変貌する生活者の欲求を捕え、DX時代の事業を設計する 生活者モード戦略
佐藤 智施(著)
,大倉 幸祐(著)
/日経BP
作品情報
新たな時代のR&Dを推進する博報堂DYホールディングスが体系化した、事業開発者のための先進的ビジネス戦略!欲求は、「個々の生活者の内部」から生じているのではない。「生活者・物・情報のつながり」から生じている。つながり方は変化しており、生活者自身も欲求に気づいていない。従来、生活者の気づいていない欲求といえば、属性や趣味嗜好、日常生活における価値観といった、「個々の生活者の属性」に影響を受けて生じるものだった。それは、しばしば生活者の「インサイト」と呼ばれ、それに着目することが重要であると言われてきた。しかし、5G、IoT、AI、AR/VRといった「つながるテクノロジー」の発展によって、欲求は、「個々の生活者の属性」だけでなく、「生活者・物・情報のつながり」にも影響を受けて生じるようになった。本書では、このような「生活者・物・情報のつながり」に影響を受けて生じる欲求のうち、生活者自身も気づいていないものを、「生活者モード」と定義し、生活者モードを捕えるための事業やマーケティングの戦略策定の方法論を提示している。
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 0 (1件のレビュー)
-
【本書の詳細】
①経験と欲求が変化している
生活者がモノやサービスを欲しいと思う原動力は、デジタル化によって、生活者の内部ではなく、「生活者を取り巻く状況」に変化した。
今までは、スーパーでの生活必需…品の買い物や街頭での嗜好品の買い物など、生活者がモノを購入する時は、自身が「何を欲しているか」をベースに判断を下していた。
しかし、デジタル化の進展とSNSの台頭により、購入する際の判断基準が「個人の欲望」から「所属するネットワークの欲望」に変化しつつある。
変化の理由としては、SNSなどの情報シェアサービスにより、他人(ネットワークの一員)の経験が自分の経験の一部になったことが挙げられるだろう。SNSなどの多元的なネットワークにおける口コミや流行りが、個人の興味や経験に影響を与えるようになった。生活者がアクセスできる物や情報が膨大になったため、経験の主体が、生活者個人から生活者のネットワークにまで拡張したのだ。
ネットワークが拡張することにより、個人の経験も変化した。モノを買ったことをSNSにアップしたり、料理過程をインスタで配信したりと、商品生活において経験する対象が、製品そのものでもコンテンツそのものでもなく、ものと情報が結びついた「環境」にまで拡大するようになったのだ。
それと呼応するように、商品選びの際、生活者が自分にふさわしい商品を意識的に選択することから、サブスクリプションモデルにおけるレコメンドに基づく自動選択といった、「感覚的な選択」が増えるようになった。たくさんのモノの中から主体的に商品を選択するのは骨が折れる作業だ。ならば口コミ評価上位のトレンド商品やAIが選ぶレコメンド商品など、「良さそうな雰囲気」を判断材料にしたほうが時間と労力の節約になる。
そうして、自らの購入欲求の範囲が、自分一人から所属するネットワーク全体にまで拡大することとなった。同時に、ユーザーを消費者ではなく「生活者」として捉え、商品単体の売買だけでなく、一日の生活サイクルの中で何を欲しているかを動的に捉えるようになった。
今やユーザーの欲望は「生活者・物・情報のつながり」によって規定される。これを「生活者モード」という。
②生活者モードにフォーカスした新たなマーケティング
生活者モードの中では、物自体の機能よりも、モノに付随するサービスや、ユーザーが物の新しい利用体験を作り出すことが価値だとみなされるようになる。
となると、従来のモノ提供ビジネスの「勝てるポジション、勝てる商品」という考え方は古い。コト提供ビジネスで設定すべき問いは、
①いかに生活者へ価値を提供するか
②いかに収益を上げるか
③いかに継続的に自らを革新し続けるか
の3つだ。
4pのようなモノ提供ビジネスで使われてきた戦略をアップデートし、生活者の「状況」にフォーカスを当てたマーケティングを「デジタルロケーションマーケティング」と呼ぶ。
デジタルロケーションマーケティングとは、生活者を取り巻く状況の中でも、「時空間」に着目したマーケティング手法である。時空間に着目するとは、いつ(平日か休日か?季節は春か夏か?月初か月末か?)、どこで(丸の内?新宿?秋葉原?)、どんな気分か(充実?リラックス?イライラ?)を見極めることである。こうした時空間の分析によって、いつどのように生活者に広告を打ちだすかを見極めることができる。
そして、マーケティング手段も今までの広告とは変わってくる。従来はテレビCMのように、不特定多数の人間に、同じ時間に、画一的なマーケティングをするのが一般的であった。今後は、個人に合わせたネット広告や、場所と時間に合わせてネットワーク制御されたデジタルサイネージなど、メディアを時空間で再編できるものに変わっていくだろう。
【感想】
読むのは「生活者モード」について紹介している前半部分だけでいい。後半のマーケティングの部分については、「時代がモノ提供ビジネスからコト提供ビジネスに変わったため、ビジネス戦略も時空間にフォーカスを当てたほうがよい」ぐらいのスタンスで捉えればよい。続きを読む投稿日:2020.12.04
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。