東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか
能勢伸之(著)
/PHP新書
作品情報
櫻井よしこ氏推薦!・・・・・・「軍事技術の進化を知らずして、日本の安全保障の未来は語れない」2014年の閣議決定によって限定容認された集団的自衛権行使、韓国へのTHAADミサイル配備をめぐる中国の反発、2015年4月の日米ガイドライン改定、北朝鮮による潜水艦ミサイルの発射、安保法制をめぐる与野党の攻防・・・・・・。一見、バラバラに起こっているかのような東アジアの安全保障をめぐる出来事は、じつは深いところですべてつながっている。しかし、残念なことにいまだ、その全体像を読み解くためのキーワードがメディアで大々的に語られることはない。そのキーワードを提示しながら東アジアの最新軍事情勢を読み解き、集団的自衛権、日米ガイドライン改定、安保法制、そして日本の安全保障の未来を本書は描いていく。そのキーワードとは、「国籍を超える防衛上の仕組み」を支える「データリンク」という言葉だ。冷戦終結後、旧ソ連からの武器流出を伴いながら、東アジアの軍事情勢は悪化しつづけた。恐るべき北朝鮮や中国の軍拡に対抗するため、いわゆる「西側諸国」は国籍を超えた軍事情報の共有化を図り、イージス艦を中心として効率的に防衛を行なう仕組みを構築してきた。しかし、そうした軍事情報のやりとりは、「武力行使」という観点からどのように位置づけられるのか。具体的には、わが国の集団的自衛権行使とどう関係するのか。改定された日米ガイドラインにおける扱いはどのようなものか。安保法制のなかでそれがどこまで議論されるのか。「ハードが分からないまま外交を語るのは、アルファベットが読めないのに英語が話せるといっているに等しい」という軍事・防衛技術のスペシャリストが、最新の知見をふんだんに盛り込みながら、いま絶対に知っておくべき安全保障の核心を語る。
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商品情報
- シリーズ
- 東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか
- 著者
- 能勢伸之
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2015.06.01
- Reader Store発売日
- 2015.09.18
- ファイルサイズ
- 7.8MB
- ページ数
- 208ページ
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この作品のレビュー
平均 4.5 (8件のレビュー)
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集団的自衛権に関する議論との関連
本書では、まず近年における中国と北朝鮮との軍事力の推移が客観的な表現で説明されています。ここで注目すべきは弾道ミサイルを迎撃することの難しさという点に触れていることです。要約すると現代の技術では飛来…する弾頭のほとんどは打ち落とせると理解できるが、「間違いなく全て」打ち落とせるとはどう解釈してもいえない。日本にとっては、弾頭ひとつでも国内に着弾すれば大変なことであり、ましてその一発が核弾頭ならば・・。
その後、太平洋に展開しているアメリカ軍、韓国、そして自衛隊のミサイル防衛に関する防衛力を中心とした紹介がまた、客観的表現で記述されています。ここまでできているなら万が一の時でも大丈夫なのか、という気持ちになり、「間違いなく全ての弾頭を打ち落とす」ことに一歩でも近づくための手段としてデータリンクが紹介されています。データリンクの中身については、民間で普及している最近の技術レベルを考えてみれば、この技術が防衛に導入されていても驚きません。
しかしながら、ここで問題になるのがデータリンクの仕組みが集団的自衛権と個別的自衛権の定義に引っかかることです。昔の戦争での考え方をデータリンクに当てはめることができないのです。この点について、丁寧な解説がなされております。
本書に書かれていることが真実であるとするならば、昨年政府が強行といえるほど、集団的自衛権を許す方向に議論を進めた理由が分かります。続きを読む投稿日:2016.02.08
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全ては繋がっている
特別センセーショナルなことが書かれている事もなく、いうならば、80年代からの米ソの動きが、現在どのような変化をもたらしたのかという事を知るための一冊と言えます。
最近の安保法制や集団的自衛権については…色々とニュースに出ていますが、なんというか1945年から2015年までの間を飛ばしているので、いろいろと飛躍しすぎでわけがわからなくなっています。
本書は、アメリカの核の傘の下に守られた1980年代と核軍縮、冷戦終結後の核・ミサイル技術の拡散について最初に語られているので、冷戦期からの対立構造の変化というのを理解しつつ現在の東アジアの安全保障について理解しやすいのではないかと思います。
また、サブタイトルにもある通り、技術の変化がもたらした多国間のネットワークが安全保障をどのように変化させたなど、わかりやすく説明されています。
報道などで細切れに伝えられる内容ではなく、全ては繋がっているというのを知るには良い一冊であるともいます。
続きを読む投稿日:2015.10.12
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