ホワイトラビット（新潮文庫）

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  すっかり、騙された！
  素直に読んだら、伊坂さんの思う壺。
  極めて注意深く読み進めないといけない。
  
  読了後所々読み返して、じわじわとスッキリしてきました。これは唸らされます。
  
  そして、相変わらず捻く…れまくった勧善懲悪がとてもステキ。続きを読む

  投稿日：2020.07.14

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  Chisa

  　伊坂幸太郎さんが昔から好きで、文庫本になった作品はほとんど全部買っているのだけど、前回読んだ「AX」に続き今作も、なんだかなぁという感じで終わってしまった。作品数が増えていくに従って、同じような作品…ばかりになってしまわないように、新しい作風、文体、構成を試みているように思える。それに私の感性が合わないのかもしれない。
  
  　解説で小島秀夫氏も引用しているけれど、作中にこんなセリフがある。
  
  「あの小説って、ところどころ、変な感じですよね。急に作者が、『これは作者の特権だから、ここで話を前に戻そう』とか、『ずっとあとに出てくるはずの頁のために、一
  ひとつ断っておかねばならない』とか、妙にしゃしゃり出てきて」
  
  　あの小説、というのは「レ・ミゼラブル」のことだ。伊坂さんは今作を書くにあたり、この「ところどころ、変な感じ」な手法を使っているのだけれど、それがどうも、私は好きになれなかった。ときどき現れる作者の語りの軽快さが、軽快というか空回っているように感じて、演劇部の大学生が書いた脚本を読んでいるような、ちょっと引いた居心地の悪さを終始覚えてしまっていた。でもこういうのは相性の問題。「オーデュボンの祈り」「ゴールデンスランバー」が私にもたらした感動はそう簡単には消えない。次回作に期待！続きを読む

  投稿日：2021.02.22

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