原爆 私たちは何も知らなかった(新潮新書)
有馬哲夫(著)
/新潮新書
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私たち日本人は、「アメリカが原爆を作り、日本を降伏に追い込むためやむを得ず使った」と聞かされてきた。しかし、これは完全な虚構である。原爆は、アメリカ、イギリス、カナダの共同開発だ。しかも使う必要がなかったにもかかわらず、戦後の国際政治を牛耳ろうとする大統領らの野望のために使われた。その後の核拡散も彼らの無知と愚行が原因なのだ――公文書研究の第一人者が膨大な資料をもとに示す、驚愕の真実。
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この作品のレビュー
平均 3.5 (4件のレビュー)
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山田康博「確立されなかった対日原爆使用の言説--2015年までの研究史外観--」(広島大学平和科学研究センター編集発行『広島平和科学37』、2015年。)において今後の課題とされていた、原爆投下をめ…ぐるアメリカとイギリスの関係性に加えてカナダの果たした役割について触れられている点は非常に良かった。
しかし、必要以上にアメリカ・イギリスへの憎悪を煽りかねない表現がされていることが気になった。確かに日本に対する原爆投下は非戦闘員を対象としたことから非難されるべき行為であることは認める。しかし、だからと言って憎悪を膨らませて言説を展開するだけではアメリカ・イギリスとの溝が深まって謝罪の言葉を引き出すことが難しくなるのみならず、当書で繰り返し指摘していた「広島の碑文」の内容を変えることも困難になるであろう。誤解を防ぐという点でも、冷静かつ第三者的な視点から批判することは原爆に関わらずアジア・太平洋戦争を鑑みる上で絶対に必要な観点であり、その点が守られていないことからも評価を下げざるを得ない。
加えて、原爆投下部隊の動向に係る記述が一切ないことが減点要因のもう一つの理由である。山田論文でも原爆投下部隊について今後の研究課題として指摘されていたために期待していたが、当書にはその動向について一切の記述がなかったのが残念である。グローブス将軍がイギリスと直接接触した理由を「でしゃばり」と推測していたが、グローブスは原爆投下に係る任務全ての指揮を任されていたことから、むしろグローブス以上の適任がいないために出たのではないかと読みながら感じた。また、原爆投下作戦の命令とポツダム宣言発表のタイミングについての言及もあったが、ポツダム宣言よりも更に前の7月20日から日本上空で原爆投下作戦の訓練である「パンプキン」が投下されており、やや考察が不充分なように感じられた。1990年代以降にようやく判明した原爆投下部隊の動向に注目することが、今後原爆に関する考察を深めてゆく上で必要不可欠であるために非常に残念である。
続きを読む投稿日:2020.08.20
米英公文書に当たって書かれた一冊。
原爆作ろうぜと言ったのも、日本に落とそうぜ、と言ったのも実のところ英国。
独国が早く降伏したので、振り上げた拳を落とされた日本。
これまで読んで来た他の本から…考えても、兵士の命を救うものでも、早期終戦を実現したものでも何でもなかった。
いつか未来のどこかで、あの戦争の始まりから終結まで、客観的に検証されることがあるのだろうか。
核兵器はいらない。
だが、存在してしまった以上、今後もこれと向き合わずには生きていけない。続きを読む投稿日:2021.05.01
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