ドラゴンランス伝説<5 黒薔薇の騎士>
マーガレット・ワイス(著者)
,トレイシー・ヒックマン(著者)
,安田均(訳者)
/KADOKAWA
作品情報
『ドラゴンランス』(全六巻)と対をなすストーリーで"シリーズ最高傑作"との呼び声も高い『ドラゴンランス伝説』に、原著者が追加説明や創作秘話、付録資料などを大幅に書き足した注釈付き版の邦訳。史上最強の暗黒魔術師となるべく現在と過去を旅するレイストリンの正体と真の野望とは? その双子の兄である心優しき戦士キャラモンはレイストリンを悪の道から救えるのか? そして〈大変動〉はなぜ起こったのか?──など、前作で語られなかったすべての謎が明かされる感動巨編(全六巻)。【5巻説明】現代に戻ったはずのキャラモン、タッスルが見た死せる世界とは?悪夢。闇。魔法の暴走。そして空飛ぶ城が〈大司教の塔〉に迫る。
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商品情報
- シリーズ
- ドラゴンランス
- 著者
- マーガレット・ワイス, トレイシー・ヒックマン, 安田均
- 出版社
- KADOKAWA
- 書籍発売日
- 2004.11.19
- Reader Store発売日
- 2019.02.23
- ファイルサイズ
- 6MB
- シリーズ情報
- 全25巻
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この作品のレビュー
平均 3.7 (3件のレビュー)
-
クライマックスに向けてドランゴンランスの世界が盛り上がりを見せる中、何が盛り上がってるのかは一切触れずに今回もテーブルトークロールプレイングゲームの黎明期の思い出話に花を咲かせます
興味のない人は置い…ていきます
テーブルトークロールプレイングゲームが日本にやって来たのとほとんど同じ頃、イギリスからもたらされ、爆発的に流行したものに「ゲームブック」があります
〜君の目の前に2つの扉がある
右の扉を進むなら14ページへ
左の扉に進むなら3,985ページへ〜
という、あれです
今もあるのかな?
もちろんドランゴンランスにまつわるゲームブックもありました
基本的なコンセプトはテーブルトークロールプレイングゲームを一人でプレイするためのものです
そして、日本でいや世界で最も有名なゲームブックと言えば、ゲームブックの元祖であり最高傑作でもある『火吹山の魔法使い』なんですが、これの日本語訳を手掛けたのが安田均さんなんですね
ほんとに安田均さんは日本のファンタジー界の神様みたいな存在なんです
安田均さんがいなかったら、ひまわりめろんももっとちゃんと勉強して一角の人物になってたと思うんですよね
許すまじ安田均(自己責任!)
そしてゲームブックといえば思い出すのがページの余白に印刷されていたサイコロです
ゲームブックにはテーブルトークロールプレイングゲームと同じくいろいろな判定にサイコロを使うんですが、ページを適当に開けるとそこに適当な数のサイコロが印刷されていて、実際にサイコロを振らずに遊べるという機能があったんですよね
最初、いらんわ!とか思ってたんですがこれがあると電車の中でも遊べたりして、ごめんやっぱ便利だわとか思った記憶があります
そして、ゲームブックと言えば雑誌「ウォーロック」、「ウォーロック」と言えばT&TそしてグループSNEと繋がっていくのですが、その話はまたどこかでw
続きを読む投稿日:2022.10.30
ドラゴンランス伝説も、ここに来て、大きな拡がりを見せてゆき、てっきり双子だけの物語かと思っていたのが、ついには現代にも影響を及ぼすようになり、1巻に於ける彼の懸念は、ある意味、現実のものとなろうとして…おり、もはや待ったなしの状況である。
ここにきて、私が意外に思ったのは、双子の弟「レイストリン」と、異父姉「キティアラ」の相似性であり、それは、野望を持っているとか、冷徹である点もそうなのだが、それ以上にやるせないものが、その裏にある繊細な感情らしきものにあるのではないかと思い、彼らの支配しようとする意図に反して、実は踊らされているようにも感じられるのは、彼らが誰かからの愛情を受けることの出来ない悲劇もあるからだと思い、それは「クリサニア」のレイストリンに対する真の思いに、ようやく気付いた場面からも窺える気がして、目的を果たすことが本当に彼らの幸せなのかと疑ってしまう私もいるのが、この物語の行く末を、より困惑させており、改めて結末が気になるところである。
そして、上記のキティアラ率いるドラゴン軍は、あることをきっかけに、ついに行動を起こし、そこには当然、死の騎士「ソス卿」もいるが、彼は彼で、過去の無念を晴らす為に、また別の考えを抱いており、その行動は不透明だ。
一方、ドラゴン軍が襲撃するであろう、大都市パランサスでは、それを迎え撃つソラムニア騎士団に、まさかのレイストリンの弟子「ダラマール」が関わる事になり、まるで善と悪が手を結ぶような構図は、善と悪が明確な戦いであった前作『戦記』とは明らかに異質であるが、今作の場合、善悪を超越したものをテーマにしている複雑さもあり、それが私には現代社会へのアンチテーゼにも思えてならず、確かに考えさせるものはあるのだが、心情的には何とも煮え切らない思いもあって、『戦記』よりも人の抱え持つ、その愚かさの描写の濃さは認めるが、ファンとしては複雑なのも正直なところで、何かすっきりしないものが、ずっと続く感じというか。
また、ダラマール以上に驚いたのは、もう二度と登場しないかと思っていた彼の登場で・・一応、ネタバレを気にして、ここでは伏せておきます。
そして、双子の兄「キャラモン」が、「タッスルホッフ」と、なんとか戻った現代で見た光景は衝撃的なものがあったが、そこにはこれまでの旅で成長した彼の迷いの無い決然とした姿もあり・・おそらく、ここでのキャラモンの決意が、最終巻へと繋がるのであろう事を予見させられて、やはりここまで来たら、たとえ、結果がどうなろうとも双子の行く末を見守りたい。
双子の兄弟、キャラモンとレイストリン。
かつては、傭兵時代の気楽で仲の良い雰囲気を取り戻していた二人。
あれは、最早ただの思い出となってしまうのか?
それとも?
最終巻に続く。続きを読む投稿日:2023.05.13
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