この作品のレビュー
平均 4.0 (8件のレビュー)
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今の世には生まれない人
NHKの経世済民の男と言うドラマを見て、高橋是清に興味を持った!
今までは二・二六事件で陸軍将校に暗殺されたと言うことしか知らなかった。
上巻を読み終えて思う事は、今の世には生まれない人だと思う。…
興味心は更に掻き立てられて、下巻へ進んでいく。続きを読む投稿日:2015.11.18
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昭和初期太平洋戦争に向かう時代に大蔵大臣として自分の身体を犠牲にしてまで日本の財政を健全化しようとした「高橋是清」の物語です。226事件で殺害された高橋是清については以前から興味がありましたが、この小…説を書いたのが、あの「幸田真音」だったこともあり興味を惹きました。文庫本で読みましたが、ここには2013年(10年以上前)に単行本で発行されたとあります。
この小説の中に出てくる為替相場(ドル円)については、彼女の綿密な調査に基づくものだと思います。円とドルがどのような関係にあったか、それらが経時的にどのように変化していったかを知る上でも貴重な情報源となりました。
以下は気になったポイントです。
・足軽の子では正規の藩校で学ぶことができない、だが藩の菩提寺である寿昌寺に小姓として入れば読み書きが学べる、やがて成人すれば御家人与力の株を買ってもらい、侍になる道が開けるかもしれなかった(p11)
・新政府は幕府時代の高等教育機関をそれぞれ復興させた、年が明けた明治2年、お茶の水にあった昌平黌を本校とし、開成所と医学校を分け、総称して大学と呼ぶことにした(p100)明治10年4月には、開成学校と遺学校が統合され、東京大学が発足している(p229)
・明治2年には政治権力のトップとも言える新しい太政官制度を導入し、政治の中心を京都から東京に移した。このことをもって事実上の遷都と言えるかもしれない(p109)
・明治4年5月10日には新貨条例により、旧1両=新1円とされた、金貨を本位貨幣、銀貨と銅貨を補助貨とし、「銭」「厘」を補助単位とした(p165)
・開国当時、国内では金1に対して銀5の交換比率、西洋諸外国では、15であった。つまり日本の銀の比価が3倍程度も割高であった、このままだったので3分の1の安値で金の売却を強いられることになった。流出総額は、1957万両と言われ、明治元年の全貨幣流通残高の4倍に及んだ(p166)
・金銀の内外比価が是正されたのち、万延元年(1860)に金貨の改鋳に踏み切った、幕府はこの改鋳によりその年の歳入の7割近くの改鋳益を得て、財政赤字を埋めるのだが、その結果、年率10%を超えるインフレが発生して社会不安を増幅させた(p168)
・陰暦の明治5年11月9日、太政官布告により改暦の詔書が発令されている、明治5年12月3日を持って、明治6年1月1日とし、時刻もそれまでの12辰刻から1日24時間にした(p215)
・中国の飢饉で米価が急騰し、国内でも米が不作となり米価は上昇、激しいインフレとなった。明治9年には1俵1円17銭だった米価が、12年には2円64銭、13年には4円8銭となった、明治6年当時(地租改正)の3倍を超えることになった(p240)
・明治9年に実施された秩禄処分について、それまで全国に40万人いた武士を解雇して、武家社会を解体し「平時は5万人、戦時には20万人とする陸軍体制」への移行を狙った、政府によるリストラ策であり、歳出削減のための大軍縮政策であったという見方もある(p272)
2023年10月24日読了
2024年1月14日作成続きを読む投稿日:2024.01.14
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