紙屋ふじさき記念館 カラーインクと万年筆
ほしおさなえ(著者)
,おかざきおか(カバーイラスト)
/角川文庫
作品情報
ふじさき記念館にインクメーカーとガラスペン作家によるコラボ企画が持ち込まれる。館長の一成は百花に協力を頼むが、「インク沼」と言われるほど人気のカラーインクに百花自身すっかり魅了されてしまう。商品のネーミングに悩む百花。ある夜、母の冬海から百花の父親の遺品である万年筆を渡される。作家だった父との会話を懐かしく思い出した百花は、自分の名前の由来が童謡「春の小川」だと知らされる。そして、企画会議で百花の出した童謡のタイトル案が採用され、カラーインク単独でも商品化され発売されることに! しかし、製造数が上がったことで藤崎の本社の営業部、一成の従兄弟浩介からの横やりがまたしても入り、企画が本社案件になってしまい・・・・・・!? 紙に書く、思いを書く。そして、伝わる優しい絆。
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商品情報
- シリーズ
- 紙屋ふじさき記念館
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川文庫
- 書籍発売日
- 2021.02.25
- Reader Store発売日
- 2021.02.25
- ファイルサイズ
- 2.8MB
- シリーズ情報
- 全7巻
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この作品のレビュー
平均 3.8 (22件のレビュー)
-
第3弾。
百花は、年末年始に母の実家である飯田市へ…。
そこで祖母に水引きを教わる。
水引きとは、熨斗で使っているもの、としか印象になく一般的な紅白、黒白、黄白くらいだと思っていたが、最近では、カ…ラーも豊富に使っている熨斗もある。
ただ小物を作るのは、かなり技術が必要だろう…と。
もちろん誰かの手解きがいるわけで。
1話から2話にかけては、水引きのワークショップを文字箱主催でやる〜そして、代理の講師で祖母が参加する。
この話も心が温かくなるのは、若い人や祖母まで年齢など関係なく、和気藹々とする雰囲気だろう。
水引きとは、「結ぶ」こと結び納めることから結納。
そして、助け合いの心。
水引きの雛飾りで…
そろそろお雛祭りの時期だ
3話は、ガラスペンとカラーインク。
百花の大学の後輩もインク集めの喜びを知り、どっぷりとインク沼にハマったらしい。
確かに文具大好き女子には、たまらないだろうと思う。
私ごとだが、やっぱり、ハマる。
特にインクの色など…。
ガラスペンは、持っていないが万年筆のインクは、色々使った。懐かしい。
今は、ボールペンの色にこだわってブルーブラックとオレンジとグリーンとゴールドを使い分けしているが…。
3話も文字箱が、ガラスペンとカラーインクをセット販売…ということで、インクのネームを考えるのに今回は、百花が苦悩する。
そして、またまた従兄弟の浩介による横槍が入って…と。
スムーズにはいかないところも一成と百花が親密になる要素かな…と思える。
続きを読む投稿日:2022.02.17
★ユイっていうのは、助け合いの心だったんだそうだよ。(p.71)
「結の里」飯田の祖母の家に行き水引を教わる百花。
「水引の雛飾り」祖母の家で皆で作った水引からワークショップを開こうという話に。
「カ…ラーインクと万年筆」カラーインクとガラスペンをコラボした商品の名称とパッケージの依頼。父の万年筆と百花の名前の由来。
■紙屋ふじさき記念館についての簡単なメモ(★は主要語)
【一行目】
そもそものはじまりは叔母からの誘いだった。(第一巻 麻の葉のカード)
やっぱり、そんな簡単に覚えられるものじゃないよなあ。(第二巻 物語ペーパー)
十二月、師走。(第三巻 カラーインクと万年筆)
【空き箱】《そうですね、なにも入れません。入れられません。空き箱だからロマンがあるのです。》麻の葉のカードp.13
【朝子/あさこ】瓜生朝子。藤崎産業の前社長の妻である藤崎薫子の秘書。おおらかさと有能さをあわせ持つ。一成のことをファーストネームで読んでいたのを聞き恋人なのかと百花は最初思ったが関係者は全員藤崎さんなのでファーストネームで呼ぶしかないのだとわかる。
【天野/あまの】江東区の海岸ブックスの店長?
【荒船莉子/あらふね・りこ】→莉子
【飯田市】水引や元結の産地。百花の母である冬海と叔母である紫乃の産地でもある。
【石井】小冊子研究会の後輩。一年女子。スイーツを擬人化したイラストを描いている。
【乾】小冊子研究会の後輩。一年男子。四百字以内の超短編ミステリを高校時代からブログに書き続けている。立花ゼミ所属。
【井上】「文字箱」のスタッフ。水引に興味を抱いている。
【今村家】百花の母と叔母の実家。飯田市の伊那八幡駅の近くにある。祖母と、伯父の寛也(ひろや)、伯母の多津子(たつこ)、五歳上のいとこの崇(たかし)、三歳上の遥香(はるか)。この家にあった組子障子が物語の始まりとも言える。
【今村紫乃/いまむら・しの】→紫乃
【いろいろ紙ノート】百花が余り紙で父といっしょにつくっていたノート。けっきょくなにも書けなかった。記念館でそういうコンセプトのノートを出すことになった。正式な商品名は莉子の案で「紙の絵本」となった。
【上野/うえの】箱屋さん。一成の信頼も厚い七十代。
【瓜生朝子/うりゅう・あさこ】→朝子
【江戸からかみ】「いろいろ紙ノート」特装版の表紙に使われた。《和紙に装飾をほどこしたもの。「からかみ」つまり「唐紙」。平安時代に中国から伝来した紋唐紙『北宋の彩牋(ほくそうのさいせん)』を手本にして作られるようになり、おもに襖の装飾として発展したらしい。》物語ペーパーp.11
【小川真琴/おがわ・まこと】小冊子研究会の前部長。家業を継ぐ予定。
【大人】《大人というのは、子どもに対してはほんとうのことを話さないから。》第三巻p.186
【海岸ブックス】江東区の書店。物語ペーパーに興味を抱く。天野さんが店長?
【薫子★】藤崎薫子。藤崎産業前社長の妻。大株主でいまだ発言権は強い。八十歳になってSNSをはじめた。偏屈な一成のことを心配しており新しいなにかをもたらしてくれそうな百花を取り込もうとしている。《いまは限られた一部の人に高級なものを売るより、多くの人に小さな幸せを届けた方がうまくいく時代だと思う》麻の葉のカードp.210
【柿渋紙】「いろいろ紙ノート」普及版に使われた三種類の紙のひとつ。柿渋を塗って丈夫にした紙。水にも強い。伊勢型紙や和傘にも使われた。
【一成★/かずなり】藤崎一成。紫乃の知人。端正な顔立ち。ぶっきらぼうなタイプ。紙屋ふじさき記念館の館長。父は藤崎晃成、母は歌手のめぐみ。株式会社藤崎産業の社長の甥ということになる。
【上川/かみかわ】古書店「夜光」店主。
【紙こもの市】さまざまな業者が出店しさまざまな紙のアイテムを出品する。盛況。見ていると語彙が低下し「きれい」「素敵」「かわいい」しか発しなくなり、皆、紙の亡者になる。三日月堂の印刷物なんかもあるかも。
【紙の絵本】→いろいろ紙ノート
【紙屋ふじさき】《江戸期創業の紙の店。日本橋にあり、以前は和紙専門だったが、明治にはいって洋紙も扱うようになった。戦後は株式会社藤崎産業と名前を変え、書籍用紙から医療用の不織布まで幅広く扱う大手企業になっている。》麻の葉のカードp.29。薫子の肝いりで現在では和紙を扱う部門として「紙屋ふじさき記念館」がある。
【紙屋ふじさき記念館★】株式会社藤崎産業の日本橋にある旧本社ビル四階で創業当時からの資料を集めている。館長は一成。もうすぐなくなるかもしれないが薫子は残したいと考えているので一成にハッパをかけている。
【ガラスペン】ガラスペンも使いますが最近は万年筆っぽいペン先をつけペンっぽい軸に付けたタイプのものをよく使います。そっちの方が気楽に書けるので。
【カルトナージュ】《フランスの伝統的な工芸品よ。厚紙で作った箱に紙や布を貼って飾るの。》麻の葉のカードp.18
【木谷/きたに】百花たちの大学の先生。近代小説の舞台になった町について古い地図と現在の地図を比較しながら記述を検証する。という話からすると『菓子屋横丁月光荘』の木谷先生と思われる。
【組子障子】母や伯母の実家である飯田市の今村家の建物のものを百花が思い出したことから組子障子のカードが生まれた。今村家は取り壊しになる予定だがこういう建具類はある程度新居に流用してもいいかもしれない。
【クラフトパンチ】型抜き用のパンチ。さまざまな型があるらしい。
【孤独】《百花、人はみんなひとりなんだ。だから生きているあいだは、まわりにいる人といっしょに過ごそう。》物語ペーパーp.277
【坂本泉/さかもと・いずみ】小冊子研究会の先輩。四年生。莉子の高校時代の先輩で小冊子研究会に誘った。現在就活で苦闘中。
【真田/さなだ】久川の助手。
【紙胎/したい】紙に漆を塗る手法。
【紫乃★/しの】今村紫乃。百花の叔母。冬海の妹。独身。日日草という器の店をやってる。おおらかなタイプ。
【小冊子研究会★】大学で百花や莉子が入っているサークル。部員は百花、莉子、乾、石井、松下、森沢、西園。と小川、坂本。
【書肆モルン】蔵前の書店。物語ペーパーに興味を抱く。小さな出版書が開いた自主流通本やリトルプレスを扱う書店。小久保さんが店を任された。
【ZINE/じん】個人の趣味でつくる雑誌。小冊子研究会のメンバーには個人でつくる人もいるらしい。
【関谷/せきや】モリノインクの人。
【祖母】母や伯母の母。飯田市の今村家で暮らす。《だんだんひとりになっていく。はじまったものはいつか終わる。けどそれは、はじまらなかったのとはちがうんだよね。終わったものも胸のなかでは生きている。おじいちゃんも、この家も》第三巻p.91
【髙子】日本橋の高島屋屋上で飼われていた象。
【崇/たかし】今村崇。百花の五歳上のいとこ。
【髙島屋】記念館の近所にあるようで、百花がおにぎりを買いに行ったりしている。薫子と特別食堂に行ったりも。阪急百貨店の大食堂みたいなもんかと思ったけどもっとずっとステータスが高いようです。
【立花】百花たちの大学の先生。乾がゼミに所属している。『菓子屋横丁月光荘』の立花先生と思われる。三年次に特定の土地をテーマにした冊子作りを行う。小冊子研究会のメンバーには立花ゼミの人も多い。
【多津子/たつこ】今村多津子。伯父の寛也の妻。
【たとう紙】着物を包む紙。
【地域猫通信】西園が毎年大学祭で勝手に販売している個人誌。地域猫と仲良くなるというコンセプト。ピンボケやブレブレだったりしてまともに猫は写ってないがなぜかよく売れる猫好きたちの謎。
【彫金】日本には和彫と洋彫があるらしい。洋彫は柄付きのタガネで前に向かって彫り進め繊細になりやすく、和彫はタガネを金槌で叩きながら手前に彫り進め力強くなりやすいらしい。
【積み重ねて来たもの】《この世界には人々が積み重ねて来たものがたくさんあって、ひとりひとりにできることは小さいけど、それが積み重なって大きくなっていくんだな、って思った。自分らしさより、いまはそのことが気になる》第三巻p.142
【東京紙こもの市】→紙こもの市
【戸川/とがわ】漆芸家。螺鈿が得意。
【徳山/とくやま】紙屋ふじさき記念館の、一成の前の館長。
【豊崎翠/とよさき・みどり】→翠
【西園】小冊子研究会の先輩。三年男子。立花ゼミ所属。ゆるふわ系。
【西山製本】古い綴じ方の製本ができるようだ。
【西田】水引作家。
【日日草/にちにちそう】紫乃の経営している器の店。一週間単位で作家の個展やグループ展を開いている。岩手日日(新聞)の一面コラムと同名ですね。
【野上/のがみ】ガラスペン作家。
【八十八夜】豊崎翠が祖母から継ごうとしているお茶の店。リニューアル中。
【遥香/はるか】今村遥香。百花の三歳上のいとこ。小学校教員。中学校からずっと人形浄瑠璃に関心を抱いている。
【久川/ひさかわ】建築士。八十八夜の改装を請け負った。
【寛也/ひろや】今村寛也。百花の伯父。
【フクロウ書房】神保町の老舗古書店。店主は松本。
【房野/ふさの】和紙作家。八十八夜の壁面を飾る紙をつくった。
【藤崎晃成/ふじさき・あきなり】一成の父。薫子と正一の次男。自由奔放で人を惹き付け広い人脈を持つ。現在はヨーロッパ支社で新規事業の開拓に携わっている。妻は歌手のめぐみ。
【藤崎薫子/ふじさき・かおるこ】→薫子
【藤崎一成/ふじさき・かずなり】→一成
【藤崎浩介/ふじさき・こうすけ】第一営業部。一成のいとこ。雄一の長男。仕事はできるらしい。どうも一成にライバル意識があるらしく一成に対するとプライドだけ高い小物感丸出しになる。一成の方はめんどくさいヤツだくらいにしかとらえていない。藤崎産業から和紙の取り扱いを削除したがっている。
【藤崎雄一/ふじさき・ゆういち】薫子と正一の長男。藤崎産業の現社長。秀才で常にトップクラス。先見の明もあり和紙のノウハウを生かし医療用不織布などを開発して会社を大きくした。
【淵山雫/ふちやま・しずく】神々しいほど美しい女性。元モデル。彫金系のアクセサリーのデザインをしていて「shizuku」というブランドの代表でもある。作風は繊細で儚くてごてごてぎらぎらしておらず価格もそう高くなく女子大生でも手が出るくらいだとか。
【古い文化】薫子いわく《全部を取り戻さないとダメ、と思ったら、なにもできない。どこにも行けない。》物語ペーパーp.44。《自分につなかる歴史を次につなげるための真剣な遊び。》物語ペーパーp.101
【細川紙】埼玉県小川町でつくられる和紙。ユネスコ文化遺産に登録されている。
【真琴】小冊子研究会の先輩。四年。家業を継ぐ予定。
【松下】小冊子研究会の後輩。一年女子。高校時代に短歌の賞を取ったこともある和風美人。最近インク沼にはまっている。
【松本】古書店「フクロウ書房」店長。
【水引】母の実家のある飯田市は水引が有名。あわじ結びとか梅結びなどご基本。
【翠/みどり】豊崎翠。薫子の友人の孫。祖母がやっていた人形町のお茶の店を継ぎたいと考えている。
【美濃和紙】ユネスコの無形文化遺産に登録されている和紙のひとつ。《美濃和紙は光の和紙だよ。》物語ペーパーp.64。美濃市では百花さんも莉子さんもかなりたくさん紙製品を買ったようで、金持ちやなあ・・・と思いました。
【美濃和紙の里会館】紙漉き体験ができるらしい。一日体験やと四枚も漉くことができるらしい。と思いましたが百花さんは当初四枚しかと感じたようです。五日体験とか一ヶ月体験とかのコースもあるそうです。
【耳付きの紙】端っこがきれいにカットされたものではなく毛羽立っているタイプの紙。おおむね高級品。
【無形文化遺産】和紙では石州半紙、本美濃紙、細川紙が選ばれている。ユネスコが選定。
【文字箱】綿貫伸一郎が開いた書店。
【元結】髷を結うときに結ぶ紙紐。いまでもお相撲さんなんかが使ってる。
【物語ペーパー】百花発案。物語の一節を和紙に印刷し蠟引き紙にしたもの。「文字箱」との共同企画にできないかと思った。使った作品は吉野雪彦の「屋上の夜」。「物語ペーパー」という名称を聞いただけの時点では新刊なんかが出たとき作って配布する書店販促用のペーパーとかを想像してました。興味を持ってくれたのは古書店「夜光」、「フクロウ書房」。書店で「書肆モルン」「海岸ブックス」。
【百花★/ももか】吉野百花。吉野冬美と雪彦の娘。大学二年生。紙アイテムが好き。どうやら紙そのものが好きなようで包装紙や量り売りの紙に惹かれる。手先が器用で豆本をつくったりもしたが絵のない本、文字のない本だった。大学では日本文学専攻でサークルは「小冊子研究会」。名前の由来は「春の小川」で《でもね、花のようにうつくしい人になってほしい、ってことじゃ、ないんだよ。花のうつくしさを愛でることができる人になってほしい、ってことなんだって》第三巻p.262
【百花の祖母】飯田市で以前は水引をつくる仕事をしていた。
【森沢】小冊子研究会の先輩。三年男子。動画撮影が得意でネットにもアップしている。題材は主に自転車旅行。
【モリノインク】カラーインクのメーカー。
【夜光】西荻窪の古書店。店主は上川。
【柳田/やなぎだ】昔、記念館の近くで筆耕の仕事をしていた。仕事柄よく来ていたそうだ。
【結】祖母《ユイっていうのは、助け合いの心だったんだそうだよ。だれかが助けを求めたら、自分のことを置いても助ける。その心こそが「結」。贈り物にそういう気持ちをこめるために、水引で結んだんだよね》第三巻p.71。個人的には自分のことを置いたらアカンのではなかろうかと思ったりもしますが。両方助からんと、と。
【ユネスコ無形文化遺産】和紙で登録されているのは石州半紙(せきしゅうはんし)、本美濃紙(ほんみのし)、細川紙の三種。いずれも楮だけでつくられている。
【吉野冬海★/よしの・ふゆみ】百花の母。雪彦の妻で十五歳年下。紫乃の姉。編集者。現実的なタイプ(と百花は考えているようだがそうでもなさそう)。
【吉野百花/よしの・ももか】→百花
【吉野雪彦★/よしの・ゆきひこ】百花の父。作家。故人。冬海の夫で十五歳年上。結婚したときはすでに作家だったので母も作家としての吉野雪彦しか知らない。紙が好きで手帳屋になりたかったのだとか。百花といっしょにいろんな紙を使ってノートをよくつくった。百花が小学生のとき事故で他界。無口だったそうだ。《頭にある言葉は、全部原稿用紙に吸いこまれちゃってたんじゃないかな。》麻の葉のカードp.307。《お父さんのことは、全部お父さんの書いた本で知ったような気がする。》麻の葉のカードp.308
【落水紙/らくすいし】和紙。小さな穴がたくさん開いてレースのようになっている。《紙漉きで、まだ紙が乾く前に水をシャワーみたいにあてる》麻の葉のカードp.26
【莉子★/りこ】荒船莉子。百花の友人。大学で同じ「小冊子研究会」に入っている。コミュニケーション力やプロデュース力が強い。父親は秩父の出身で川越に親戚がいるらしい。いずれ他作品の登場人物がゲスト出演することもあるかも?
【列帖装/れつじょうそう】綴葉装(てっちょうそう)とも言う。「いろいろ紙ノート」特装版に使われた。《平安時代後期以降の仮名文学に用いられた綴じ方なのだそうだ。数枚の紙を重ねてふたつ折りにしたものを何組か、糸でつなげる方法だ。綴じたものを根本まで開けることができ、開いたとき完全に平らになる。》物語ペーパーp.10
【蠟引き】ガリ版印刷、たくさん作ったなあ・・・
【和紙】繊維が長いので洋紙より丈夫。《人が作ったのではなく、自然から生まれたものみたいだった。》物語ペーパーp.72。《和紙の底にある力をすくいあげて、人々に見せる》p.192
【和紙の原料】よく知られているのは楮、三椏、雁皮。
【綿貫伸一郎/わたぬき・しんいちろう】一成の大学時代の美術史ゼミの先輩。会社勤めしていたが違和感を覚え新刊と古書と文具を扱うセレクトショップのような書店「文字箱」を日本橋に開くことにした。続きを読む投稿日:2023.08.13
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