ハイデガー哲学入門 『存在と時間』を読む
仲正昌樹(著)
/講談社現代新書
作品情報
従来のハイデガー『存在と時間』解説書はアリストテレスや中世スコラ哲学、新カント学派、フッサール現象学、ユクスキュルの生物学等からの影響や相関関係をめぐる専門的な問題に集中しすぎるきらいがあった。それがどうして当時のドイツやフランスの若者を引き付けたのか、現在でも多くの哲学者を魅了するのか、思考の枠組みは従来の哲学とどう違うのか、普通の人の人生にどのような意味があるのか等、哲学学習者の興味に答える。
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商品情報
- シリーズ
- ハイデガー哲学入門 『存在と時間』を読む
- 著者
- 仲正昌樹
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2015.11.20
- Reader Store発売日
- 2015.11.27
- ファイルサイズ
- 2.3MB
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この作品のレビュー
平均 3.5 (13件のレビュー)
-
ハイデガーの『存在と時間』の入門的解説書です。
著者は「はじめに―ハイデガーは何故重要なのか?」で、「日本でも多々出版されてきたハイデガー入門書・解説書にしばしば見られるような、哲学史的な過度の拘り…は避けるつもりである」と述べて、ハイデガーの「存在史」の構想から『存在と時間』を位置づけるような議論にあまり踏み込まないと断っています。
新書形式の入門書としては、木田元の『ハイデガーの思想』(岩波新書)が、実存哲学としてハイデガーの思想を捉える見方を否定して、正当なハイデガー解釈を打ち出しており、細川亮一の『ハイデガー入門』(ちくま新書)も同じ路線で、よりマニアックな議論を展開しています。一方、本書と同じ講談社現代新書から刊行されている古東哲明の『ハイデガー=存在神秘の哲学』は、ハイデガーの秘教的な側面への偏愛と明晰な議論の展開を両立させた名著だと思うのですが、本書はこれらの入門書とは違う特徴をもっています。
著者は、「『存在と時間』の“実存主義=ヒューマニズム”的な側面を切り捨ててしまうのは惜しいような気がする」とも述べており、じっさい『存在と時間』の実存哲学的な部分についてていねいな解説をおこなっています。こうした性格の入門書としては、竹田青嗣の『ハイデガー入門』(講談社選書メチエ)がありますが、竹田が自身の欲望論の土俵にハイデガーを引っぱり込んでいるのに対して、著者はもっとハイデガー自身の思索にそくしたかたちで解説をおこなっているといえそうです。竹田がほとんどハイデガーを離れてみずからの哲学を開陳している「先駆的覚悟生」や「良心の呼び声」についても、ドイツ思想史の背景を紹介しながら解き明かしており、勉強になりました。続きを読む投稿日:2016.03.16
このレビューはネタバレを含みます
自分の在り方とは何か、、、存在とは、、
レビューの続きを読む
「共に現に存在すること=共現存在Mitdasein」他者たちがあってこそ、「誰」という問いに対する答えの方向が決まってくる。他者との関係で「適所性」が割り当て…られていること、「現存在」同士で相互的に作用する「顧慮的気遣い」は生活の中で実感として理解できた。
この本の中で最も励ましになり、自分の問いに対するヒントになったのは、「死への先駆」は「自由」に繋がるという考え。死と向かい合った時の「単独化Vereinzelung」を通して、各「現存在」の本来的存在が、開示されるということ。以下抜粋。
〜「配慮的気遣い」や「顧慮的気遣い」の既存の連関に無自覚に縛り付けられるのではなく、自己の本来的存在を起点として、それらの連関を"積極的"に意味付けし直し、それらに対する自己の関わり方を"主体的"に変更しようとする。自分らしくあるために、周囲の事物や他者に能動的に関わろうとするようになるのである〜
哲学を勉強してこなかった人も、この本を通じて自分の在り方について考えを深めることができると思う。言葉が難しいためか、理解しようとしている間に感情的になっている心が落ち着いてきたのは驚きだった(笑)。
続きを読む投稿日:2021.10.01
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