ミカエルの鼓動
柚月裕子(著)
/文春e-book
作品情報
この者は、神か、悪魔か――。
気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。
大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。
あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。
「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。
そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。
大学病院の闇を暴こうとする記者は、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。
天才心臓外科医の正義と葛藤を描く。
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商品情報
- シリーズ
- ミカエルの鼓動
- 著者
- 柚月裕子
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春e-book
- 書籍発売日
- 2021.10.07
- Reader Store発売日
- 2021.10.07
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 472ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (174件のレビュー)
-
柚月裕子さんの467ページにわたる医療ミステリーの力作です。
私は柚月さんのファンですが、この作品は私的には「うーん」でした。
手術のシーンの描写はどれだけ勉強したのだろうという凄いものでしたが、エン…タメ的な面白さは前作の『盤上の向日葵』『検事の佐方』シリーズなどと比べるといまいちと思いました。ミステリー的な要素が弱いと思います。
ストーリーは北海道中央大学病院に勤務する、心臓外科医でミカエルというロボットを操作して手術をする西條とミュンヘンから帰ってきた心臓外科医で自分の腕一本で手術をする真木が12歳の患者白石航の手術をどちらがやるのかの判断をします。
ミカエルにはとある噂話があり西條は考え抜いた末、最善と思われる判断をしますが…。
この作品、描写が細かいのですが、ストーリーはそんなに複雑ではないので、これ以上書くと最後まで書いてしまうのでやめておきます。
そのかわり、作者の柚月裕子さんについて知っている逸話を書きます。
4,5日前にやはり柚月さんの経歴をレビューに書かれているブク友さんがいらっしゃいました。
その中に柚月さんが小説の市民講座を受講されていましたと書かれていましたが、私も同じ講座を受講及び運営のお手伝いをやっていました。
今ではもちろん柚月さんを応援する地元のファンの一人でもあります。
私は講座創設直後からのメンバーだったのですが、柚月さんは私が講座を一旦、止める直前に入って来られました。(一旦止めて、再受講しました)
第一印象は「孤高の人」。受講生の誰かとつるむことはせずにいつも、講座のゲストの作家の先生と話されていた記憶があります。(講座のゲストは月替わりです)
柚月さんが講座に作品を提出されたのは私が止めてからなので、残念ながら私は柚月さんの習作は拝読していません。東京からやってきた作家の先生に「この人は化けるかもしれないよ」と言われたという話は有名です。
柚月さんは「このミス」で『臨床真理』という作品で大賞を受賞してデビューされます。
講座のコーディネーターの文芸評論家の池上冬樹先生によると「水臭い。書いてること言ってくれなかった」という話です。池上先生は応募作もみてくださるのですが、柚月さんは一人で応募されたらしいです。
柚月さんはとにかく経験がないので何でもとことん調べて書かれるとおっしゃっていました。
柚月さんは地元では一番の人気作家で(講座からは他にもかなりの人数がデビューされてはいますが)講演会やら地元のテレビ出演やら、持ち前の美貌と話力が凄いです。
講座にいたとき、私は受講生の連絡係をやっていたので、柚月さんとメール交換はしたことがありますが、一対一で話した記憶がありません。人数は当時30名程だったのに。
だからこちらは一方的に柚月さんを知っていますが、柚月さんは私のことは記憶にないのではと思います。
蛇足になりますが、私は小説を書きたいと思ったことは一度もなく書いたこともありません。講座にはあくまで知識欲と友達作りのために通っていました。
私が通っていた頃は、講座のことはネット流出厳禁と訊いていましたが、最近解禁になったようなので書いてみました。(でも、あんまり知る人ぞ知るの情報がなくてつまらなかったかもしれないですね。ごめんなさい(__))あまり噂話が過ぎるのも何なのでこの辺で…。続きを読む投稿日:2021.11.15
難しい医学用語が多かったのに続きが気になってあっという間に読了。
主人公の天才心臓外科医たちの心情や描写がすごい。投稿日:2024.03.06
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