アジア血風録
吉村 剛史(著)
/エムディエヌコーポレーション
作品情報
【覇権に揺れるアジアの真実】
すでに世界最大規模の海軍力を持ち、海洋進出の姿勢を強化する中国の海警法の脅威にさらされるのは、尖閣を抱える日本にとどまらず、南シナ海でのフィリピンやベトナムも同様であるため、日本にとってこの方面との連携がいかに重要であるかを示している。中国が「核心的利益」とする台湾はなおさらで、台湾が南シナ海北部で実効支配する東沙(プラタス)諸島に中国が武力侵攻する可能性があるとの見方も浮上しているのだ。急成長した中国と米国の対峙。中国の成長が頓挫するか、米国が引き下がるのか。覇権をめぐるせめぎ合いの中、新型コロナウイルス感染症という変数も加わって、世界は見えない戦乱に突入したかのようだ。
〈本書の内容〉
■序章 国家安全維持法施行に震撼した香港と世界
■第1章 中国ー『拘束・拷問体験記』
■第2章 台湾ー親台から知台への脱皮
■第3章 ベトナムー残留日本兵の手記
■第4章 朝鮮半島ー許永中独白録
■第5章 WHOと中国、台湾
〈本書の特長〉
・渾身スクープ取材!
・激動のアジアの行方を読み解く現地ルポ!
〈掲載トピックス〉
・生々しい『拘束・拷問体験記』
・帰宅後も監視対象者となった劉勝徳氏の叫び
・偽湾生に騙された日台交流現場
・「台湾人」意識急伸と日本語熱の急冷
・小野田寛郎氏の「遺言」
・日本とベトナムをつなぐ人々
・底辺から許永中「バブルの怪人」になるまでの半生
・大国周辺で渦巻く世界の潮流
〈著者プロフィール〉
吉村剛史(よしむら・たけし)
ジャーナリスト。日本記者クラブ会員。1965年、兵庫県明石市出身。日本大学法学部在学中の1988~89年に北京大学留学。日大卒後、1990年、産経新聞社に入社。阪神支局を初任地に、大阪、東京両本社社会部で司法、行政、皇室報道などを担当。夕刊フジ関西総局担当時の2006~07年、台湾大学に社費留学。2011年、東京本社外信部を経て同年6月から、2014年5月まで台北支局長。帰任後、日本大学大学院総合社会情報研究科博士前期課程修了。修士(国際情報)。岡山支局長、広島総局長などを経て2019年末に退職。以後フリーに転身。主に在日外国人社会や中国、台湾問題などをテーマに取材。共著に『命の重さ取材して―神戸・児童連続殺傷事件』(産経新聞ニュースサービス)『教育再興』(同)、『ブランドはなぜ墜ちたか―雪印、そごう、三菱自動車事件の深層』(角川書店)、学術論文に『新聞報道から読み解く馬英九政権の対日、両岸政策-日台民間漁協取り決めを中心に』などがある。Hyper J Channel・文化人放送局YouTube番組でMCを担当。東海大学海洋学部講師。韓国通のライター、吉村剛史(トム・ハングル)とは別人。
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