世界に通用しない英語 ― あなたの教室英語、大丈夫? ―
八木克正(著)
/開拓社 言語・文化選書
作品情報
日本の英語教育の中身が何かおかしいと思うあなた。どこがどうおかしいか、そのようなおかしな英語教育の中身がどこからきたのか、お教えします。ひとりよがりの解説をする受験参考書。今の英語と無縁な文法規則を教える文法解説。19世紀以前の英語を堂々と記載する学習英和辞典。英語らしくない英文を使って受験者を試す英語教員採用試験問題。100年前からの呪縛と、ひとりよがりな英語。日本の英語教育の病根はここにあります。
※紙版とは一部、内容が異なります。
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この作品のレビュー
平均 3.5 (2件のレビュー)
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英文法の参考書、学習辞典、教員採用試験に掲載されているおかしな英語を取り上げて、主に語法研究の面から解説したもの。
「あなたの教室英語、大丈夫?」という(挑戦的な)サブタイトルからも分かるように、…特に英語の教員が読む本だと思う。whomの代わりにwhoを使う、とか仮定法のwereは今どきwasを使う、という知識くらいは知っていても、「今の自分」がwhat I amとか、make it a rule toとかまで、今ではもう使わない、おかしいと感じる人が多い、などというのは読んでびっくりだった。(さすがにHow goes the enemy? / How says the enemy?は聞いたこともなかった。)確かにあんまり使わないんだろうけど、集中的に習ったことだけに自分では使おうとするし、生徒にも教えるし、テストにも出すし、という感じで、まさに著者の嘆く「おかしな英語」の再生産をしていた。「おかしい」というのは、1つは上にあるような「昔はあったかもしれないけれども今ではまれな使用」という意味と、もう1つはWhich is taller, Tom or Bill?とか、Woman as she is...のように語法の解釈自体が誤っている、というのも、今まで違和感すら思わなかった。(というかBoy as he is...を教えてしまった。)ここで指摘されている事項が「氷山の一角」であると思うと、他にもどんな「おかしな英語」の教育を自分が再生産しているのだろうと思って恐ろしくなる。本当に、学習英文法の「大がかりな点検作業」(p.172)をやって欲しいと思う。そして「信頼のおける学習英文法書」(p.172)というのを作って欲しい。(もちろん既にいくつかは個人レベルで書かれたものはあるが、研究者チームのレベルで取り組んだ学習英文法書というのがあっても良いと思う。)
また、第2章の「学習文法の形成」というのが、おれの大学の卒論のテーマの背景になっているところで面白い。学習英文法の歴史を簡潔に俯瞰したものもあまりないと思う。
他にも色々な「おかしな英語」が取り上げられているが、「英語の感覚を磨くのに役に立」(pp.74-5)つし、自分の「英語の感覚
」がどれくらい鋭いかを試すのは面白い。特に教員採用試験の英語というのは、これまであまり取り上げられない、盲点の素材だと思う。それにしても、おれでもひどいなあと思う問題があってびっくりする。また、大学の時の先生が「英和辞典はダメで英英辞典を参照しないといけないよね。英和辞典は間違いも多いからね」と言っていたが、具体的にそういう「おかしなところ」が多く指摘されているからびっくりする。特にp.146の例は、おれが高校の時から使っている「ジーニアス」の例で、著者にボロクソに言われていて、ショックだった。さらに、p.147には電子辞書を使うことの弊害として、おれもあまり気付いていないことが書かれていた。
ほとんどエッセイのようになっていて網羅性には欠けるが、この本を読む必要性はあると思う。ただそれ以上に語法研究の面白さに気づけるという点でも良い本だと思う。(12/12/30)続きを読む投稿日:2012.12.30
サブタイトルの「あなたの英語、大丈夫?」が煽りっぽくて読んでなかった。じゃあなんで買ったんだってなりますけど、やっぱり気になるじゃないですか。学校英語。
教え方が不良な授業のために、成人してから困る人…、稀だとおもいます。けど、英語はわりとね、、、。先生を恨んでる人、少なくないと思います。
ようやく読めた、先生の気持ちになって読めた。
「参考図書や辞書に載ってるから、これ教えとけばOK!」とか言う理由なんやろな、と思っていたら案の定、一理ありましたね。
でも、流暢になりすぎると、逆に通じないないんですよね、現実は。英語母語話者と話す武器として磨くにはちょっと深すぎるな。その労力でもう1つ外国語を触った方がよさそう。
この本の目的はそこではないけど!続きを読む投稿日:2021.06.20
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