教養:41位
デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
作品情報
【第18回(2020年)開高健ノンフィクション賞受賞作!】両手の指9本を失いながら〈七大陸最高峰単独無酸素〉登頂を目指した登山家・栗城史多(くりきのぶかず)氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか? 最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか? 滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか。謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かす。
≪選考委員、大絶賛≫
私たちの社会が抱える深い闇に迫ろうとする著者の試みは、高く評価されるべきだ。――姜尚中氏(政治学者)
栗城氏の姿は、社会的承認によってしか生を実感できない現代社会の人間の象徴に見える。――田中優子氏(法政大学総長)
人一人の抱える心の闇や孤独。ノンフィクションであるとともに、文学でもある。――藤沢周氏(作家)
「デス・ゾーン」の所在を探り当てた著者。その仄暗い場所への旅は、読者をぐいぐいと引きつける。――茂木健一郎氏(脳科学者)
ならば、栗城をトリックスターとして造形した主犯は誰か。河野自身だ。――森 達也氏(映画監督・作家)
(選評より・五十音順)
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商品情報
- シリーズ
- デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
- 著者
- 河野啓
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社学芸単行本
- 書籍発売日
- 2020.11.26
- Reader Store発売日
- 2020.11.26
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 344ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (26件のレビュー)
-
二〇二〇年第十八回開高健ノンフィクション賞はこの作品だった。ネットでこの本を見つけた時、正直に言って躊躇いがあった。普段ジャンルを問わず読書をしている僕にとって初読みではありません。ただ登山そのもの…が未知なる世界だった。
登りたいという夢を馳せ、命を懸ける登山家は世界中に多くいる。栗城史多という人も多くの中の一人、過去に六大陸最高峰を制覇してきた強者だったことは確かだ。エベレストだけは違ったのか?残念なことに彼については何も知らなかった。
標高八八四八m。気温マイナス35℃。酸素は地上の三分の一。これだけの数値だけでは本当の過酷さが分からない。
通常空気は、約八割が窒素、約二割が酸素で、それが三分の一になると、人の身体に及ぼす影響はどうなのか?
二〇〇八年秋のマナスル(八一六三m)への山行の途中、標高六三六〇m地点でSpO²(経皮的動脈血酸素飽和度)医療用の測定器で計測した。肺や心臓の機能が低下すると、この値も下がってくる。九十六%から九十八%が健康な人の標準値、九十%以下になると呼吸不全に陥る危険信号。
本人の無線からベースキャンプで受けた情報では、「きのうSpO²が六十三と悪く、頭が痛くてダメでした」と報告された。
これが正に「デス・ゾーン」(死の領域)
脳神経外科医で、自らも山岳愛好家の越前谷幸平さんによると、「脳は特に低酸素に弱い」と書いている。「七千~八千mの高さの低酸素で登山者が死なないのは、下からゆっくり時間をかけて体を慣らしながら登っているのです」と説明しています。
栗城さんはエベレストへ過去七回も挑戦している。断念せざるを得ない状況はいくつもあり批判も多い。婚約者と別れた。凍傷で指を九本失ったのは誇りとはならない。八回目、是か非でも登頂を果たしたいという願いは、それらを越えたのか?続きを読む投稿日:2021.03.13
全体的に、TV界の方が綴った印象はいい意味で強かった。文字で栗城劇場を見ているようで。元々、栗城氏は痛い印象に移り、亡くなった時「あー、やはり」という気が無いとは言えなかった。
アルピニスト野口氏が…ネパールで遭遇した時「何かしら、死の影を背負っているような印象が有った」内容の文を読んだ事が有る。
栗城氏自身が「ここまで来て、もう引き返せない」という形で玉砕したのではないかとも感じた。栗城エヴェレスト劇場は本人が自ら幕引きをしたところで終焉・・地球は彼の命分だけ、軽くなってしまった。
色々な批判的意見が多い中、私としては色々な方のネットやインタヴューで栗城氏の本体を浮かび上がらせる手法を用いていることは正解だと思う。
栗城氏に同感した人、反感を持った人、侮蔑の感情を持った人・・色々な方がいる中で、読み手がコアの部分を感じ取って合掌したらいいのでは。続きを読む投稿日:2021.03.25
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