零戦パイロットからの遺言 原田要が空から見た戦争
半田滋(著)
/世の中への扉
作品情報
2016年5月3日、憲法記念日に永眠した元零戦パイロットの原田要さん。過去の大戦で三度、命を失いかけながら生き残った原田氏は、講演で「私は戦争を憎む」と伝えてきました。「最後に若い世代に」と、原田さんが命がけで振り絞ったラストインタビューをまとめたのが本書です。安全保障関連法が成立し、平和憲法の改正が現実のものとして語られる今だからこそ、口先の「反戦」ではなく、むき出しの戦争を届けます。
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商品情報
- 著者
- 半田滋
- ジャンル
- 教養 - 戦記(ノンフィクション)
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 世の中への扉
- 書籍発売日
- 2016.09.28
- Reader Store発売日
- 2016.11.04
- ファイルサイズ
- 5.7MB
- ページ数
- 194ページ
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この作品のレビュー
平均 5.0 (3件のレビュー)
-
「戦争が憎い」と訴え続けた元零戦パイロット原田要さんのラストインタビュー。自ら海軍に志願し優秀な成績で零戦パイロットとなった原田さんは、数々の戦闘で多くの敵機を撃ち落としてきたが、三度も命を失いかけた…。
真珠湾攻撃とミッドウェー海戦では、軍艦「蒼龍」から零戦を発着させていた。しかし、ミッドウェーで蒼龍が沈めらた時、帰る空母がないので「飛龍」に着艦したそうだ。原田さんが操縦していた零戦は使い物にならなくなっており、整備兵が海に落として、一機だけ残っていた零戦に再び搭乗して飛び立った瞬間に飛龍も着弾して火を吹いた。(もしかしたらこの時の整備兵は瀧本邦慶さんだった可能性はないだろうか。今度お会いした時に聞いてみよう。)
原田さんはその後、鹿児島の鹿屋で軟禁される。ミッドウェー海戦に大敗した事実が広まらないようにである。(そのあたりは呉の病院に軟禁された瀧本さんとまったく同じである。)そして原田さんは軍艦「飛鷹」に乗ってガダルカナルに行くが重傷を負って呉の海軍病院に運ばれる。(ここでも瀧本さんとニアミスしている。)
鳥肌がたったエピソードのひとつを書く。原田さんが敵機を追い込み100mほど接近した時に、相手は振り向いて、もう追いかけるな、助けてくれというような素振りをしたそうだ。敵機はやがて田んぼに突っ込んだが、原田さんはとどめをさすのを諦めて帰還したのだが…2001年にその人とイギリスで再会を果たしている。「戦争で生き残ったものがいるなら互いに許し合うべきだ」という二人の思いが通じ合ったそうだ。
原田さんが零戦パイロットになった当初は、自分が敵機を撃ち落としたり、地上に爆弾を落とすことについてはなんのためらいもなかったそうだ。その先を想像していなかったからだ。敵機に乗っている人にも家族や友人や愛する人がいることや、落とされた爆弾の下にいるそんな人たちがもがき苦しむことを。ひとりでも多くの敵を殺すことが自分の使命だと思っていた。ところが、仲間の命を見捨ててでも作戦を遂行しようとする軍のやり方に次第に疑問を持つようになり、自分自身も何度も死線をさまようになって、その愚かさに気がついていった。
原田さんは、瀧本さんとまるっきり同じことを言っている。兵士が死んで行く時に「天皇陛下、万歳」などという台詞は聞いたことがないと。みんな「おっかさん」と言って死んでいくそうだ。知り合いの子どもに戦闘機に乗りたくて自衛隊に入隊した人がいる。そんな人たちに読ませたい本だ。この本は小中学生でも読めるように活字が大きくルビもふられているので、多くの子どもたちに読まれることを願う。原田さんは昨年の憲法記念日の日に99歳で鬼籍に入られている。続きを読む投稿日:2017.01.08
零戦パイロットとして、激戦地を転戦した原田要さんの体験談と遺言。
自分は人を撃ったという辛い内容を真摯に語られる。
なぜパイロットになったか、どのような訓練をして、どのように戦ってきたか。
軍や国の行…ったこと、国民の様子、敵国の人々。
戦後も繰り返し見る悪夢、懺悔。
原田さんは戦争を憎んでいる。
「若い人々が、戦争をしないという結論に辿り着いてほしい。」
戦時中も今も、国の気質は変わってないような…。そんなこと無いとイイナ!
これからの国々や世界を動かす若い人々が、歴史を学び、自身で頼もしい人柄を育てて、本当のかしこい大人になっていってほしい。続きを読む投稿日:2020.06.19
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