- 最新巻
桜風堂ものがたり(下)
村山早紀(著)
/PHP研究所
作品情報
「誰かの大切な居場所は、守らなきゃいけないんだ」――入院中の店主から桜風堂書店の店長になってほしいと頼まれた月原一整は、迷いながらもそれを受け入れる。そして彼が見つけた「宝もの」のような一冊を巡り、彼の友人が、元同僚たちが、作家が、そして出版社営業が、一緒になって奮闘し、ある奇跡を巻き起こしていく。田舎町の書店で繰り広げられる、本を愛するすべての人に読んでほしい温かい物語。
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商品情報
- シリーズ
- 桜風堂ものがたり(上)
- 著者
- 村山早紀
- 出版社
- PHP研究所
- 書籍発売日
- 2019.03.08
- Reader Store発売日
- 2019.04.05
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 272ページ
- シリーズ情報
- 既刊2巻
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この作品のレビュー
平均 4.5 (33件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
下巻では、母を早くに亡くし、父と姉をも事故で失った、一整の天涯孤独な生立ちが語られます。
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そして桜の満開の季節に桜風堂にやってきた一整。
美しい桜野町の桜風堂が見えるような気がしました。
そして、入院中の元店主から桜風堂を引き継ぐ一整。
一方、銀河堂書店では苑絵が『四月の魚』の帯の美しい絵を描いたり、百貨店の正面玄関のテナントで書店の宣伝をしたりと皆が去っていった一整の分も『四月の魚』を売ろうと頑張っています。
そしてまた、一整の生立ちと『四月の魚』を書いた作家が関わっていて、今、一整もその本を売ろうとしているのはなんという偶然の運命だろうと思いました。
そして最後は苑絵の母の友人の女優、鳴海と『四月の魚』の作家との再会によってとても優しいこの物語は、幕を閉じます。
話しは変わりますが、私はビブリオミステリーが大好きで、今までに『金曜日の本屋さん』のシリーズや『ビブリア堂古書堂の事件手帖』のシリーズは全巻、読みました。この作品は書店を舞台にしたお話でも、そういったビブリオミステリー系ではなく、実際の書店のルポに近い小説ではないかと思います。
私も高校生の時に通っていた盛岡市の書店『さわや書店』についての本の『まちの本屋』田口幹人著・などに近いかんじを受けました。(作者あとがきでは『傷だらけの店長』とおっしゃられていますが、未読です)
ビブリオミステリーと本屋さんが大好きな私ですので、こういう書店愛に溢れた作品はとても素敵だなと思いました。
今、コロナ禍で、外出が減り本は私もAmazonで買うことが多くなりました。以前のように安心して書店にも足を運び、好きな本を手に取って心ゆくまで選んでみたいと切に思いました。投稿日:2022.06.09
書店員の夢が詰め込まれた物語
以下、公式のあらすじ
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書店に勤める青年、月原一整は、人づきあいは苦手だが、埋もれていた名作を見つけ出して光を当てること…が多く、店長から「宝探しの月原」と呼ばれ、信頼されていた。しかしある日、店内で万引きをした少年を一整が追いかけたことが、思わぬ不幸な事態を招いてしまう。そのことで傷心を抱えて旅に出た一整は、ネットで親しくしていた、桜風堂という書店を営む老人を訪ねるため、桜野町を訪ねるのだが…。
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現代を舞台にしていて不可思議な事が起こらないけど、ある意味でこれはファンタジーのように思える
「こんな風に本が売れたらいいな」という書店員の夢小説っぽいものを感じる
そもそも、銀河堂のスタッフにカリスマ書店員が集結しすぎ
あの賞の授賞式にPOPが選ばれる転調やら、ラジオ番組を持ってる人やら、雑誌に掲載枠があったりする書店員って一店舗に集結するものかね?
それぞれの存在はいるけどさ
そんな人達が協力して様々な偶然も重なって一冊の本をヒットに導くというのは、これはファンタジー展開としか言いようがない
この辺は、著者もあとがきで語っている
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実際には、こんなにラッキーな流れで一冊の本が売れていくことはないでしょう。
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でも、それと同時に可能性のない話でもないという
一店舗の書店がきっかけで火が突いて、全国的に売れるようになった本は実際あるしなぁ
あと、心に残ったところ
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リアルの世界では、声帯を震わす言葉にはならず、誰かの耳に届くことのなかった書物への愛や熱い想いは、この世界に存在しなかったのではなく、ひっそりと誰かのために書かれた恋文のように、ネット上に存在していたのだ。
そういうことなのだ。言葉を愛する者は、言葉を綴らずにはいられない。
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私もこのように読んだ本の感想をネットに上げているけど、大した反応があるわけではないけど続けている
読んだ後の私の気持ちは確かに存在したし、その想いのほんの僅かでも記録に留めておきたいという意味で書いている面もある
これは言葉を愛しているというよりは、自分の気持ちを大事にしているわけだけど、でも言葉を愛しているが故に言葉を綴らずにはいられないという感覚は理解できる
書店員さんなら、自分がその本を世に広く羽ばたかせるお仕事なわけで
そんな感覚はもっと身近なのでしょうねぇ
ところで、「4月の魚」の著者の脚本家ってモデルは誰なんでしょうね
倉本聰?とか思ったけど
そもそも、昔そんなに有名だった人が小説を上梓するとなったらそこそこ話題になる気がするんですけどねぇ
多分、特定の誰かではないのでしょうね
それにしても、「4月の魚」を読みたすぎる
ジャンルとしては余命ものになるのでしょうけど、ありきたりなお涙頂戴ものになっていないというのは興味がある
なんとなく、小川糸さんの「ライオンのおやつ」を思い浮かべた
まぁ、架空の本なのでどうこう言っても仕方がないですね
一整がのPOPに書いた
「涙は流れるかも知れない。けれど悲しい涙ではありません」
という言葉は、そのままこの「桜風堂ものがたり」を表しているように感じる
そんなわけで、この本自体が「4月の魚」と思っているのが幸せなのかもしれない
あと、書店の今後について
私はこれだけ本を読んでいるにもかかわらず、リアル書店にはほとんど行かなくなってしまった
だって、新刊はAmazonで予約した方が遥かに手軽で、発売日当日に勝手に届いて便利だし
中古市場に出回っている本なら新古書店で買った方が安いし、Amazonでも中古の取り扱いがあるので
まぁ、書籍の業界全体を考えたらリアル書店で買う方がいいのは重々承知だけど
今後の流れとして書店がなくなっていく事は避けられないと思う
紙の書籍がゼロになることは当分ないでしょうけど、恐らく電子書籍の市場が拡大する過渡期なのが今という時代
古き良き時代を懐かしんでその流れに必死で逆らったところでいずれ縮小してゆくのは確実
だとしたら、書店という存在を時代に合った形にして生き残るしかないでしょうね
リアル書店でしかできない強みを活かした経営でないと、今後は生き残れないと思う
この流れは30年以上前からあって
書店で文房具の取り扱いの幅が増えたりというのは、書籍以外の売上げで書店の経営を成り立たせてきた経緯があってのことだし
作中でも言及されているように、ブックカフェという形態の書店も増えた
書籍のセレクトにしても、その店独自の専門性を発揮するラインナップだったり、紙の本しかない書籍や、どうしても電子書籍よりは紙の本の方がいいものとか
あと、お店で各種イベントを催す書店もいくつか思い当たる
今後のリアル書店の生き残りには、今までとは異なった経営形態が必要な時代になったのだなと改めて思う
あと思うのが、書籍の流通経路について
日本では取次という卸問屋が配本の調整を行っている
色々な功罪があるのはわかっているけれども、そのせいで中小のリアル書店への配本が足りないケースが多々ある問題を何とかしないと書店の減少は今後も加速するでしょうね
Amazonがどうやってるのか詳しくは知らないけど
日本の書籍ECOサイトも、あれほどフットワーク軽く注文した本をお客さんの元に配れる方法ってないのだろうか?
実際にAmazonが出来ているんだから、方法はないわけではないと思うんだけど
と、素人考えでした続きを読む投稿日:2024.02.16
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