温室デイズ
瀬尾まいこ(著)
/角川文庫
作品情報
みちると優子は中学3年生。2人が通う宮前中学校は崩壊が進んでいた。校舎の窓は残らず割られ、不良たちの教師への暴力も日常茶飯事だ。そんな中学からもあと半年で卒業という頃、ある出来事がきっかけで、優子は女子からいじめを受け始める。優子を守ろうとみちるは行動に出るが、今度はみちるがいじめの対象に。2人はそれぞれのやり方で学校を元に戻そうとするが・・・・・・。2人の少女が起こした、小さな優しい奇跡の物語。
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商品情報
- シリーズ
- 温室デイズ
- 著者
- 瀬尾まいこ
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川文庫
- 書籍発売日
- 2009.06.01
- Reader Store発売日
- 2014.09.17
- ファイルサイズ
- 0.9MB
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この作品のレビュー
平均 3.4 (187件のレビュー)
-
本屋大賞「そして、バトンは渡された」を読む前に。
本を開いた瞬間、いきなり世界に没頭した。
小説には、読み始めて数ページではっきりとした輪郭で迫ってくる作品とそうでない作品とがある。
この作品は、紛…れもなく前者だ。
学級崩壊、いじめ。苦しい描写が続く。
否応なく、自分の中学校時代を思い出す。
わたしも主人公と同様、いくら学校が荒れていても、学校に縛られ、他の選択肢なんて考えられなかった人間だ。学校へ行くか行かないか。
Dead or Alive
学校が嫌で嫌で仕方ない中学生にとって、学校というのはそういうところだ。
時代的には今はインターネットが普及しているし、この作品に描かれているいじめとは質が変わってきているのかもしれないけれど、わたしが行っていた中学校とこの宮前中学校には大きな差はないような。
消火器がぶち撒かれる、教室の窓が割られる、毎日のように暴走族が学校へ来て先生がそれを追い払う、久々にヤンキーが登校してきてなんか大人しいと思ったら教室の後ろでピアスの穴を開けて血まみれになっている、隣の中学の自転車を壊すetc
はっきり言って、挙げだすとキリがない。
なんというか、基本的に破壊。
物だけではない。人に対する暴力と暴言、無視。そう、心の破壊。
クラスにいた、伊佐くんのような不良のドン。彼が来ると緊張した。もしかしたら、それはわたしだけではなかったのかもしれない。わたしは奴らから酷い目に遭わされた。それでも、一緒にいてくれる友だちはいた。
酷い目、については一切話さない。でも、ジャニーズのこととか、好きなことを話して一緒に過ごす。孤立はしていなかったように思う。ちなみに、今でもその友達とはめちゃめちゃ仲良しだけど、当時のことは、曖昧にしか話さない。具体的には、話したくない。これはお互いにそうなのかもしれない。
本当に祈るような毎日だった。友達がいなかったら、本当に、わたしの中学校生活はどうなっていただろう。
転校生のあいちゃんはいじめられていて、わたしも奴らには酷い目に遭わされていたから、あいちゃんの登場には少なからず救われていた。あいちゃんが奴らに呼び出された時、半ば促すようなことをも言ったかもしれない。あるいは知らんぷりをした。それに罪悪感ではなく、安心感を覚えてしまうほどに、わたしは追い詰められていた。
中学校は、わたしにとっては、全く温室ではなかった。サバイバルだ。油断をしていると、正面はもちろん、意図しない方向から背中を撃たれるような感覚。それにずっと神経を張り巡らせているような感覚。とにかく張り詰めていて緊張している。そんな時間だった。毎晩、明日がそんな日でないようにと祈っていた。
そんなわたしも、今はお祈りをしなくても、それなりに毎日を楽しく過ごせている。
当時とは違うストレスを抱えてもいる。
けれど。
大人になった今の方が、よっぽど温室デイズを過ごしているような気がする。続きを読む投稿日:2020.12.06
中学校≒義務教育というセーフティネットが充実している場に通う子どもたちの話。
中学3年生という中学卒業を控えた1年間、温室のようで温室ではない1年間をよりよくするために、自分にできるやり方で頑張ったみ…ちるも優子も斉藤くんもすばら。
瞬の変わり方を見ていて、やっぱ教育は長い目で見ていくことが大事なんやなって思った。
あと、多様化する教育界で、教員の立場がどんどんおちていってしまっているので、そこはどうにかせんと、頑張りたいと思っている子どもを守ることができなくなっていくんじゃないかなって思った。続きを読む投稿日:2024.03.31
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