権現の踊り子
町田康(著)
/講談社文庫
この作品のレビュー
平均 3.9 (35件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
莫迦(バカ)とか鹿唐(シカト)とか躑躅(つつじ)とか優婆夷(うばい)とか、難しい漢字やら当て字を並べ立て、その合間にぎょんべらむ、とか意味の分からん語句をぶっ込んでくる。相変わらずの町田康。
レビューの続きを読む
短編読んだのが久々なせいか、いつもにましてとっ散らかった世界観で、ちょい入り込めない感じはあった。
さんざんかき回して、最後はやけにさっぱり、虚無の中に放置される感覚、毎度おなじみ。
工夫の減さん、ふくみ笑い、逆水戸がツボ。投稿日:2013.06.27
このレビューはネタバレを含みます
んー、なんか、怖いですね。怖いくらいにぶっ飛んでます。禍々しい、っていいますか、世の中ハンパなく憎んでる恨んでる、っていうか。
レビューの続きを読む
読んでて、読んでる人をイヤーな気分にさせてくれるミステリー小説の事を「…イヤミス」って言うやないですか。この本も、それに近い、気はする。ミステリー小説ではなくて、分類的には普通の?小説、かと思われるので、「イヤミス」ならぬ「イヤノベ」ですかね?
この短編小説集を発表した時の、町田さんの精神状態って、、、どうだったんだろうなあ?なんでこんな、不気味な、後味悪い系の、ま、平たく言うと狂った感じの短編ばっかり、なんで書いていたんだろう?不思議だ。不思議でならぬ。
こんなおっとろしい小説を書きつつ、まっとうに社会生活、送ることができていたのか?できていたんだろう、、、なあ?だからこそ、2021年現在でも、町田康という存在は、日本文学界にしっかりと、その存在感を、示している訳ですし。
いやあしかし、ホンマに、禍々しい程になんというか、、、狂ってるよなあ、、、よおこんな作品を、作品として成立させたもんだよなあ、って思う。驚嘆。
「工夫の減さん」
コレ、なんか、好きですね。「くふうのげんさん」と読むのですが「こうふのげんさん」って、最初、読んじゃいました。「工夫」って、「くふう」とも「こうふ」とも読めますやね、って事を改めて教えて貰いました。面白い。
で、このタイトルは、おそらく昔々にアイレムが作ったアーケードゲーム「大工の源さん」(今のご時世では、ほぼ、パチンコの機種としての知名度の方が有名と思われますが)のパロディーですよね?と思うのですが、実際のところは不明です。ってか、町田さん、なんで大工の源さんをパロッたんだろう?謎だ。
物事を普通にこなす → プラマイゼロの損も得もない
物事を工夫してこなす → プラスの行為じゃんか!
って発想で、やることなすこと全てに工夫をこらす、減さん。でもその工夫が、ことごとく裏目に出て、全てがマイナスになってしまう。そんな悲しき男、減さん。
うーむ、、、実際に、いそうだ。いそうだぞ。そんな人。悲しきテーマだよなあ、、、なんか、深い。深い、気が、する。このテーマは、、、深い、気が、する。実際のところ、深いのかどうかは、謎ですが。しかし、結末も見事に、もの悲しい。うう、、、辛い話です。
「ふくみ笑い」
抜群に狂ってるなあ、という、なんともおっとろしい話です。いやあ、怖い。なんだか、なんもかんもが見事に狂っている。そしてなんの救いもない。怖いです。この世界観がとにかく怖い。「ふくみ笑い」、、、怖い。なんちゅう怖い笑いなんだ。
「逆江戸」
「水戸黄門」の世界観を、圧倒的に邪悪に皮肉った、これまたなんとも怖い話。いやあ、、、怖い。コレ、本家本元の水戸黄門の原作者の人(そんな人がいるのかどうか不明ですが)に、侮辱罪で訴えられないかどうか心配ですよ?というくらいの、すんげえブラックコメディー。コメディーですらないかも?なんちゅーか、人間の精神の暗黒面って凄いよね、って事を、ヒシヒシと感じます。いやあ、怖い。
町田さんの、なにかのエッセイで、「数年間、ほとんど仕事もしないで毎日時代劇ばかりみて過ごしていた。世の中でどんな事が起ころうとも、時代劇の中では、常に正義が行われ、悪は誅せられ、その世界は平和であった」みたいなエッセイがあった、気がするのです。気がするのです。
その時の町田さんが感じていたのであろう、現実の世界と時代劇中の世界に対するなんらかの違和感、みたいなもんが、こんなドエライ狂った作品を描かせたのかなあ?とか思うのですが、ホンマのところはどうなのでしょうかね?
まあ、そんな感じで、間違いなくなんらかの「こりゃ狂ってる」感をヒシヒシと感じる怪作だと思います。いやあ。凄い。面白いか面白くないか、で言うと、個人的には、そんなに面白い、とは思えなかったんですが、なんちゅーか、なんらかの凄みエグみは、ヒシヒシと感じられました。おっとろしいなあもう、って感じ。うむ。凄いですね。それは間違いない。そんな一作でしたね。続きを読む投稿日:2021.08.13
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。