グローバリズムという病
平川克美(著)
/東洋経済新報社
作品情報
内田樹氏推薦!
「これは平川君の書き物のうちでも最良のもののひとつだと思う。
僕はこの本のすべての頁に同意署名できる。」
東洋経済ブックスオンラインの人気連載を加筆・修正し単行本化。
著者が、常々感じていたグローバリズムというものに対する違和感を綴った経済エッセイ。
グローバル企業、グローバル人材などの「グローバル○○」という用語。
ニューストピックなどで見かけない日がないといっても過言ではありません。
同時に、グローバル、グローバルと迫られても「なんだかなあ」「もうウンザリ」と違和感をもつ方も少なくないはず。
そんなモヤモヤした気持ちをもたらす由縁である「グローバリズム」の正体を丁寧に解きほぐしていく一冊です。
グローバリズムは、資本主義が生き延びるための最後の処方箋かのようにいわれていますが、はたしてそうなのでしょうか?
むしろ資本主義が必然として生み出す副作用ではないでしょうか?
本書ではわたしたちが逃れ得ぬ「グローバリズムという病」に罹患しつつも、それでも生き延びていくための道筋を示します。
【主な内容】
第1部 グローバリズムはどこから来たのか~グローバル信仰とその起源
第1章 「生態系」を破壊するグローバリズムという病
第2章 日本人の独特なグローバル信仰
第3章 「グローバル人材」論と英語力
第4章 銃規制をできないアメリカと、グローバリズムの起源
第5章 グローバリゼーションとグローバリズム
第2部 国民国家を乗っ取る株式会社~経済が社会を牛耳るコーポラティズム
第6章 株式会社対国民国家
第7章 租税回避で海外逃避する企業
第8章 新自由主義の正体
第9章 戦後体制の崩壊と、消えた国民経済
第10章 国民国家の理念に背馳する特定秘密保護法
第3部 グローバリズムはどこへ行くのか~対抗する思想
第11章 グローバリズムとはお金儲けのための世界レベルの競争戦略
第12章 家族制度の長い歴史と株式会社の驚くほど短い歴史
第13章 失われた生活者の思想と、根拠地の思想を求めて
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.0 (20件のレビュー)
-
グローバリズムとグローバリゼーションの違い、などということ、今まで考えたことありませんでした。
グローバリズムは収奪のハイブリッドシステム…なるほどなぁと。
何だか結局よくわからなかった安倍総理が、ど…こを見て経済政策をしていたのかよぉくわかりました。国民生活などに目を全く向けてなかったんですね。そりゃ、税金が!福祉が!とピープルが叫んでもカケラも届きませんよね。
いい言葉がたくさん出てきます。引用にも記載しましたが、あと二つほど。
(引用)わたしたちは、ロジカルであるということは言葉の整合性があるかどうかであると思いがちだが、どんなに言葉が整合的であったとしても 、それが部分的なものであれば全体としては不整合であるかもしれないということを疑わなければならない。
これはすべてのロジカルであるということに、物事を見極めるということにあてはまる姿勢でしょうね。
疑ってみるという態度は必要ですよね。
(引用 吉本隆明の言葉)結婚して子供を産み、そして、子供に背かれ、老いてくたばって死ぬ、そういう生活者をもしも想定できるならば、そういう生活の仕方をして生涯を終える者が、いちばん価値のある存在なんだ
(引用 それを噛み砕いた著者の言葉)人間が、普通に生活をしていて、一生涯を生きていくということの意味の重さは、知識を積んだり、事業に成功して大金持ちになったり、会社で役職に就いたり、政治家になって権力の階段を上ったりすることとは無関係であると言っているのだ。
このような人が生きるということの本質について、心から納得、あるいは理解する人がどのくらいいるだろう。
吉本さんの言葉は、平易に本当のことを語っていると思います。
この言葉を知って、何も目に見える価値あるものを残さず苦労の絶えない人生を生きて この世を去った自分の両親も、自分だけにとってではなく充分に価値ある存在だったのだな、と思うことが出来た、ように思います。続きを読む投稿日:2014.11.25
アングロサクソンたる英米はグローバリズムを全面支持かと思いきや、英国のEU離脱と米国のトランプ勝利には驚かされた。
この問題を理解するためには「グローバリズムの本質」への理解が必要である。
まず、…問題を考えるにあたっては言葉の正しい理解が必要である。「グローバリゼーション」は国と国がある限りは通商などで必ずおこりうるもの。だが、「グローバリズム」というのは、国家間の障壁をなくそうという動きであり、世界がひとつの市場・ひとつの通貨・ひとつの言語を目指すものである。
つまりはグローバル化というのは、ローカルの消滅ということ。グローバル化をすすめるためのダイバーシティ(多様性)という言葉があるが、グローバル化の本質はローカルの排除による均質化である。いまや日本の各都市が同じ景色になってしまったように、世界の各都市も同じ景色になるということ。
ローカルの消滅というのは地域社会の崩壊につながる。地域経済の崩壊、英語教育重視の中での国語力の衰退、外国人の流入、生活習慣の国際化、などグローバル化の問題は大きい。
EU離脱を決断した英国民、TPP離脱表明のトランプを選んだ米国民、たんなるポピュリズムではなく、それなりの理由はあるのだ。
【このひと言】
〇グローバリズムの思想的根拠は自由主義である続きを読む投稿日:2017.05.07
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。