初音ミクはなぜ世界を変えたのか?
柴那典(著)
/太田出版
作品情報
2007年、初音ミクの誕生で3度目の「サマー・オブ・ラブ」が始まった。気鋭の音楽ジャーナリストが綿密な取材を元にその全貌を描ききる、渾身の一作!キャラクター文化やオタク文化、ネット文化、新たなビジネスモデルの象徴・・・・・・。様々な側面から語られてきた”初音ミク”の存在を初めて音楽の歴史に位置づけ、21世紀の新しい音楽のあり方を指し示す画期的な論考である。
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商品情報
- シリーズ
- 初音ミクはなぜ世界を変えたのか?
- 著者
- 柴那典
- 出版社
- 太田出版
- 書籍発売日
- 2014.04.03
- Reader Store発売日
- 2014.05.16
- ファイルサイズ
- 2.7MB
- ページ数
- 304ページ
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この作品のレビュー
平均 4.5 (25件のレビュー)
-
初音ミクとは何だったのか?
先日読んだ「プロジェクトぴあの」のリアルアイドルvsバーチャルアイドルのエピソードが面白く、バーチャルアイドルと言ったら「初音ミク」でしょうというわけで本書を読んでみた。アイドル論やオタク論が飛び出す…のだろうと思っておりましたが想像とは違い日本における新たなる音楽文化及び創作の場の誕生というマジメな、ですが非常に面白い話。
ボーカロイド発売会社クリプトン社の伊藤社長とヤマハの開発者剣持氏の談話で構成される「初音ミク」発売前夜の話は、音のサンプリング販売から始まった会社がボーカロイドの企画に至るまでの話やボーカロイド第一号は今程売れなかった事、DTMやMIDIなどの環境が整っていく中で肉声だけがどうしても再現出来ないなどの歴史と技術論が語られる。
そして奇跡の07年と呼ばれる「初音ミク」発売年。実はネット文化の定着や帯域の拡大、ニコ動とMAD文化、コミケでの同人音楽など正に「初音ミク」が受け入れられる社会的土壌が醸成されていたタイミングが2007年の夏だったのだという事がここでは語られる。
後半は「初音ミク」発売後、動画サイトでミクを使ってのカバー曲の投稿→オリジナル曲の登場→イラストの追加→アニメーション化→CG化→3D化と二次利用、三次利用されながらクオリティがアップされ「遊びの場」が提供されブームが拡大して行く様が語られる。そして「初音ミク」現象で他との決定的な違いが起こる。ボカロのオリジナル曲を人が逆に「歌ってみた」で投稿し出すのだ。実在のアイドルと同じ様にミクが認識された瞬間だった。この後、日本を席巻した「初音ミク」現象は、パリのシャトレ座で頂点を迎える。
最終章の伊藤社長の「ブームは去ってもカルチャーは死なない」は、これからの「初音ミク」のボーカロイド側面と音楽テクノロジーの側面からの未来話でナカナカ読み応えのある内容。
読み始めはバーチャルアイドルの話だと思っていたのですが、内容は「初音ミク」の音楽面をガチで取り上げた話であり、新しい音楽文化の誕生話。コレは以前読んだ「未来は音楽が連れてくる」という音楽ビジネスの本にノリに近い。本作を読むと日本の音楽シーンに彼女が与えた影響は計り知れないものだと感じました。
最後に私がオオッと来たエピソードを。
ヤマハ社内で歌声合成ソフトがまだ「Vocaloid」と呼ばれる前の開発コードネームが「DAISY」と付けられたのですが、コレはコンピュータが世界で初めて歌った曲「デイジー・ベル」にならったとの事。あの「2001年宇宙の旅」のクライマックスシーンでHAL9000が機能停止しながら歌った曲と言ったらわかってもらえるだろうか。
私はこのディープな話にやられました。このエピソードでピンと来た人なら本書を読んでも損はしないでしょう。
続きを読む投稿日:2015.03.06
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「初音ミク史観」だけど、2007年のミクとニコ動でいきなりはじまったわけじゃないのにねえ。これはちょっと歴史館修正しておくべきではないか。
投稿日:2024.03.29
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