天下統一 秀吉から家康へ
黒嶋敏(著)
/講談社現代新書
作品情報
「天下統一」は、決してスムーズに進んだわけではありませんでした。秀吉も家康も武力はもちろんのこと、様々な手段を用いて自らが「天下人」であることをアピールしなければなりませんでした。その中でも二人がこだわったのが超大国明による承認でした。二人とも「日本国王」への冊封を望んだのです。 本書では、従来、国内の事情のみで語られがちであった「天下統一」という事態を、広くアジアに視点を広げて考えて行きます。
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商品情報
- シリーズ
- 天下統一 秀吉から家康へ
- 著者
- 黒嶋敏
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2015.11.20
- Reader Store発売日
- 2015.11.27
- ファイルサイズ
- 7.2MB
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この作品のレビュー
平均 3.5 (5件のレビュー)
-
天下統一、とはこれまた今になってすごいタイトルの本が出たものだ。
出だしはそんな僕の期待に応えるかのように「さて、天下統一とはなんだろう、などと切り出したら、怒られるだろうか」
世の中、なんとなく…織田信長が天下統一の志半ばで倒れ、秀吉が北条氏を滅ぼして天下統一、ということになっている。だがその2年前に、島津義久に命じて作らせた文書には、天下一統を実現させた、という言葉が入っている。天下統一、というと武力で服従させたように思えるが、秀吉がひとまず成し遂げた一統は、ひとまず緩やかな服属を取り付けただけで、そこからが本番、だったともいえそうだ。考えようによっては軍事的に殲滅するよりも高いコストを払って。
さて、秀吉はボスザル、家康はハト派、なんていうのも世の中が思っているイメージだ。けれど、家康も基本スタイルは武威をもって相手に要求を通していくという、秀吉と別段変わらない。
ただ、江戸幕府は将軍の武威が及ばないアジア海上などのエリアは、あえて将軍の関与を切り離し、だから将軍の武威は保たれているのだ、というスタイルを取る。しまいには、鎖国という姿勢で限定範囲の武威を誇る。島原の乱は、そういう意味ではうってつけだったのだろう。
ところで、圧倒的に多く登場するのは島津氏である。秀吉と家康の中華思想に対して辺境の島津にどうあたっていったか。
アナロジー的思考を持って読めばなんとも面白い。
続きを読む投稿日:2016.04.26
秀吉から家康に引き継がれた、日本全体を一つの権力が治め、それに全ての地方領主等が服従するという一大事業を、「武威」という観点から捉え、更にそれを対外的な外交交渉にも応用しようとしたことが述べられている…。
「武威」とは、自らの武力を背景に、服従する者は寛大にそれを許し、反抗するものは徹底的に武力によって懲らしめるという概念である。秀吉の驚異的な速度での「天下統一」はそれによって達成された。しかし、表面的に服従する者を許すため、臣下への支配力は弱く、政権の安定に苦心することとなる。
確かに、真の天下統一が達成されたのは、徳川政権以降ということになろう。
また、秀吉、家康両政権とも、この「武威」の論理を朝鮮、琉球等周辺諸国にも適用しようとするが、曲がりなりにもうまくいったのは琉球ぐらいで、あとは御承知のとおりである。
「武威」とは権威、威信である以上、自らが常に上位者でなければならず、上下関係と体面を非常に重んじることになり、その点で、限界がある。また、秀吉も家康もその基本的な姿勢が同じであることも強調されている。続きを読む投稿日:2020.10.25
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