中国人が選んだワースト中国人番付-やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ-(小学館新書)

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  kurosuke

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  非常に新鮮な中国情報(2014 春) でしかも、２年後にももう一度読み返してみたい．．．．

  中国共産党が生き残りの為に、どの様な危機感で、どの様な政策を推進しようとしているのかが、平易に書かれている。腐敗防止キャンペーンの流れは、権力闘争の一部と言う考え方ともしているが、一方で大衆から見て、…官僚の腐敗の蔓延が、中国共産党の不信に繋がっており、この回復の為に、習近平の微妙な舵取りを迫られているのが伺える。一党独裁という、社会制度変革無しに、上からの指導のみ、ネット社会の現代の中、下からの改革を制限し、何とかこのままこの国を維持させていく事は難しい事を、この筆者は言いたいのではないかと感じた。続きを読む

  投稿日：2014.05.01

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  okadata

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  習近平のターゲットは周永康、そしてその先には江沢民

  中国人が選んだクズ中国人番付は2012年から始まり2013年度版は2014年１月１日に中国のネット空間に現れ、一気に転載されすぐに削除された。これらの網民（ネチズン）は主に10代〜30代で94年に始ま…った愛国教育を受けた世代であり中卒〜高卒（技術学校も含む）が2/3で職種としては学生が1/４で失業者も10％いる。収入分布では無収入から1000元以下が1/３をしめる。反日デモに参加した若い低収入層と多くが重なる。中国政府が日本に対しては強硬姿勢で臨み、国民に対して反日的な姿勢を見せる一方で実際には反日デモを厳しく取り締まっているのは反日デモがすぐに反政府デモに転嫁しかねないからだ。
  
  クズ番付1位はアリババのジャック・マーこと馬雲。日本人からすると少し意外な人選だがアリババの不正取引を巡って従業員を懲戒解雇にした件に関して天安門を引き合いに出し「自分はあの時の鄧小平と同じ」だといい天安門事件で民主化を叫ぶ若者を武力鎮圧したことを「正しい判断だった」と言った。
  
  ２位は周永康、江沢民系で胡錦濤時代はチャイナナインの序列９位。この本の主役の一人である。
  ３位は李鵬元首相の娘李小琳。親のコネで中国の５大電力会社を牛耳り取材に対しては「人の出身は選択できないけれど、私は全て自分の力で這い上がってきたわ。みんなもね、身の程をわきまえて収入に見合った生活をすればいいのよ。節約を心がけるべきだわ。幸せになろうという欲望を捨てることね。欲望が不幸の原因を作っているのだから。」と発言。まさにお前が言うなだ。
  ４位は空軍大佐の戴旭。肩書きは有るが軍事評論家で鳥インフルエンザを「米国の生物心理兵器、死者の数は交通事故の1/1000にも満たないのだから落ち着け」と喝破した。中国人もこの人が痛いのは分かっている。同じく対日強硬論の羅援（10位）ともどもめでたくベスト10入りした。
  32位には日本でもおなじみ外交部報道官の華春瑩姐さんもランクインしている。
  
  クズ集団の方はといえばマスコミ系、石油系、公安や城管などが多くランクインしている。例えば３位の湖南省衡陽市の全人代代表団は527人中518人が汚職が原因で辞職させられた。城管と言うのは都市管理局で露天商などを管理する雑用役人なのだがすぐに弱いものいじめに走る。延安市のケースでは城管の暴力シーンがネットのみならずCCTVに出てしまい地元政府はこの暴行を働いた８人を解雇し、内４人は臨時工だったと責任逃れをしようとした。
  
  題名ほどにはクズ番付は取り上げられておらず著者の遠藤氏の意図は網民がどう思っているかを明示するために挙げたのだろう。習近平を始めとする指導部は言論統制を強化し、デモに対しては厳しく鎮圧する姿勢を見せている。一方でこれ以上市民の反感が政府に向かうと国が持たないことから腐敗撲滅を進めており、その牙城が鉄道部、石油閥だ。独立王国と言われた鉄道部の元部長劉志軍は既に逮捕され死刑判決を受けており鉄道部そのものが解体された。この劉も本書の主人公の一人でどうやって成り上がり、堕落していったかが描かれている。
  
  石油閥の最終ターゲットが周永康で既に何人もの腹心が逮捕され取り調べを受けている。胡錦濤時代は常務委員としての序列９位ながら中共中央政法委員会の書記として公安・検察・司法と武装警察のトップにいたのだが、胡錦濤は常務委員を元の７人に戻し、周がついていた「中共中央政法委員会」の地位を1段引き下げ習近平に引き継いだ。「虎もハエも同時に叩く」という習近平の見せしめが劉の死刑判決と薄熙来の無期懲役であれば最後のターゲットは周永康とその先にいる江沢民だろう。前政治局委員で人民解放軍の元No2徐才厚が収賄容疑で6月30日に党籍を剥奪され即日逮捕されたようだがこれもその一環だ。
  
  通信閥にいるのが江沢民の息子の江綿恒。江沢民時代の首相朱鎔基は彼の事を中国第一貧（中国一の汚職王）と呼んだため後に干されていった。江綿恒は上海聯合投資という会社を通じて中国網絡、上海汽車、上海飛行場G、宏力半導体（台湾との合弁）に投資し中国の電信大王というあだ名がついた。この宏力半導体は台湾プラスチックの社長の長男で顧問にはブッシュ元大統領の弟ニール・ブッシュがいた。江沢民はアメリカ留学中の綿恒に対し永住権が取れるまでは帰国を禁じ、孫にアメリカ国籍を取らせた。ようやく呼び戻したのは93年で西洋崇拝を戒めよと反日教育を始めたのが94年なのだから言ってる本人が全く中国の未来を信じていない。江沢民の父親は戦時中日本軍に協力しておりそれを隠すために反日教育を進めたというのだから全く余計なことをしてくれる。習近平の矛先は江綿恒までたどりつけるのだろうか。続きを読む

  投稿日：2014.07.13

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