コメの嘘と真実 新規就農者が見た、とんでもない世界!
近正宏光(著)
/角川SSC新書
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ひょんなことがきっかけで、不動産会社役員から新規就農することになった著者。そこで見たのは、消費者のことなど一考もしない、保護漬けになり向上心を失った、生産の場だった・・・。農地法、農業委員会、村社会(兼業農家)など、コメを「ダメにした」存在を暴くと同時に、コメ再生の手段を探ります。学者ではなく、世襲の農家でもなく、「世間を知った新規就農者」だからこそ語れる゛聖域゛コメの正体がここに明らかになります!
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この作品のレビュー
平均 3.8 (10件のレビュー)
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チェック項目7箇所。農業機械の著しい発達は、コメを150日程度で作れる”モノ”に変え、さらに農協が「品質にバラつきのないコメ」を求める余り、突出して「できのいいコメ」も「できの悪いコメ」と同様にコメ流…通から排除されました、こういった画一化により、コメ作りの技術向上と販売面での多様化は阻害され、勤め先の休日を使いコメを作る兼業農家を多産したのです。現在のコメの関税率は778%、一番高いコンニャクイモにいたっては1706%と桁違いの関税がかけられています、高い関税が維持されてきた主な理由は「食料自給率の下がっている今の日本に海外の作物が入ってきたら、さらに自給率が下がってしまう」からです。ちなみにコメやコンニャクイモに高関税がかけられている一方で、トマトやレタス、ホウレンソウといった野菜の関税は3%しかなく、すでに開放されているに等しい状況です、競争社会をしっかりと生き抜いている野菜農家を見ならい、私たちコメ農家も世界との競争に耐えうる力を付けていかなければならないのです。TPP反対論者の中には「交渉に参加する=TPPに参加すること。そんなことをしたら日本が滅ぶ」とうそぶく人もいます、しかし、交渉の席に着かなければ受けるも断るも判断できません。もし日本のコメが海外のコメに負けるとしたらそれは今までと同じやり方をしているからです、画一的な付加価値のないコメは海外のコメとの価格競争にさらされます、そしてこれは何もコメに限った話ではなく、農作物全般に言えることです。どんな土地でも、適地適作、知恵と工夫を凝らせばおいしいコメは作ることができる、TPPを恐ることはありません、地形や気象の変化に富んだ日本は、その特色を生かした農業をしていればいいのです。これから崎、コメの世界で食べていくには、コメ作りの「プロ」は販売の「プロ」でなければならないkとおは本書で繰り返し述べてきたとおりです。続きを読む
投稿日:2013.09.28
2004年に不動産会社の社長から、突然「新潟出身だから」「コメを作れ」と命令された。これからは食料安保が重要だと社長が感じたから。出だしがおもしろい。実に変な社長だ。また、それに従って始めるのも変な…社員だ。農村の理不尽さを縷々と述べているが、会社の理不尽さはさらっと流しているのが面白い。まぁ。その命令を受けなければ、この物語は始まらない。この語りは実につかみはうまい。しかし、その不動産会社の社長の真意をもっと掘り下げてほしい。
新潟で農業をしている父親は「農業をやらせるために大学にいかせたんじゃない」という。友人は「農業をなめるな」「やめておいたほうがいい」という。この父親をどう説得したのか?そして、父親が、現在何を言っているのかが知りたい。それが、書いていない。
越後ファームの始まりである。この物語の成功の一つの要因は、農家と手を組んだことだ。まぁ。農家の息子だったというのも重要だね。農業は教科書で学んでできるものではない。経験の蓄積であり、感覚的な判断の中に、暗黙知が多く存在する。
農業を始めるには、農地の確保がいる。これは、よそ者に対しては、受け入れる素地が少ないのが現実である。そして、著者は言う「自分のコメの評価すらわからず、自らのコメなのに販売価格も決められない。」と言う農業の当たり前を批判し、「自分でコメをうる。農協には売らない。」と言う姿勢が、やっとコメは商品となった。そう思えば、切り開かれる。また、それがシンガポールで日系デパートで売り先が決まると言う販売戦略が当たった。それをテコに日本でもうると言う戦略がうまい。ものづくりだけでは、ビジネスとして成り立たない。営業すると言うことが当たり前の不動産業界にいたからこそ、進めたのだろう。
不利な条件をどう有利にするか。そして慣行栽培から、特別栽培、有機栽培、自然農法と作り方の差別化をするが、要は、作り方ではなく、消費者が食べて美味しいかどうかになるのだ。そのことをきちんと理解していることが重要だ。確かに、新規就農者は、何をすべきかがよくわかる。
越後ファームは、そんなに驚くことをやっているわけではなく、コメを売るためには、どうすればいいのかと言うことをきちんと理解しているから成り立っている。
吉田忠則の「コメをやめる勇気」の中にも、越後ファームに関して褒めて述べているが、この本で読むと、当たり前のことをきちんとやったということだ。農業をどうビジネスとして捉えるかで、何よりも、営業が大切だったと言うことが明らかになっている。まぁ。そうだからと言って、日本の農水省のばかな政策を、変えれないことは言うまでもないのだ。
TPPに賛成し、兼業農家を批判し、農協を批判しているが、本質的になぜそのようになっているのかに対してのメッセージが、弱いのが残念だ。「コメの嘘と真実」という表題に負けている。続きを読む投稿日:2021.05.05
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