だから僕は君をさらう
斎藤千輪(著)
/双葉文庫
作品情報
辛い過去を抱えたミュージシャン志望の青年・守生光星は平穏無事に暮らすことを心がけて暮らしていた。そんな光星はある日、夜の墓地で一人の少女に出逢う。少女の秘密、そして自らの過去との巡り合わせ――光星は運命の奔流に流され、大切な人を守るために罪を犯す。読後、誰かと恋をしたくなる純愛ミステリー。
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商品情報
- シリーズ
- だから僕は君をさらう
- 著者
- 斎藤千輪
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 双葉社
- 掲載誌・レーベル
- 双葉文庫
- 書籍発売日
- 2020.11.11
- Reader Store発売日
- 2020.11.11
- ファイルサイズ
- 2.7MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (6件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
Twitterのプロモーションで気になったので。
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こんな優しい犯罪があるのだろうか。
一人の少女の「これから」のために今後の自分を犠牲にできるだろうか。
それを彼はやってのけた。
彼には負い目があった。
自分の父親が犯罪者だったこと。
知らなかったとはいえ交流を持った少女が、かつて父親が誘拐した少女の娘だったこと。
そして、父親の事件で彼は……
だからこそ、今度こそ、彼は自分の身を投げ打ってでも、これから少女に降りかかるであろう厄災から守ろうとした。
それが自分のエゴだろうと。
少女はまだ中学生。
だから、色々な面が幼い。
今の自分の行動がどんな結果をもたらすか見えていない。
それは致し方のないこと。
まだまだ失敗してから学ぶ時期だ。
ただ状況が悪すぎた。
彼女はただ逃げたかった。
自由になりたかった。
十代の世界はまだ小さくて、見えない世界も多いけれど、その小さな世界の中で生きないといけない。
だから息も詰まる。
学校は監獄で、両親は彼女に優しくなかった。
ただ彼の所にいるときだけ、彼女はのびのびとできた。
ただそれを世間は許してはくれなかった。
「だから僕は君をさらう」本当に秀逸なタイトルだと思う。
彼の今の精一杯がこれだった。
必要なことだった。
それが世間一般には犯罪と言われることでも。
ただ彼の世界そのものは、決して悪くはなかった。
普通ではないけれど、彼を理解してくれる友人も知り合いもいた。
彼が何故罪を犯したのか、読み解こうとしてくれた人がいた。
理解してくれた人がいた。
それだけでも救いだ。
結局は誰もが一人では生きていけない。
そして、いざという時その絆が活きるのだろう。
その大切さにも気付かされた。
そして、いくら離れても切れない縁もある。
彼が犯罪者になろうと、彼女との縁が切れなかったのは、それが必然の縁だったからだろう。
相棒のサックスとも。
名曲に載せてのラストシーン、余韻もまた素晴らしい作品だった。投稿日:2020.11.21
このレビューはネタバレを含みます
父親が誘拐事件の犯人であることと、それに自分も関わりがあることに後ろめたさがある主人公。ヒロインはその事件の被害者の娘という、かなり重たい設定。
レビューの続きを読む
しかもモノローグでヒロインの紫織はもうこの世にいない…かのような表現をされていて、のっけから心が沈むような面持ちにさせられます。
けれど作中の雰囲気は、紫織の子供っぽい言動や将弘と葵の性格などもあって、どちらかというとライトなもので、設定とモノローグの重さとは真逆のもの。
その雰囲気に加えて序盤から中盤にかけての展開は青春ぽさ満載で、このままハッピーエンドになって欲しいと思うのですが、中盤から少しずつ不穏な流れに傾きはじめ……
守生にその意図は全くないけど、誘拐犯扱いされても仕方がないほど“状況証拠”が揃いすぎてて、逃れられない状況になってしまい、紫織と分かれざるを得なくなってしまうのはとても切ない。
けれど、そのシチュエーションがあったから桐子の父・紫織の祖父との会話が生じ、守生は過去を清算できたような気もします。切なく、辛いけれど「良かった」と思える、印象に残る名場面だったと思います。
そしてエピローグ。もし映像化されたら、二十歳になった紫織は顔を見せないままのシーンになりそう。そんなビジュアルが思い浮かぶ素敵な結び方で、心地よい満足感とともに読了できました。続きを読む投稿日:2021.05.19
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