盤上の夜
宮内悠介(著)
/東京創元社
作品情報
「相田と由宇は、出会わないほうがいい二人だったのではないか」――由宇は四肢を失い、囲碁盤を感覚器とするようになった。若き天才女流棋士の栄光をつづり、第1回創元SF短編賞で山田正紀賞を贈られた表題作をはじめ、同じジャーナリストを語り手に紡がれる、盤上遊戯、卓上遊戯をめぐる6つの奇蹟。囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋・・・・・・対局の果てに人知を超えたものが現出する。デビュー作品集ながら第147回直木賞候補となり、第33回日本SF大賞を受賞した、2010年代を牽引する新しい波。解説=冲方丁
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 3.8 (84件のレビュー)
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非常に上手い。だが、この手しかもうないのだろうか…。
作者が非常に上手く料理した戦略ゲーム類の手のことではありません。このライトノベルや、漫画的な世界観から読者を引き込み真剣で現在触れづらい話題に入り込むような、この手法しかないのだろうか、という意味です…。
現在の文学を見ますと、大江健三郎が文学の死を表現したのちマジックリアリズムが席巻し、表現の方向性が非常に限られてしまっているのが見えます。そして今残っているのはかつての中流幻想を利用した、私小説もどきの繰り返しです。あるいはこれは当然のことなのかもしれません。それでも、この作者の表現を残しながら読者を取り込んだ心ある挑戦には感じ入らずにはいられません。
ただ、根本的な問題として、史実主義と日本的価値観とSFとがどうしても混ざっていないのが多少のめり込めない原因でしょう。
批評するだけの側が偉そうに書いて申し訳ないです。
内容としては、ヒカルの碁を読んで、月下の棋士を読んでいれば楽しめます。あと、ファウンデーションも読んでいればにやにやできます。
星5つ。続きを読む投稿日:2016.09.17
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うまい、そして、面白い。
表題作の「盤上の夜」はなんともいえない余韻。
ちょっとこわい。けれどどこか透明感があり、突き抜けた美しさすらも感じる。
「象を飛ばした王子」が特にその“なんともいえない感触”が顕著で不可思議にもまるで…もてあそばれるような感覚に陥りました。
摩訶不思議……ですが、SFなんだよ、と言われるとそうなのかと思う。
SFのイメージを覆されました。続きを読む投稿日:2017.02.23
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