深夜特急5―トルコ・ギリシャ・地中海―(新潮文庫)【増補新版】
沢木耕太郎(著)
/新潮文庫
作品情報
アンカラで〈私〉は一人のトルコ人女性を訪ね、東京から預かってきたものを渡すことができた。イスタンブールの街角では熊をけしかけられ、ギリシャの田舎町では路上ですれ違った男にパーティーに誘われて・・・・・・。ふと気がつくと、あまたの出会いと別れを繰り返した旅も、いつのまにか「壮年期」にさしかかり、〈私〉はこの旅をいつ、どのように終えればよいのか、考えるようになっていた――。高田宏氏との対談「旅を生き、旅を書く」を収録。「あの旅をめぐるエッセイV 書物の漂流」が新たに追加された【増補新版】。※本電子書籍は、令和二年九月発行の新潮文庫(新版)を底本としています。
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この作品のレビュー
平均 4.0 (33件のレビュー)
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沢木耕太郎の旅行記はなぜこんなにも面白いのだろうか?それは彼が単なるヒッピー的なバックパッカーではなく、知性を備え、学ぶ力や応用する力を持った若者だからである。オーディブルで聴いたのだが、ハッとする…ような表現力にときどき読み返したくなった。オーディブルだとそのフレーズをメモろうとする間に流れてしまう。
これも後から紙の本を買ってしまうかもしれない。続きを読む投稿日:2024.03.12
【概略】
香港・バンコク経由、インドのデリーを起点とし、イギリスのロンドンを終点とした「私」によるバスを中心とした旅、その旅程のイランからトルコ、そしてギリシャにわたる光景を描く。バックパッカーのバ…イブル。
2024年03月21日 読了
【書評】
「なぜに5から読んでるの?」という疑問が出るかもしれないが、それはその舞台にトルコが含まれていたから。
だから副作用・・・この旅を始める経緯や、旅慣れていない「私」が旅慣れていく「私」に変化(成長?)していく「文脈」を全く知ることなくいきなり成熟したバックパッカー「私」と出会ってしまったということ。残念ながらはじめて手に取った「深夜特急」の良さを、自分自身で半減させてしまったという。よい子のみんなは、絶対にやっちゃだめだよ。ちゃんと1から読んでいくといいよ。
(勝手にイメージしちゃってる)各国の印象から、(冒頭のイランは別として)トルコやギリシャって、それまでの深夜特急の国々よりも多分・・・平穏な国なのじゃないかなと思う。そこへ来て値交渉などが得意になって図々しさという武器を手にした、旅慣れた「私」だものね。そりゃ物語の起伏が起きないよね。
奇しくも「私」が、本編中に旅を人生にたとえていたところとつながった。なにもかもが新鮮に感じる青年期に対して、泰然自若となると同時に新鮮さがスポイルされる壮年期・・・旅(の最中に感じること)もそのような形で変化・成長していくという、そんな記述があってね。読者として、いきなり壮年期の「私」と出会ったという。
そうは言っても、「あぁ・・・確かにバックパッカーをやってみたい!って思ってしまうかも」と思ってしまった。そんなにうまいことばかりじゃないし、冗談でなく命を落としてしまう危険だって、絶対にあると思うけれど、そういったリスクと天秤にかけても、何かしら得るものがあるのだろうなぁ・・・ただそういったチャレンジができるのは、若さが持つ特権なのかもなぁと、現実の世界で壮年期に入ろうとしている喜餅は思ってしまった。多くの同年代からすると、博打みたいな人生を送っているとは思う喜餅だけど、バックパッカーを「今」やるという勇気は・・・出ないなぁ。
面白いよね。今、YouTube や TikTok で「バイクでアメリカ大陸を縦断してます」とか「リアカーで〇〇縦断してます」とか挑戦して、その途中の状況を動画にして投稿したりしてる。ある意味、深夜特急をリアルタイムで実況してるようなものだものね。凄い時代になってきたね。皆が「私」(沢木耕太郎さん)になれる時代だ。
ちょっとだけ、日本語ならではの主語や所有格の省略によって生じる迷子感が、自分にとっては辛かったかな?これはきっと、自分の加齢が原因なのだろうなぁ。続きを読む投稿日:2024.03.21
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