この作品のレビュー
平均 3.5 (3件のレビュー)
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安保法制が成立したこの時に読みタイミングがよかった一冊。
自分の思うことと合っている部分が多かったです。
「安保法制の最大の問題は、アメリカに向けては説明した安保法制の本当の意図を時間をかけて日本国民…にきちんと理解させようとしていないこと。」とは正しくその通りだと思います。
本の題名は刺激的ですが、田原さんの問題意識がよくわかる一冊です。
あくまでも朝日新書からの出版物であることを意識して読まれるといいと思います。続きを読む投稿日:2015.09.20
みんなの党、結いの党、維新の党、そして民主党。ほんのわずか前に出版されたこの本に登場する野党たちの名前だ。
これらがもうすべて無くなる、というのはこの際どうでもいいとして、自民党内のいわゆるハト派が…いなくなったことが政権運営に大きいだろう。
リベラルを自認しつつリベラルという言葉への期待が無い田原総一朗の「遺言」。戯言だったり成程、だったり、正直なところ玉石混淆、なイメージがあった。
本書では、ハト派ではないが石破茂と安倍昭恵が、それぞれ田原と対談するシーンが収録されている。おお、よく引っ張ってきたな、と思う一方で、どちらもまたそれぞれの役割としてのテンプレート以上の応答はしていないと感じる。
集団的自衛権のこと、秘密保護法のことなど、話題になった問題がジャーナリストとしての反省とともに描かれている。だが先にも述べたように、これに反対あるいは適当に賛成していた各党は壊滅状態だ。だが田原の遺言、としての右傾化阻止、というのもまた、軽減税率をもらって喜んでいる新聞と、ベクトルこそ違えども、なんかなあ、という印象が拭えない。
古市憲寿と対談し、彼らの世代が戦争を、これはOK、これはダメ、とクールに選択できる、ということに驚いたという。田原世代はとにかく戦争に反対したい、と。これは示唆に富んでいる。僕はその中間ぐらいだが、クールに選択は出来そうにない。
まあ、ともあれ時の政権がやっているのは保守ではなく右傾化という変革だろう。よっぽど僕の方が保守的だ。そういえば、共産党以外みな保守党ということだったらしいが、またしてもなんだかなあ、だ。
この本の賞味期限は切れたかもしれないが、消費期限は切れていないと思う。続きを読む投稿日:2016.03.20
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