NATOの教訓
グレンコ・アンドリー(著)
/PHP新書
作品情報
陰謀論より現実の敵、中国とロシアを直視せよ! NATO(北大西洋条約機構)には、世界で他に例のない実績がある。加盟国の本土が70年間、武力攻撃を受けたことがないという点だ。世界史において、複数の国が加盟する同盟の全構成国が70年も平和でいられた、というのは奇跡に近い。本書は冷戦から現代まで「世界最強の軍事同盟」をめぐる実例を紹介し、日本が学ぶべき国防の努力について考察する。現在、アメリカが率いる自由・民主主義陣営と、中国・ロシアが率いる独裁主義陣営の「新冷戦」が鮮明になりつつある。著者の祖国ウクライナは2014年、掛け替えのない領土クリミアをプーチンによって奪われてしまった。ロシアと同様、中国の習近平もいま尖閣諸島という日本の領土を狙っている。独裁主義国家による侵略を防ぐには、軍事力の強化と併せて堅固な同盟関係を構築しなければならない。日本を愛するウクライナ人の国際政治学者が記す覚醒のメッセージ。
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商品情報
- シリーズ
- NATOの教訓
- 著者
- グレンコ・アンドリー
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2021.05.13
- Reader Store発売日
- 2021.05.14
- ファイルサイズ
- 4.2MB
- ページ数
- 344ページ
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この作品のレビュー
平均 4.5 (6件のレビュー)
-
NATOの状況を説明し、そして他国に侵略されないために、日本が自立して軍事を増強しようと主張する。
一部の政治家を取り上げ、日本はトランプ幻想・プーチン妄想だと指摘しているが、短絡すぎてそれには賛成で…きないが、部分的には納得いく内容だった。
特にTPPを活かしてNATOのような太平洋条約機構を作れという案には驚かされた。続きを読む投稿日:2023.01.24
ウクライナ出身で日本とも関係の深い国際政治学者の、NATO論⇒日米安全保障論です。
日米安全保障条約は軍事同盟であるが、必ずしも日本を支援してくれるかどうかはわからない
日本を米国が支援してもらうた…めには、同盟国としての義務を果たさなければならない。
それは、防衛費の倍増と再軍備だ。
複雑かつ危険極まりない現代の世界において、危機はいつ、どこから起きるかはわからない。
不測の事態は必ず起きる。有事にいち早く対応するためには、平時のうちに危機に備える必要がある。
気になったことは以下です。
■NATOとは
・NATOとは、欧州における相互安全保障条約であり、NATO加盟国が侵攻されれば、NATOは必ず参戦する。
・ロシアはバルト三国に侵攻したくてもできない。バルト三国がNATOの加盟国だからである。
・ハンガリー動乱の時に、西側が派兵をしなったのは、スエズが関係している。NATOに加盟していない国を支援するかは
西側は一枚板ではなく、状況による
・トルコのNATO加盟について
・ソ連・ロシアの脅威に対抗するためにトルコはどうしてもNATOに加盟したかった
・そのために、朝鮮戦争に派兵をし、多大な犠牲をこうむった。
・しかし、そのことが米国から、トルコのNATO加盟の提案をうけ、紆余曲折のすえ、NATOに加盟できた
・ロシアは、トルコに出していた領土の主張、海峡の通行権の要求も引き下げた。
■日本の国防に対する考え方
・吉田ドクトリンは、憲法第9条をタテにアメリカに軍事的な負担を押し付け、世界第2位の経済大国になった。
・日本の安全保障政策の基本は、日米同盟を基軸にした親米路線しかありえない。
・戦後日本は、親米路線をとっていないのに、親米だと思われている。
・日米同盟は軸といいながら、中露に対して、融和政策をとっている。
・日本の第一の脅威は中国であり、第二の脅威はロシア、第三の脅威は北朝鮮である。
・左翼は、「強い国よりやさしい社会」というスローガンを上げたが、強い国でなければ、やさしい社会は実現できない
・日本がアメリカとの同盟を解消すれば、日本の敵国である中国とロシアの属国になるしかない。
・ロシアはためらうことなく人を殺せる凶暴な侵略国家である。
・防衛費は、民主党政権時代の 0.99%から、安倍政権時代は、0.94%で対GDP比で減っている
・現自民党政権は、吉田ドクトリンを継承しており、国防の努力を怠っている。
■アメリカが日本を守らせる気にさせるには
・まずは、日本が国防のための努力をすること
・少なくともアメリカが諸同盟国に要求する防衛費の対GDP比2%の予算を実現し
・アメリカの地政学的な戦略に付き合う 必要がある
・たしかにアメリカは日本を守ってきた。きたが、それは、アメリカが自国の世界戦略の都合上行ったことで、日本が大事だかれではない。
・日本が襲われたら助けてもらえるかという議論は、そもそも助ける側のアメリカが日本を救う手段をもっているかを知ることから始めなければならない
・教訓;なぜアメリカはベトナムを見捨てたか
①北ベトナムが意外と強かったから
②南ベトナムの指導者層の質が悪かった
③アメリカ国内における反戦運動
・日本がアメリカに助けてもらうには、「大きな迷惑をかけない」、「大きな人的損害を伴う戦闘は自力で行う」を約束する必要がある
■レーガンとゴルバチョフ 東西冷戦の終焉
・ブレジネフとの対話は不可能だと核心したレーガンは、ソ連を追いつめる戦略を立てた
・軍拡競争の2つの側面 アメリカの軍事力の強化 そして ソ連の弱体化
・国境の頻繁の侵犯⇒レーガンは正気ではない⇒軍縮したくともできなくなった
・ワルシャワ条約機構最大のポーランドへのゆさぶり、連帯への支援
①バチカンルート ポーランド出身の教皇ヨハネパウロをつかったカトリックへの働きかけ
②CIAルート 100万ドルに及ぶ連帯へ経済援助
③スエーデンルート 連帯への通信機、印刷機の提供
④サウジルート 原油価格の下落による、ソ連経済の収入減
⑤NATOルート(1) パイプライン建設の妨害・阻止
⑥NATOルート(2) 西ヨーロッパにおける大規模演習の実施 ⇒ワルシャワ条約機構軍へのソ連の経済的援助が致命傷となった
■結論
・日本は少ない努力で世界有数の軍事大国になれる
・軍事大国になったら、弱いがゆえに、解決されない多くの問題を、強くなれば解決することができる
・日本の強国化を自由・民主主義諸国は歓迎する。
・日本は、自身、世界のために、強くなるしかない。
目次
まえがき
第1章 世界最大の平和維持装置
第2章 同盟における妄想と現実
第3章 平和ボケするヨーロッパ諸国
第4章 もし日本がNATOに入ったら
あとがき
主要参考文献
ISBN:9784569849362
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:344ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2022年04月26日第1版第3刷続きを読む投稿日:2023.05.02
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