友罪

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  九州男児

  14

  酒鬼薔薇事件…

  あとがきで作者はゴチャゴチャと
  言うとりますが、これは明らかに
  酒鬼薔薇事件を模しています。
  十字架を背負った登場人物が、
  酒鬼薔薇を元にした人物以外にも
  数名出てきます。
  色んなパターンの背負われた…十字架。
  何が善で？何が悪？正義って何？と、
  読者である僕にも「迷い」みたいな
  思いが、すっごい出てきて…
  分厚い本ですが、あっという間に
  読み終えてしまいました。
  犯罪の低年齢化。なかには故意でない
  事故ともいえる事件もあるでしょう。
  報道のあり方、犯罪者の更正等、
  深く考えさせられる逸品でした。
  
  ※文庫化に伴い、再レビューですm(__)m続きを読む

  投稿日：2016.03.04

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  lbsh

  映画化もされていて、読んでみたかった作品。
  なかなかの厚さで武者震い。
  
  ジャーナリストを目指す益田は、お金のために寮完備の埼玉県内の町工場に就職。同じ日に入社した同い年の鈴木は寡黙で人を寄せ付けない…タイプの男だったが、日を重ねるうちに徐々に打ち解けていくように。
  ある日、益田は鈴木が14年前に起こった少年犯罪の犯人ではと疑うようになり…
  
  
  てっきり鈴木が犯人かどうかグレーのまま進んでいく話かと思っていたけど、早々に犯人であることが明かされていて、それ前提で話が進んでいくことに。これが過失による犯罪とかであればまだ救いがあるが、明らかな娯楽犯罪であり、決して許されていい犯行ではないところがポイント。
  
  少年犯罪だと更生の余地ありと考えられるけども、あまりに病的な犯行であり、自分が益田の立場であればやっぱり受け入れられないかも。
  鈴木は「籠の中にいる限りまともな生活はできない」と矯正局のサポートメンバーからも逃げるように暮らしているけれど、それこそ甘えではと思ってしまう。籠の中でまともに生活する努力もせずに償いができるのかよと。
  何をもって償いとするかは作中でも答えは出ていなかったけど、少なくとも自分で死を選ぶのではなく生きて償うことを考えなければいけないということだけは理解できる。
  加害者だけ手厚く保護され、被害者がずっと苦しみの中にいるようなことがないような方法があればいいのだけれども。
  
  そして美代子が悲しすぎる…変な男に騙されて、付き纏われたせいであまりにも不幸な目に遭いすぎて。
  現実でもこんな目に遭っている人がいるのだろうか。どうか幸せになってほしい。続きを読む

  投稿日：2021.01.02

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