単語の構造の秘密 ― 日英語の造語法を探る ―
竝木崇康(著)
/開拓社 言語・文化選書
作品情報
英語と日本語の単語に関する興味深い話をわかりやすく述べるとともに、英語と日本語の意外な共通点や異文化理解に関わることなども(日米の運転免許証の共通点と相違点、アメリカの自動車のナンバープレートのさまざまなデザインなど)、カラー写真や4コマ漫画も利用して、巧みな語り口で伝える。身近な表現(リンスインシャンプーなど)を掘り下げて、日英語の違いを明らかにする。
※紙版とは一部、内容が異なります。
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.0 (4件のレビュー)
-
造語法の本であるが、半分はアクセントの話。それくらいアクセントと造語の関係が密接だと言うことを知った。
一冊の本で、少なくとも2つ3つの新発見があるのが嬉しい。この本では、以下が新鮮であった。
右側主…要部の規則:複合語は右側に意味の中心を持つことが多い。品詞もそれに従う。このルールがわかるだけで、未知だった単語「Bottle-green」が”暗緑色をした”という形容詞であることが予想できる。
複合語強勢と意味関係:
English teacherは「英国の先生」「英語の先生」の2つの解釈があるが、アクセントの違いではっきり、それが示される。
やはり、普段から聞いて話さなければ、習得はありえない。続きを読む投稿日:2017.10.25
主に単語が派生したり、他の単語とくっついて複合語を形成したりする際のメカニズムを解説したもので、形態論の分野に属する話。英語の勉強好きには面白い話も多い。
日本語と対照させられているところが特徴ら…しいが、おれが日本語学に疎いのか何なのか分からないけれど、あんまり知的に面白いと思った部分もなくて、残念だった(おれが)。
受験英語では「名前動後」と教えられる単語は「近似転換」(approximate conversion)というらしい(p.97)。その例として、permit(許可証)、combine(農耕機械のコンバイン)、produce(農産物)いうのは知らなかった。そしてこれらは「強勢の位置の変化を起こす場合には、しばしば意味も特殊化する」(pp.97-8)というのは思い至らなかったので、面白かった。
あと「OED2によるmicrowavableという単語の形成過程は?」(pp.78-82)はとても面白かった。wave+microにovenが付いて、ovenが取れて、動詞になって、ableがつく、というのを樹形図で示してあって、すごい。「現代英語の共時的な研究においても、特に逆形成以外のご形成の仕組み(派生、複合、品詞転換など)を考察するときにおいても、OED2をもっと利用して研究することは大切である」(p.82)というのは、大学生の時に聞いておけばもっと面白いことを思いついたかもしれない、とか思ってしまった。
それから例えばladies and gentlemenがgentlemen and ladiesにならない理由は、「強弱」とか「強弱弱」というリズムが「ゲルマン語派の特徴」(p.121)というのも面白い。英語史を勉強した時こんな話聞いたっけ?と思った。おれが忘れているだけなのか。ちなみにロマンス語派はこれとは対照的に「語末に近い音節にアクセントが置かれる」らしい。
否定辞のunとinは、「un-が基体に付加した場合には派生語全体の意味は合成的に決まるのに対して、in-が不可した場合には、ほとんど合成的に決まるが、そうはならない例外的な場合がある」(p.134)というのは、そう整理したことはないけれど、言われてみれば納得だった。つまり、incorrect, independent, insignificant, insufficientに対して、infamous, innocuous, invaluableなど。
もう一つ「-ableという接尾辞で終わる形容詞の圧倒的多数が『~されることができる』という受身の意味で使われる」(p.139)というのも発見だった。だから「~首相にはガバナビリティがない」(p.138)という言葉は正しくない、らしい。うっかり日本語の使用に引きずられるところだった。あくまで「『統治される』国民や国に関して使われる表現であり、『統治する』首相などに使われる表現ではない」(p.139)ということらしい。
途中で雑談のようなコーナーも挟まっていて読みやすく、英語の勉強好きには楽しい本だと思うが、ひたすら単語の話が続くので、飽きっぽい人には向かない。(17/03)続きを読む投稿日:2017.03.22
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。