日本人のための第一次世界大戦史
板谷敏彦(著者)
/角川ソフィア文庫
作品情報
日本人はこの戦争の重要性を知らなさすぎる――。欧米では”The Great War” と称される第一次世界大戦。その実態を紐解くと、覇権国と新興国の鍔迫り合い、急速な技術革新とグローバリゼーションの進展など、WW1開戦前夜と現代との共通点が驚くほどに見えてくる。旧来の研究の枠を超え、政治・経済・軍事・金融・メディア・テクノロジーなど幅広い観点から、戦争の背景・内実・影響を読み解く、日本人のための入門書。
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商品情報
- シリーズ
- 日本人のための第一次世界大戦史
- 著者
- 板谷敏彦
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川ソフィア文庫
- 書籍発売日
- 2020.11.21
- Reader Store発売日
- 2020.11.21
- ファイルサイズ
- 21.8MB
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この作品のレビュー
平均 4.4 (17件のレビュー)
-
先日読み終えた『天国でまた会おう』は、冒頭が第一次世界大戦の塹壕戦だった。映画『1917 命をかけた伝令』を観たときも感じたが、読みながら、第一次世界大戦のことはあまり知らないと思った。歴史の授業でも…、サラエボ事件からの簡単な流れを教えられるだけだったように記憶している。そこで検索して格段に評判の良さそうな本書を読むことにした。結果、大正解で、非常に勉強になった。
本書は週刊エコノミスト連載を書籍化したもので、著者の板谷氏は歴史学者でもない。たが、ありとあらゆるデータに基づき、ここまで精緻に、かつわかりやすく第一次世界大戦を扱った書籍は少ないのではないかと思う。巻末に参考文献が挙げられているのもありがたい。
興味深いのはテクノロジー、経済の面から戦争を俯瞰する視点である。艦船の進歩、鉄道の発展、飛行機や潜水艦の登場、銃火器の大量生産、石炭から石油へのエネルギー転換…諸々の事象が、近代国家の成立による総力戦への移行とも相まって、戦争をより大きな、悲惨なものへと突き進ませる。
簡単に人が死んでいく。この戦闘で5万人が死んだ、10万人が、100万人が…と本書では淡々と語られる。『坂の上の雲』で日本人が知る日露戦争全体の砲弾が、第一次世界大戦では一地域の戦闘で消費され、最終的にはその500倍の13億発が撃ち込まれた。そもそも、夏に参戦した若い兵士たちはクリスマスには帰れるだろうという認識だったという。結局、戦争は4年も続くことになる。
第一次世界大戦は、世界地図を大きく変えた。地図を見ると今とはまるで国境が違うことがわかる。現在の東欧諸国はこの大戦で独立した国が多い。本書を読むと、第一次世界大戦と第二次世界大戦は地続きであることがわかる。また現在の社会情勢も第一次世界大戦の影響下にある。ウクライナも同様であるし、中国や韓国の反日感情もこの時代に端を発する。
今こそ読みたい本かもしれない。図書館で借りたが、購入して手元に置いておこうと思う。続きを読む投稿日:2022.07.20
COTEN RADIOの第一次世界大戦編がめちゃくちゃ面白くて好きなんだが、そこで超オススメされていた本がこちら。
なかなか硬派な見た目。
中身も硬派。
日本人にとっては馴染みの薄い第一次世界大戦…。
本書はそこに至る前からの時系列で、各国の政治、経済、軍事、メディア、テクノロジーなど、幅広い観点から網羅的に描き出し、この戦争の背景、内実、影響を読み解いている。
全然関係ないけど、こういう内容だと語尾が、〜だ。とか、〜である。とかが多い気がするんだが、全てをですますで締める文章が印象的だった。
それにしても本当にめちゃくちゃ学びが多い1冊。
特に大戦に向かって進んでいくテクノロジーや各国の思惑、動き…。
渦中にいたら絶対に見えないであろう、史上最大規模の戦争に至る構造がよく理解できる。
でもマジで今まで全然知らなかった情報が多くて、初読ではうまくまとまらないな。COTEN RADIO聴いてなかったら理解も難しかっただろう。
今回1番印象に残ったのは、言い出しっぺのアメリカが国際連盟に加入しなかった理由。
そう言えばその事実は知っていたけど、なぜなのかを知らなかった。
民族自決が叫ばれたり、国民国家で国の意思が統一されているように見えても、国家はやはり個々人の集まりであり一枚岩ではないということ。これは当たり前だけと連盟に加入しなかったアメリカだけに言える話ではないというのを改めて感じた。
この戦争が、今現在にも継続的に影響があるのは勿論、はるか昔の世界歴史はダイレクトに今に繋がっているということを思い出させる良書。
面白かった!続きを読む投稿日:2023.09.15
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