助けてと言えない 孤立する三十代
NHK「クローズアップ現代」取材班(著)
/文春文庫
作品情報
誰もが「助けて」と言える社会を構築するための提言の書、電子版刊行。
コロナ禍で進む弱者切り捨てに異議申し立て!
孤独死した39歳の男性が、便箋に残した最後の言葉は「たすけて」だった──。社会から孤立する三十代、なぜ彼らは「助けて」と声が上げないのか?
派遣切り、ホームレス、孤独死・・・・・・過酷な現実に直面しつつも、「自己責任」という呪縛にとらわれ続ける就職氷河期世代。その孤独な実態を掘り下げて取材し、幅広い共感を呼んだ話題作が、電子化された。
同世代の作家・平野啓一郎の提言と、NPO「北九州ホームレス機構」代表・奥田知志の活動も収録。誰もが「助けて」と言える社会を構築するために、いま求められるものとは何か。
コロナ禍で弱者切り捨てが懸念される現在、改めて注目されるべき一冊。
【目次より】
第1章 「助けて」と言えなかった──孤独死した三十九歳の男性
第2章 ホームレス化する三十代──炊き出しに集まる若者たち
第3章 「何が悪いって、自分が悪い」──三十二歳の”イケメン”ホームレス
第4章 ネットで広がった共感の声──「他人事ではない」「明日は我が身」
第5章 手遅れになる前に──NPO代表・奥田知志さんの闘い
第6章 大小三十代の危機──平野啓一郎
第7章 「助けて」と言った後に──3・11後の伴走型支援
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商品情報
- シリーズ
- 助けてと言えない 孤立する三十代
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2013.06.07
- Reader Store発売日
- 2020.05.22
- ファイルサイズ
- 0.9MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (19件のレビュー)
-
私の身近にも「助けて」と言えない30代がいるので、他人事ではないと思いながら読んだ。
なぜ「助けて」と言えないのか。だって「助けて」なんて言ったら「甘えるんじゃない」と突き飛ばされるに決まっているから…。あるいは決まってると思い込んでいるから。
なんとかする、自分の責任だから自分でなんとかする。必ずそういうのだ。
でもなあ。基本的なスキルが欠落している人も多いし、本書では触れられていないけれども、発達障害などがあって根本的にコミュニケーション能力が欠けていたりする場合もあるのだ。そうなると、本人がどれだけ真剣で真面目であろうとも、表に出てくる現象としては遅刻だとか、態度の悪さだとか、そういうマイナス面ばかりになってしまうことが往々にしてある。
他人のことだと実に簡単に「ちゃんと探せば仕事なんていくらでもあるよ」などと言ってしまうけれども、面接に行っても落とされてばかりだったり、やっと見つけた仕事が犯罪スレスレ(ブラック企業にはありがち)だったり、どうしてもできないような職種しかなかったりすると、やっぱり仕事にありつけない状態になってしまうこともあるのだ。
そういうものをすべてひっくるめて「自己責任」にしてしまい、ダメな奴は救ってはもらえないのだ、という雰囲気が形成されているのが今の世の中の一面なのである。
親にも言えない、という感覚は、わからなくもない。ずっと「人に迷惑をかけてはいけない」と教えられて育ってきたのだから、親にだって迷惑はかけられないと思うだろう。そうして負のスパイラルに巻き込まれて、最後は死ぬところまで追い詰められてしまうのだ。
どうすればいいのかは私にはわからない。でも、決して見捨てない、何かあったら手を貸すよ、という気持ちだけはずっと持っていたいと思っている。
少しでも「助けて」と言える人が増えるといいと思う。そしてそれを「自己責任」という言葉で切り捨てることがなくなるといいと思う。続きを読む投稿日:2013.06.22
省みない世代、そして勝手気ままな世代が作ってきた親方日の丸 (「寄らば大樹」の大樹) が当てにできないことが鮮明になったが故に、続く世代は自分で何とかしなければならず、自助努力・自己責任を課さなければ…ならなくなった、という見方もあるのではないか。その上、生活保護というものが自身の不甲斐無さを否応もなく明確化してしまうという事実は、最後のプライドまでも引き剥がしてしまう。生活保護を受け、援助を乞おうと思うかと問われると、私も否と答えるだろう。
取材で明らかになった現実以上に、筆者らが心情を語りすぎているのが残念。続きを読む投稿日:2023.12.24
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