イスラムの怒り
内藤正典(著)
/集英社新書
作品情報
06年サッカー・ワールドカップ決勝戦で、ジダンは何に激怒してマテラッツィに頭突きをしたのか。この問いかけから、イスラム教徒(ムスリム)は、何に怒っているのか、そして我々のイスラム理解はいかに間違っているか、なぜ西欧はイスラムを執拗に嫌うのか、をわかりやすく解きほぐす。ムスリムに対してしてはいけないこと、そしてそれはなぜいけないか、なども豊富な実例つきで解説。異文化交流への道を探る。【目次】序章 ジダンは何に激怒したのか/第一章 「テロとの戦い」の失敗/第二章 隣人としてのムスリム/第三章 西欧は、なぜイスラムを嫌うのか/第四章 すれ違いの相互理解/終章 ムスリムは何に怒るのか/おわりに
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- イスラムの怒り
- 著者
- 内藤正典
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2009.05.20
- Reader Store発売日
- 2015.03.13
- ファイルサイズ
- 0.9MB
- ページ数
- 224ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.2 (25件のレビュー)
-
目に見えない「踏み越えてはいけない一線」とは何か?
本書は、イスラムとの縁の浅い日本人が、イスラム教徒(ムスリム)から見たときの「踏み越えてはいけない一線」がどこにあるのかを理解することで、不用意に「イスラムの怒り」に触れないようにする為の指南書(を目…指して書いた本)です。
筆者は、2005年9月に起きたデンマークでのマホメット(ムハンマド)風刺画事件が本書執筆の契機となったとのことで、西欧社会とイスラム社会が、どのようにお互いの「踏み越えてはいけない一線」を超え、問題を「文明の衝突」にまで大きくしてしまったのかを分かりやすく解説しています。
また、衝突の原因を、歴史的な背景・経緯にまで遡って考察し、欧米人がムスリムを毛嫌いする一方、ムスリムは必ずしも欧米人を嫌っているわけではない理由を分かりやすく解説します。また、我々日本人のイスラム観についても無知であるが故に、欧米メディア経由の翻訳報道に大きく影響を受けてしまっている現状を浮き彫りにします。
出版は2009年5月ですが、扱っている部分はイスラムの本質に近いところなので、取り上げている事象の同時代性はともかく、内容的な古さを感じさせません。むしろ時間の試練に耐え得る質の高さを感じます。収録されている、オバマ大統領に対するイスラム圏の期待に関するコラム(当時)も、現状と対比しながら読むことが出来、大変興味深いです。
デンマークのムハンマド風刺画事件については、評者もうっすらと記憶が残っておりましたが、当時も今も、遠い世界の関心外の事件に過ぎませんでした。しかし、昨今の「イスラム国」の日本人拘束・殺害を受け、残念ながら日本も無関係ではいられなくなってしまったようです。
ムスリムを理解できない相手として毛嫌いするのではなく、イスラムの教えを基本とするムスリムの内在的な思考回路と行動様式を理解した上で、欧米諸国とは違ったリスク回避策を日本および日本人は今後とっていく必要があるのだろうと思います。
とはいえ、個人的にはいまだに無知なら無知なりに「触らぬ神に祟りなし」でもよいのではという感覚から抜け出せていないですが…
少し横道に逸れますが、読後、「聖☆おにいさん」にブッダとイエスは登場できても、ムハンマドの登場が困難なのはなぜか分かった気がします。
続きを読む投稿日:2015.04.17
-
パレスチナ問題やデンマークのムハンマド風刺画の件などの具体的な時事や歴史的背景から、非ムスリムが超えてはならない一線とは何かについて解説した本。高校の授業で無理やり暗記しただけの中身のない知識に血肉が…付いていき、イスラム圏のニュースの見方が変わる。同著者の「イスラム-癒しの知恵」とともに読むとさらに理解が深まって面白い。続きを読む
投稿日:2023.08.06
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。