老人に冷たい国・日本~「貧困と社会的孤立」の現実~
河合克義(著)
/光文社新書
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「孤立死」「餓死」という言葉に象徴されるように、昨今、孤立や貧困をめぐる問題が日本の社会問題の一つになっている。近年では高齢者がひとりで亡くなったまま何日も発見されないという事態も相次いでいる。この日本で、いま、いったい何が起きているのだろうか。NHK『無縁社会』『老人漂流社会』に協力・出演した著者が、30年の研究データをもとに、〈高齢者3000万人時代〉に必要な視点と、問題解決へのシナリオを示す。
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高齢者3000万人時代の現実を、きめ細かい調査データから分析し、その実態の悲惨さをまずさらけ出す。
老人だけが裕福そうで、医療費や社会保障費を使っているイメージがあるが、例えば現実の介護保険の利用率は…14%程度等、その他にも一人暮らし、収入、地域ネットワークの問題にも切り込んでいく。
問題解決への具体的シナリオも紹介されている。続きを読む投稿日:2015.08.05
感想未記入、以下引用
●過疎地や離島と同様に、あるいはそれ以上に、都市部においてはひとり暮らし高齢者が急増している。ここで、ひとり暮らし高齢者の出現率上位30位の自治体中、都市部の自治体は1995年に…おいては2自治体のみだったが、2010年には16自治体に増えてきていることに注目したい。16の自治体はすべて大都市である。
●介護制度の導入によって、それまでの高齢者福祉の行政サービスは、大部分、民間業者に委ねられた。こうした変化の中で重大な問題は、行政による高齢者問題の把握力の低下をもたらしたことである。また、サービスを利用者が<自らの意志で自由に選択できるシステム>に変えた結果、このシステムは、比較的生活が安定している高齢者にとっては身近な制度となったが、自分から声を上げない人びとにとっては、制度との距離が大きくなった。(略)要介護認定を受けた高齢者全員が、サービスを利用するわけではない。(略)つまり、介護保険制度は、1割半程度の高齢者の、それも介護問題を見ているに過ぎない。この1割半の高齢者に起こる問題が、高齢者問題のすべてではない。
●高齢期の経済状況は、悪化の一途である。年金の減額、後期高齢者医療制度の保険料の引き上げ、病院での窓口負担の増加、消費税の引き上げ等々、それぞれの領域で負担増を決定、あるいは計画しているが、その結果、具体的に高齢者個人の家計がどのようになるのか、だれも見ていない。現在の高齢者の経済的生活状況の現実に合わない負担を強いて、その結果、生活できない事態を生み出していることをきちんと認識しなければならない。(略)高齢者の生活基盤が脆弱なゆえに、親族・地域から孤立し、ひっそり亡くなっていく人が跡を絶たない。それは高齢者だけの問題ではない。日本の社会、社会保障・社会福祉制度は大切なものを欠落させてきているのではないか。緊急に対応すべきは、国民生活に一定のミニマム基準が設定され、各制度がその基準を下回らないように全体的に調整することである。
●不安定な仕事をしてきた人の高齢期の貧困と社会的孤立、しかし、生活態度は控え目で、困難な状況にあっても助けてといわない人、そうした人を無視した政策の展開が、孤立死・餓死を生み出してきた。しかし、それは過去のことではない。今後、高齢者が急速に増えることが社会の大きな負担になる言われ、人数の多い団塊の世代は肩身が狭い。団塊の世代が後期高齢者になる年が、危機のピークだそのときのための準備をしなければならない。続きを読む投稿日:2016.04.10
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