利休の闇
加藤廣(著)
/文春文庫
作品情報
利休切腹事件の真相がいま明かされる! 利休と秀吉、共に頂点を極めた二人の確執の原因は何か? 『信長の棺』に始まる戦国の謎はいよいよ最終章へ。
秀吉が若かりし頃、まだ織田家の足軽大将に過ぎなかった頃、密かに茶の湯の作法を教えてくれた千宗易(利休)。本能寺の変の後、秀吉は天下人となり、宗易は秀吉の庇護の下、茶道界の第一人者として君臨する。だが、二人の蜜月は長くは続かなかった。宗易の茶道と秀吉の茶道への理解は、やがて大きく隔たっていく。
一方で広く大衆に受け入れられるよう質素で親しみやすい「政道としての茶の湯」を、他方では禅の「無」と「静寂」の空間創造を目的とする「悟りの場としての茶の湯」を提唱する宗易。だが、宗易の茶の湯を理解できない秀吉は黄金の茶室や北野大茶会など、宗易の理想とはかけ離れた方向へ茶の湯を変えていく。そして豊臣政権の複雑な政治状況の中、宗易は思わぬ誤算から窮地に陥っていく・・・・・・。
著者84歳にして書き上げた、圧巻の歴史ミステリー!
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 利休の闇
- 著者
- 加藤廣
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2017.10.06
- Reader Store発売日
- 2017.10.06
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 368ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.0 (12件のレビュー)
-
作者の加藤廣さん、初めから作家ではなく実社会で活躍の後、75歳から書き初め『信長の棺』での堂々たるデビュー、歴史小説家となられた由。
読んではいませんがニュースは知っておりまして、ある政治家が愛読…書とおっしゃっていましたね。
つまり、退職後作家で藤沢周平の『三屋清左衛門残日録』の清左衛門の仕事を彷彿させます。
しかも、この『利休の闇』お書きになったときは84歳になっていらした。
この年齢に親しみを覚え、尊敬しますね。
さて、「利休」はいろいろ小説に登場したり、たくさんの伝や論が書かれています。
わたしも野上弥生子さんの『秀吉と利休』を読んでいます。
ほとんど忘れていますから、比較ができないのが残念ですが・・・。
茶の湯の師匠と尊敬していた利休を秀吉が、なにゆえに切腹を命じてしまうのか?
これが作家の創作魂に火をつけるのでしょう。
この本には「茶道とはどんなものか」も描かれています。
茶道のたしなみのないわたしから見ると、七めんどくさい作法のような気がします。
道を究めるのにも気質や出自も影響しますね、秀吉がだんだん離れていくのも道理かなと思います。
それに利休が秀吉を嫌ったということもありそうです。嫌いは相手にすぐ響きます。
これが加藤廣さんのたどり着いた利休の闇です。
「最初に自分を取り立ててくれた―自分と同じ長身で眉目秀麗な―信長に対する憧憬。
その対極として短躯醜悪な秀吉への軽蔑がなかったとは言い切れまい。」(347ページ)
人間臭ふんぷんのいやらしさです。本当は秀吉自身にこそそれがあるはずなのに。
「断捨離」の見本のような茶室、静謐な空間と簡素な美。到達した簡素美への驕り。
あの有名な
庭中の朝顔のつるを全部刈り取ってしまい、茶室に一輪の青紫色の朝顔が露も滴るように活けてある床。
映像を思い描いても、人間臭さがいいのか、到達した清澄がいいのか、凡人は迷います。続きを読む投稿日:2019.03.09
利休を主役に秀吉との邂逅と別離を描いた『秀吉の枷』のサイドストーリー。あとがきにあるように膨大な資料から執筆された労作。
2人とも割と女好きという共通点があるがそこはそんなに触れられていなかった。息子…については利休は恵まれていた事が伺える。朝顔事件と山の民と結びつけているのは面白い発想だと思った。続きを読む投稿日:2024.04.08
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。