神さまとぼく 山下俊彦伝
梅沢正邦(著)
/東洋経済新報社
作品情報
【パナソニックの危機を予見した男】
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と絶賛され、家電メーカーの売上が倍々ゲームで増え続けた80年代に、「危機の到来」を予見していた経営者がいた。山下が生きた時代を通して見る、パナソニック激動の50年史。
世界屈指の家電メーカートップだった彼は、絶頂期にあって「アクション61」と呼ばれた全社的な大改革プランを打ち上げる。家電メーカーから産業エレクトロニクス・メーカーへの転換、国内企業からグローバル企業への転換を訴えたこの改革は、まさに先見の明をもつ改革であった。仮に、松下がこの大改革を実行していれば、日本のエレクトロニクス産業の姿は、現在とはまるで違うものになっていたかもしれない。
山下が全身全霊を傾けたこの改革は、なぜ実現しなかったのか。バブルで狂乱状態にあった家電市場、創業家を交えた社内人事抗争、グローバル化と経営危機など、山下俊彦が生きた時代を通してパナソニックの絶頂からどん底までを描いた人物評伝の傑作。
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.5 (6件のレビュー)
-
結局、組織を超える人材づくりに失敗したのか?
2000年からの「電子立国・日本」の凋落は歴史の必然だったのか?
それとも山下のような経営者がいたら未来は変わっていたのだろうか?
まぁ、もちろん自動車業界の多くは今日もなんとか持ちこたえてはいる…。
それでも松下幸之助が「彼にはツキがある」と見込んだように、そして事実ビデオというツキに恵まれたのだから、中村に対する評価もそうした側面のフォローは必要だろう。
それに経営者としての山下自身、在任中に利益中心主義から人間中心主義へと大きく変化しているので、どの彼がいたらシャボン玉は弾けなかったのかも曖昧だ。
一度は廃止した事業部制も復活させたらしいが、まるで江戸時代の幕藩体制のような仕組みも、松下幸之助が最初からそれを念頭において作り上げたわけでなく、集まった人材に仕事を任せていくうちにその形ができあがったのだろうから、手段と目的が逆な気がしてならない。
それに山下の改革は、上からの命令ではなく、一人ひとりが主体的に動き、組織を超えることも厭うなという精神改革だったはずなのに、その思考を体現し、自らが指名した後継者でさえ、「勇退後に会長職として我々を指導してくれていたら」と泣き言を漏らされるほど不徹底だったのかと唖然とさせられた。続きを読む投稿日:2020.08.23
-
松下幸之助の後の社長で、「松下幸之助らしくない」考え方で会社を成長させた
【感想】
松下幸之助の後の社長で、「松下幸之助らしくない」考え方を持ちながら、本格的に会社を成長させた社長となった、山下俊彦…伝。
松下幸之助の次の後継者となったのは、松下幸之助の娘の婿であったが、会社を成長させることできず、経営陣の期待に答えることができなかった。
その際に、後任として選ばれたのが山下俊彦。松下幸之助の「松下電器の社員は金太郎飴であるといい」という考えと逆行する育成論、経営論を唱えた。事業部制を採用し、本社の命令ではなく、それぞれの事業部が自主性を持って、考え、経営できるような仕組みづくりを進めた。
*事業部制とは
>>事業部制とは 本社部門の下に、事業ごとに編成された組織(事業部)を配置した組織形態。 本社部門の負担を減らし、各事業で迅速な意思決定ができる。 企業が多角化したり、地理的に拡大したりすると、本社部門がすべての事業に関する意思決定を行うのは難しくなります。
*なぜアクション61は成立しなかったのか
世界屈指の家電メーカートップだった彼は、絶頂期にあって「アクション61」と呼ばれた全社的な大改革プランを打ち上げる。家電メーカーから産業エレクトロニクス・メーカーへの転換、国内企業からグローバル企業への転換を訴えたこの改革は、まさに先見の明をもつ改革であった。仮に、松下がこの大改革を実行していれば、日本のエレクトロニクス産業の姿は、現在とはまるで違うものになっていたかもしれない。
【本書を読みながら考えたこと】
ボトムアップ型の組織の成功モデルの一例か。今となっては、ボトムアップ型の組織や、サーバントリーダーシップなどの理論は一般的になっているが、松下幸之助が生きていた当時は、そうではなかっただろう。そのような強力なカリスマリーダーがいる時代において、事業部長たちの意見や主体性を伸ばす組織構築を行ったことには感嘆する。続きを読む投稿日:2022.09.18
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。