SNSって面白いの? 何が便利で、何が怖いのか
草野真一(著)
/ブルーバックス
作品情報
フェイスブックにツイッター、LINEなど、「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」を使ったことのない人にとってSNSはなんともつかみどころがないものだ。今さら誰にもきけないし、何からきけばよいかわからない。本書では、そうした未経験者のためにSNSが出てきた経緯から、しくみ、メリット、リスクなどを平易に解説する。使わなくてもSNSの概要がわかってくる。(ブルーバックス・2015年7月刊)
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商品情報
- 著者
- 草野真一
- ジャンル
- コンピュータ・情報 - コンピュータ・インターネット
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- ブルーバックス
- 書籍発売日
- 2015.07.20
- Reader Store発売日
- 2015.07.24
- ファイルサイズ
- 16.7MB
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この作品のレビュー
平均 3.0 (7件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
この本で、SNSの概略が分かります。
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特に共感した所は、
◆これだけSNSが盛んになっていても、
発信している人は、増えてはいない
◆向学心旺盛なシニアこそ、発信しよう
なるほど、確かにそうだと思います。
発信することは、受け身の姿勢では、できない。
何かを深く知っていることは強みになる。
専門的すぎず、読みやすい内容だと思います。投稿日:2017.02.25
990
草野真一
早稲田大学卒。受験塾理科講師を経て一年間のアジア大陸放浪後、書籍編集者となり一〇〇冊以上の本を企画・編集(うち半分を執筆)。日本に「本格的なIT教育」を普及させるため、国内ではじめ…ての小中学生向けプログラミング学習機関「TENTO」を設立
イスラム過激派による自爆テロがたびたびニュースになるため、イスラム圏では自殺が多いのではないか、と考えてしまうかもしれませんが、実際にはイスラム教では自殺がかたく禁じられているため、日本に比べて自殺率がずっと低いのです。そんな国での自殺は、多くの人に大きなショックを与えました。
同じことは、主にアメリカで話題になった「フラッシュモブ」という現象にも見ることができます。「フラッシュモブ」は当初、ソーシャルメディアを利用して集った集団がキテレツなパフォーマンスを披露してこれをYouTubeにアップするという、あまり罪のないものだったそうです。ところが、これがエスカレートして集団略奪や窃盗に発展しているといいます。 これは組織化されていない集団による犯罪です。お互いにたいして面識のない者同士が突発的に集まって集団略奪を繰り広げたのです。 ソーシャルメディアにはそういう力がある。これは認めざるを得ないところです。
近年、ビッグデータという言葉を耳にすることが多くなりました。文字どおり「大きい」データ、膨大な量のデータを表す言葉です。もっとも、漠然と「大きい」というだけで、それがどの程度の量なのか、きちんと定義づけられてはいません。要するに、何バイト(情報の単位)以上のデータを「ビッグデータ」と呼ぶのか、明確な指標がないのです。きわめてあいまいな言葉であると言えるでしょう。ITの世界は進展が速いため、こういう言葉は次々に出てきます。 シリコンバレーをドライブすると、「DATA」と書かれた看板がやたらと目につくそうです。まさにデータは米や野菜のように売り買いされるものであり、大量のデータを持っていることは財産を持っているに等しいと言えるでしょう。 また、「データは新しい石油である」という言葉があります。データが石油に比肩できるかどうかはともかく、それが新しい産業を生み出し、人間の生活に大きな影響を与えているのは事実です。
ビッグデータの興隆とともに、それを読み解くのを専門とする職種の人が注目を集めるようになりました。「データサイエンティスト」と呼ばれる人たちです。日本の大学だと、統計学を修めた人が多くなっています。 すでに述べたとおり、ほとんどのデータは「何の役に立つかわからない」ものばかりです。それを役立てるためには、相応の「目」がなければなりません。普通の人にはガラクタが積み上げられたゴミの山にしか見えないものでも、見る人が見れば宝の山となります。そんな「目」を備えた人が求められているのです。データ解析にはHadoop(データを効率よく処理するオープンソースのソフト)など特殊な知識を要するものが多く、そうした能力はたいへん重宝されています。
このように、部長さんがネット・ショッピングを利用すればするほど、サイトの情報は部長さんの実像に近づいていきます。SNSも同じことがいえます。使えば使うほど、あなたの人格は明確になるのです。インターネットを通して行動することは、こちらの人格を明かすことなのです。
自分に合った利用法を見つける。それがSNSなのだと思っています。
「自分が得た情報は、人にも知ってほしい。その気持ちがすごく強いんです。たとえば政治のニュースなんか、自分が運営しているページにも、サイエンスカフェにも関係ないですよね。でも、自分がそのニュースに興味を抱いたなら、とりあえずSNSに流すんです」 「本って、100冊作ってベストセラーになるのが1冊だって聞いたことがありますけど、SNSも同じなんです。100投稿して、多くの人が興味を持ってくれるのはひとつあるかないかです。だとするなら、何日も間が空いてしまうのではそのチャンスを失ってしまうことになる。投げてみないとわかんないんですよ。みんなが何に興味を持って、何に食いついてくれるか。みんなが興味を持つ話題だけ投稿できればいいんだろうけど、たぶんそんな人はいないと思います。
新潟市出身の本間氏は現在、新潟にお住まいになっています。それ以前は米沢や弘前にいらっしゃいました。すなわち、ずっと地方都市で生活されているのです。中央と地方の差について、どう感じているのでしょうか。 「あんまりないかなあ、というのが正直なところです。東京のイベントを見に行くためによく上京しますが、『人、多いなあ』とは思います(笑)。今はネットがありますから、基本的にはそれだけで仕事などのやりとりができますよね。本を出版したときには編集の方が新潟まで来てくれたし、あまり東京に住む必然性を感じません。今、東京から新潟まで、2時間かからないんですよ。東京での飲み会から帰宅すると、ヘタすると私がいちばん最初に家に着いたりします。新潟がそれだけ近くなっているということだし、都内の方々は郊外から通っていらっしゃるということだと思います。郊外から東京に通うって大変だなあ、と思います」 「ただ、東京のほうが意識の高い人の絶対数が多いですよね。新潟はまずその数でハンディがある。その分、アクティブな人の割合を高めたいなあ、とはよく思います」 「意識が高い」とはどういうことでしょうか。 「魅力を外部に発信するということです。新潟はそれ、すごくヘタなんですよ。いいところはたくさんあるはずなんだけど、それをアピールしないんです。よく学生が『私が考えてることは先生にはわかるんじゃないか』って考えるようですけど、そんなこと絶対ないんですよね。あなたの頭の中にあるものはアピールしなければ見えてこない。それは学生にもよく言うんですけど、新潟も同じなんです。
小林秀雄によれば、本居宣長が次のようなことを語っているそうです。 「文字がある時代の人は、文字がない時代をたいへん不便な時代だと言う。だが、そう感じるのは文字がある時代の人だけだ。昔の人は文字がなくたって不便なんか感じていなかった。なるほど文字は便利かもしれない。しかし、人は文字を得るかわりに、思考力や記憶力を大いに減退させてしまった」 小林は本居のこの考えに大いに同意していましたが、ついに次のようには語ってくれませんでした。 「俺たちは文字を持ってしまった。もう文字がない時代に戻ることはできないんだよ」 テクノロジーとはそういうものなのだと思います。ひとたび存在したとたん、空気のように「ある」のが当然になり、「ない」状態は想像するほかありません。それが「ない」世界には誰も住むことはできないのです。 テクノロジーはたいがい、人々の生活を豊かにするために生みだされます。したがって、それが「ある」がゆえに便利になったことはとても多くなります。しかし、必ず失ってしまうものがあります。
ITは、学校で習うものではないし、社会に出てからも学ぶ機会はありません。「知らない」「わからない」は当然のことです。続きを読む投稿日:2023.10.16
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