ポイズンドーター・ホーリーマザー
作品情報
女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。欠席を表明したのは、今も変わらず抑圧的な母親に会いたくなかったからだ。だが、理穂とメールで連絡を取るうちに思いがけぬ訃報を聞き・・・・・・。(「ポイズンドーター」) 母と娘、姉と妹、友だち、男と女。善意と正しさの掛け違いが、眼前の光景を鮮やかに反転させる。名手のエッセンスが全編に満ちた極上の傑作集!
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- ポイズンドーター・ホーリーマザー
- 著者
- 湊かなえ
- 出版社
- 光文社
- 掲載誌・レーベル
- 光文社文庫
- 書籍発売日
- 2018.08.20
- Reader Store発売日
- 2020.06.10
- ファイルサイズ
- 0.4MB
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.6 (136件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
わたしはまさしくポイズンドーター側にいて、そしてマザーでもないので、ストーリーの中にいる間は、ただただひたすらホーリーマザーに怯えていた。
レビューの続きを読む
わたしはいつからか、母親になることを拒んで生きるようになった。母親になったら、わたしもホーリーマザーになってしまうのだろうか。
ここに出てくるホーリーマザー達は皆、娘を支配しているつもりなんてまったくない。
「優しい子に育ってほしい」親なら誰もが思う。思うのは勝手だ。
そもそも優しいってなんだ。分かりやすいのは、自分より相手を優先しろ、っていうソレだ。自分の気持ちより、親の気持ちを汲み取って行動する子どもが、「優しいね」と、褒められる。『優しい人』が怖すぎて、優しいって呪いだ、と思っていたら、最後は秀逸にしめてくれました。
親が見えないレールを敷くことは支配の入口であり、言葉にはしなくても、残念な表情をすれば、子どもは「親の期待を裏切ってしまった」と、酷く傷つく。そして、もうその残念な顔は見たくない!と、親の期待を裏切らないよう、見えないレールに従って、生きていくことを決める。大概は、それが支配だとは気づかない。
最終章のラスト、理穂は前章と異なりとても恐ろしく、だけど、理穂はきっと、自分がポイズンドーターであり、自分の母親がホーリーマザーであったことに、ちゃんと気づいていた。でも、今の人生を肯定するために、その気づきに蓋をしているだけ。きっと、こういう選択をしている人は多いと思う。
弓香の言うことは本当にそうで、他と比べてどう、とかではなくて、自分が親に対してどう思っているかであって、その気持ちは、絶対に誰かに脅かされてはいけないもの。だから、自分が「うちの親は毒親だった」と言うならそれでいいと思った。解説では、「無意識に【毒親】というワードを利用する毒娘になっているのでは?という投げかけ」について書いてあったけれど、わたしは親子関係というすでに子どもの方が絶対的に立場が弱く、さらにとても濃密な関わりから始まる人間関係の中で、それでは子どもの気持ちはどうなってしまうのか、と、思ってしまった。
子どもは社会を知り、親以外の考え方を知り、いずれ親となり、正義や価値観が変わってゆく。
「子どもは思い通りにならない、元気ならそれでいい」「子どもが幸せであるならそれでいい」「どんな子になるのかな」
そんな風に、親の敷いたレールではなく、子どもが親とは違う存在であることを肯定してくれるような、そんな親であれたらな、とドーター側のわたしは思ったものです。投稿日:2018.10.23
娘は確かに上手くいかなかったことを人のせいにする癖はあるけど(ほとんどの人がそういう一面はあると思います)、そうなるのも親の育て方にも少しは問題があったのだろうしあの異常な親の支配に関してどうして誰も…理解者がいないのだろう、と思ってしまいます。本人が息苦しいと言っているのだから程度の差はあれ他と毒親具合を比べるのも違うかと。母と仲良く暮らす娘の立場だからこういう感想なのでしょうか、自分が母になったら変わるかな?続きを読む
投稿日:2020.12.18
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・今なら優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。