「うつ」は炎症で起きる
エドワード・ブルモア(著)
,藤井良江(訳)
/草思社
作品情報
うつ病になるのは「心」のせいだけじゃなかった。
精神医学の世界的権威が最新理論をわかりやすく解説。
数十年にわたり進展がほとんどなかったうつ病研究に、いま、革命が起きている。
もっぱら「心」と「脳」の病気と考えられていたうつ病が、実は身体の炎症に原因があるという証拠が次々と挙がっているのだ。
社会的ストレスから発症するうつ病も、ストレスによって炎症が起こることが原因と考えられる。
近い将来、精神科医はうつ病の診断に炎症を調べる血液検査が使うようになり、検査結果からその患者に最適の抗炎症薬や免疫療法を選択して処方するようになるかもしれない。
既存の抗うつ薬で効果がなかった患者に、救いがもたらされる可能性は大きい。
数多くの人々を苦しめる病気の治療に見えてきた、革命的進展の兆しと将来への展望を、世界的権威がわかりやすく解説する。
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商品情報
- シリーズ
- 「うつ」は炎症で起きる
- 著者
- エドワード・ブルモア, 藤井良江
- 出版社
- 草思社
- 書籍発売日
- 2019.05.01
- Reader Store発売日
- 2019.06.20
- ファイルサイズ
- 5.7MB
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この作品のレビュー
平均 3.6 (9件のレビュー)
-
【★★★☆☆(星3.5)】
最近「炎症をおさえれば病気が治る」的な本を目にするが、この本が元ネタなのではないだろうか?
詳しくて分かりやすく、かつ説得力もある。
内容はタイトルのとおり。
読んでい…て好感が持てたのは、科学者らしく事実に基づいた内容展開を行っており、事実なのかそれとも推測なのかをしっかりと分けて書かれていること。
精神疾患に限らす健康本には「●●をすれば必ず治る」「●●の原因は△△だった」など医学的に確定していないことを断定的に書いているものが多いような気がするが、この本は異なる。
不確かなことは不確であること、分からないことはわからないこととしっかりと書いてある。
いい本だと思うのだが、説明がくどくて読んでて疲れたので少し評価を落とした。続きを読む投稿日:2020.06.21
このレビューはネタバレを含みます
本書では、従来考えられてきた「炎症による身体症状が精神に(不安を)働きかけて」鬱症状を引き起こすのではなく、「炎症が起きることで炎症物質(:サイトカイン)が血中に拡散され、それが脳に届く」ことで鬱症状…が起きるという考えを紹介している。
レビューの続きを読む
従来の考え方であれ、本書で扱われている考え方であれ、どちらの経路をとっても「炎症→鬱症状」という観察結果は変わらないので、新しい考え方を示すには、途中の経路の解明や、細かく切り分けられた症例の統計、あるいは新たな検査結果(ex. うつ病患者を精密に検査したら炎症の値が必ず異常値)が必要になるが、その結果を示すまでが長く、冗長な感じがする。
免疫についてや、これまでの精神医学の発展についての内容を系統的に説明するのは重要なことなのだが、
その書かれている内容が余分なこと(長い間本書の考え方に至らなかった言い訳のようにすら感じてしまう)が多い気がして「それなら本題にページを割くべき。言い訳は序文や議論でしろ」と思ってしまう。
1章以降は蛇足で5章からが本番という感じを受ける。
また、オチも弱く、読み終えても「結局何が言いたいのか」と感じるかもしれない。
従来型の治療(抗うつ薬)が奏功するタイプの鬱もあれば、他の原因による鬱もある。"他の原因"の一つは体内の炎症に由来するようであり(他にもタイプがあるかもしれない)、その解明、コントロールに向けた研究を進めている。決定打は残念ながらまだ無い。
ということをお茶を濁しながら書いている。
洋の東西を問わず研究者は持って回ったように感じる言い回し(;滅多に断定口調では話さない)をする。これは、皆が支持する考え方であっても多くの不確定要素の上に成り立っていることを知っているからなのだが、この著者のわかりにくい書き方は研究者独特の語り口というよりも、「なんだか言い訳がましい文章だな」と感じることが多かった。よほどこれまでやってきた研究や治療に罪悪感や後悔があるのだろうか。
著者について「大丈夫か?」とちょっと不安になったので、
本書で取り扱う『炎症と鬱病の関係性』はどのくらいコンセンサスを得ているのか?の指標として、
本書の考えの根本である主要な文献4つ(いずれも本書の著者のものではない)を調べてみたが、どれもグーグルスカラーの簡易的な被引用件数だけで1千〜数千件の被引用があり、かなりのインパクトのある論文だった。
引用のされ方の善し悪しまで評価は出来ないが話題になっているのは間違いなさそう。
また、本書の目的とは別だが、
迷走神経を刺激することで脾臓からサイトカイン(あるいはマクロファージ)を抑制する物質を分泌させる方法は、自己炎症性症候群などでは効果がないのだろうか?
”炎症"が思っているより広い範囲で影響を与えているのは本書の内容だけでなく近年の医学の進歩で明らかになっていることなので、それを薬以外でコントロールする方法には興味がわいた。続きを読む投稿日:2024.04.02
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