この作品のレビュー
平均 3.3 (7件のレビュー)
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元日銀審議委員によるキャッシュレス本。日銀での経験を踏まえ、日本でキャッシュレス化を進めるためには、公的機関のリーダーシップが必要との主張には、共感するところが多い。日銀の中で正面からこういう議論をす…ると、嫌がられるんだろうな。NRIで出している著者のdaily report もおススメ。続きを読む
投稿日:2018.10.03
このレビューはネタバレを含みます
フィンテックは日本ではメガバンク自身が乗り出している。
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全銀ネットは、決済尻を日銀ネットに送信して、当座預金の残高を決済する。
日本では、フィンテックはライバルというよりコスト削減の技術として捉えられ…た。
銀行の土管化=フィンテック企業に取引を奪われると単にお金をやり取りして手数料を受け取るだけ、になる。
フィンテック事業に乗り出さざるを得ないが、手数料を失いかねない。
ビットコインの決済は、ブロックとして認定されるまで確定しない。約10分かかる=DLTの10分の壁。
民間銀行の独自のデジタル通貨=三菱UFJ、みずほFG
スマホ決済の安全性の疑い、現金志向、コストが障害になっている。
ケニアではエムペサが決済の主流=金融インフラが未発達だったため
アリペイは顧客の手数料は無料。日本では銀行が決済情報の利用ができないため、難しい。
アマゾンエフェクト=通販の拡大が物価を押し下げた
日本では、個人情報に敏感で匿名性のある現金を好む、低金利、治安がいい、ATMが多いなどの理由で広がらない。
日本は高額紙幣の割合が多い。
現金流通はコストがかかる。日銀と民間銀行が負担しているが、最終的には消費者が負担している。
現金利用は所得格差を拡大させる。海外では口座維持手数料が高額なため。
日本は金融機関の店舗数がドイツに次いで多い
ボラティリティターゲッティング投資戦略がリスクを増幅している。
高ボラティリティ=高リスクだが高金利。ボラティリティが低い状態では投資が集中してさらに下がるのに対して、上昇局面では投げ売りがでるためさらに上昇する。
仮想通貨はサイバー空間の金。
マイニングの電気量を考えると、1ビットコインは40万円。DLTの費用を賄うためには手数料が高くなる。
コダックコイン=ICOの一種。自治体もICO。
日銀はDLTは技術として成熟していないという判断。
景気ウォッチャー調査のテキストデータの分析=AIの活用
ウルグアイでデジタル通貨eペソを発行
スウェーデンでは付加価値税が高く、脱税を避けるためにレジスターに装置をつけている。そのためキャッシュレス化推進の大きな誘因。
eクローネを発行。
民間銀行が発行するか、中央銀行が直接発行するか。中央銀行が取引履歴を持つ可能性。
銀行をナローバンク化すれば金融システムはリスク伝播を防げる。信用創造機能がなくなる。
現金流通コストの低減とマネーロンダリング防止の効果
シニョレッジの減少を回避できる。
日銀の付利はマイナス0.1、0,プラス0.1の三段階ある。
デジタル通貨がゲゼル紙幣を実現させる。
日本の現金志向はやすやすとは改まらない。続きを読む投稿日:2022.03.23
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