらあらかじめ対象を限定してしまうより、幅広く網を広げ、学び方を学ぶスキルが必要となってくるんだ」
まあ、ざっと著者の言いたいことはこんなところで、この本もスティーブ・ピンカーに代表される「世界はより良く進歩しているし、そうなりうる」という信念に連なる著作だった。
わかるんだけど、いまいち釈然としないものが残るというか、それでいいんだろうかという気にもさせられる。
コラムで紹介されたアーミッシュの人たちって、最新のテクノロジーも追わず、本もろくすっぽ読んでないんだけど、いざ仲間が困っているとなったら、全力で皆が協力して助け合う。
変化や刺激は皆無で退屈かもしれないけど、コミュニティ内の安心感が凄まじい。続きを読む投稿日:2022.06.04
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久しぶりにケヴィン・ケリーの書籍が出たということで、楽しみに読み進める。
ケヴィンの基本的な思考である「テクノロジーに耳を傾ければ未来がわかる」に基づき、テクノロジーの未来における変化を予測している。…
一つ一つは興味深かったが、第5章以降のケヴィンの思考と経験についての内容が面白かった。
特異な考え方を持つ著者に学ぶことは多い。
以下、参考になった点。
・テクノロジーが持つ自然の方向性
・どうやって学ぶかを学ぶ
・テクノロジーは良い面が51%、悪い面が49%
・イノベーションを起こしてきた人たちが世間的に最高峰を極めている時には、カオスの底にいた(カオスの縁にいて完璧な秩序にも縛られないと感じている状態が良い)
・人生に満足している人は「自分が何者であるか」という疑問を持っている
・人の仕事は、問いを投げかける、そして不確実性を扱うものになっていく続きを読む投稿日:2022.10.28
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