- 最新巻
暗黒星
江戸川乱歩(著)
/角川ホラー文庫
作品情報
まっ赤に染まった浴槽の中であおむけに浮かぶ全裸の女。目を抉られ、心臓部から鮮血が噴き出す凄惨な死体に、人々は思わず顔をそむけた。突然、大富豪伊志田家の家族を襲った血の惨劇は、悪魔のような犯人が奏でる殺人交響曲の序章だった。明智小五郎をあざ笑うように起こる第二、第三の殺人。だが、面子にかけて犯人を追う明智は凶弾に倒れてしまった・・・・・・。怪奇とロマンあふれる江戸川乱歩の傑作本格推理。他4篇収録。
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商品情報
- シリーズ
- 「明智小五郎」シリーズ
- 著者
- 江戸川乱歩
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川ホラー文庫
- 書籍発売日
- 1994.04.01
- Reader Store発売日
- 2014.09.05
- ファイルサイズ
- 1.6MB
- シリーズ情報
- 既刊7巻
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この作品のレビュー
平均 4.0 (4件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
さて、読評の2冊目は、江戸川乱歩の『暗黒星』。角川ホラー文庫より発行されているもので、表題の作品を合わせて、5編が収録されていました。今回はその中から、表題の『暗黒星』と、『幽鬼の塔』という作品についてを記します。
レビューの続きを読む
ちなみに、なぜ江戸川乱歩なのかというと、自分の原点がここにあると思っているから。今回の目標を立てるにあたり、やはり原点から振り返るのがいいだろうということで、小学生の頃に読み漁り、僕の中のエンタメの原点となった作家をチョイスした次第です。少年探偵団シリーズ、面白いですよねー。
まずは『暗黒星』。ちらっと少年探偵団シリーズの主人公、小林少年の名前もでてきますが、この話の探偵役はかの有名な明智小五郎先生。資産家の家族を襲う奇怪な連続殺人事件に巻き込まれた明智探偵が、自らもその標的となりながらも、事件の裏に隠された真実を追求する……、ってな感じです。
結論。面白い。いやいや、それではなんの評価にもなっていない気がしますが、やはり昨今の流行りのエンタメの原点であり、しかしそれらは所詮混じり物で、ここにこそカルピスの原液があるのだと思い知りました。
もちろんトリックであったりとか、真犯人が実は……というあたりのネタ自体は、現代ではすでに着回されてしまっているので、目新しさはありませんが、読ませる文章力、そして人物の感情の流れというのは本当に秀逸。勉強になります。
今の30歳前後のエンタメ作家って、やっぱりこの方の影響を受けまくってるんだろうなぁ、と思いました。
次に『幽鬼の塔』。こちらは素人探偵である河津という主人公が、興味本位で覗き込んだある男性の自殺をきっかけに、二十五年前に静岡の片田舎で起きた殺人事件の真相に行き着く、というお話。明智小五郎は名探偵ですが、河津は趣味で探偵をやっているだけなので、実際は真実は犯人の口から語られるわけですが。
こちらもやはり、かなり読み応えのある作品です。主人公に感情移入がしやすい作りになっている分、次第に明らかになっていく真実に、読者が没頭していける感じ。
ただ、これを読んだ時に思ったのですが、この作品では河津は真犯人の口から真実を語られた直後、一瞬にしてこの事件への興味と情熱を失い、捨て台詞を吐いて、真犯人のもとを去っていくんですね。その間わずか40字×18行。1ページにも満たない時間で、真実を知った彼は舞台から降りるのです(ちなみに物語自体もそこで終了)。
これって、果たしてどうなんですかね。個人的には、基本的に小説の語り手たちって、何らかの結論を読者に提示する必要があると思っているのですが。
前回の読評で『試射室』の結論でも思ったのですが、そこまで物語を盛り上げていった以上、然るべき着地の方法があるのではないか、と思うわけです。
ただまぁ、本文中にも河津自身は真実を盗み見ることに喜びを覚えて趣味の探偵を続けている、という描写があるので、不自然ではないですし、江戸川先生ともなれば、相当数の作品を書いているわけなので、こういった急降下の結末を書いてみよう、と思い立っただけかも知れませんが。
いろいろと考えさせられる結末でした。
今回は読んでみて非常に甲斐があったので、江戸川先生の作品を再度読んでみようと思います。少年探偵団シリーズは読み漁りましたけど、エログロなんかも混ざってくる、大人向けの作品は、まだまだ未読も多いので。投稿日:2012.09.27
短編集。というか中編+掌編集?
暗黒星。明智小五郎はこの話だけ。途中からうすうす犯人がわかってしまうのは昔なのでご愛敬。ホラータッチは流石。
お勢登場。胸糞。
目羅博士。作者が出てる。不思議な話。
木…馬は廻る。犯罪がない珍しい話らしい。
幽鬼の塔。
素人探偵河津三郎の異常とも呼べる好奇心と悪戯心に最初は不快さを感じたが、途中殺されかけたこともあり、だんだん気に入った。
最後にあっさりと手を引くのもよかった。続きを読む投稿日:2017.05.20
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